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142話 魔法が使えない俺と復活

目の前の景色が暗転したように感じる。いや、実際にはしてないんだけど、そんな風に感じるってこと。


それくらいの圧が、邪龍から感じ取れるね。


邪龍から発せられる黒いオーラがどんどん邪龍の身体をを囲み始めて、最終的に成ったのは卵を思わせる楕円の球体。


この兆しって、まさか進化するんじゃねえか?


そりゃそうだ、今倒れてるこいつらが魔法を使いまくった結果、それをまんまと飯のように食ったんだからな。


最後の進化をさせたらまずいな!斬るか!!


『縮地!』


後ろから、アンジェ達が俺を呼ぶ声が聞こえるけど、なりふり構ってられないね。


よし、斬!!


卵の表面をとりあえず斬ってみる。その切れ目から見える赤い目。


あー、多分もう手遅れかなー。


卵がどんどん膨張してく。大きさ的には、二階建ての建物1.5個分くらいかな?魔王配下のガングニールとか、あそこら辺と同じくらいの大きさ。


「どんどん大きくなってます・・・!」

「わわ!悪い臭いがひどいのです!」

「こ、これが最後の進化ってことぉ?」

「油断するな!私達で倒すぞ!!」


アンジェ達から驚愕の空気を背中で感じ取る俺。そして聞こえる「・・・クラン」っていうキアラの呟き。


俺が斬った切れ目を起点として、どんどん卵に亀裂が走ってくと同時に、胎動のような一定のリズムの鼓動が聞こえてくる。


「こいつは・・・どういうことなんだ・・・?」

「あいつは邪龍ヴォルゼアス。魔法を吸収する上に物理攻撃が効かない、正真正銘のバケモンだよ」

「魔法の吸収・・・まさか、俺達が・・・!」


あー、おっさんが頭抱えちゃったよ。


まあ、知らなかったんだから、しょうがないと思うけどね。



パリン!って音が鳴ったような気がするとともに、オーラの塊がはじけ飛んで、中から黒い霧が立ち込める。


リーンカーラを破壊したバケモンが、今この場で復活を遂げたね。


黒い霧が徐々に晴れてくとともに、正体が鮮明になってく。


霧が完全に晴れて、邪龍が存在を露わにする。


黒より黒い身体はもはや、逆鱗すら見えない。


鋭く発光する赤い目に、禍々しい龍の顔と強靭な顎。


二足歩行を捨てて、筋肉質な4本の足が地面を支えていて、重さで地面がめり込む。


大きくボロボロな4枚の翼に加えて、大きく長い尻尾が後ろに二本。いずれも先端に、大剣と思われる鋭利な刃物がついてる。


これが邪龍ヴォルゼアスか。


こいつ、魔王の配下とかのレベルを余裕で超えてるね。マジで強そうじゃん?


「こ、これが邪龍ですか・・・?」

「今までの敵とは次元が違うのです」

「しかもさ、たくや君の攻撃しか効かないんでしょ・・・?」

「これは・・・確かに町一つなら、余裕で破壊できるのも頷けるな・・・」


そうなんだよなぁ。封印の剣のせいで、魔法が効かないから、実質俺しか戦えないんだよなぁ。


あ、師匠戻ってきたな。


「おまたせー・・・。これはまずいな。本格的に復活したみたいだね」

「ねえ、マジで俺だけじゃないとダメなの?」

「そういうことになるねえ」


まじかー。これは骨が折れそうだなあ。うお!!


マジで一瞬の出来事。


尻尾の先端についてる大剣がこっちに向いた瞬間、偉いスピードの魔導砲が発射されて、反射的に俺が魔法を斬る。


うわークッソ重てぇ!


「師匠、俺生まれて初めてやばいかもって思ってるよ」

「ハハ!大丈夫さ、たくやならね」

「全く、いつも軽いよなあ」


俺がぶつくさ文句垂れてると、師匠は俺の頭にポンとてを乗せて、髪をわしゃわしゃかき回し始める。


「軽いんじゃなくて、信用してるの!さ、行ってきなさい、愛弟子!」

「・・・しょうがない、行ってくるよ」


俺が前に出ようとした時、後ろからアンジェ達の声が聞こえてくる。


「たくやさん!町は私たちが守ります!」

「ご主人様の健闘を祈るのです!」

「力になれないのが心苦しいよー!」

「悔しいが、今はお前に全てを託す!」

「あなたを信じます」

「・・・クランを助けて」


一同の思いを受け取って、俺は一歩踏み出す。


「まかせな!」


そして、邪龍に向かって飛び掛かる。


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