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101話 魔法が使えない俺と因縁

なんとなく、イジャの第二形態への変身を阻止した俺。そして静観するみんな。


イジャは立膝で身体を震わせて、すげえ悔しそうな様子を見せて、恨めしそうに俺らを見てるよ。


「き、貴様・・・!僕の邪魔をしたな・・・!第二形態になりさえすれば、お前らなんか!」

「第二形態になれば、俺らに勝てると?」

「そうだ!第二形態になりさえすれば圧倒的な力を得られるんだ!!」

「ふーん」


だそうだ。いや、させるわけないんだけど?ここでやっちまわないと、後々面倒なことになるし、普通にこいつムカつくし。


「まったく、そんな深手を負う前にさっさとなれば良かったものを」


うわ!急にじいさんが出てきたぞ!?


白髪にあの正装・・・こいつマイフじゃんか!突然現れたぞ!!


ここで幹部2人目が出てくるとは・・・まとめてやっちまうチャンスだな。


「突然現れたぞ!?たくや、このおじいさんは!?」

「ああ、こいつは魔王の幹部、マイフだ。結構強いよ」


そうか、勇者パーティは初めて会うわけなんだね。


・・・でもさ、魔王討伐を目標にしてるっていうなら、幹部に一人でも会いそうじゃない?彼らって普段何してるの?


「・・・うるさい、少し油断しただけだ!僕が負けるはずは・・・」

「全く、現時点であなたは負けているのですよ。恥を知りなさい・・・おや、あなたは魔殺の。お久しぶりですね」

「魔王幹部と慣れ合うつもりなんてないよ」

「はは、手厳しい。・・・おや?何故ミシアが生きているのですか?殺したのでは?」


ああ、ミシアが生きていることをこのジジイは知らないか。俺が殺すって話だったもんな。


「うるさいわよ、今生きてるのは彼の為。残念だったわね」

「フム、大した情報を与えてはいないとはいえ、殺すには値しますね。しかし、魔殺と勇者がいる現状、ここは引くことにしま・・・」


ミシアにジジイが言いかけた時、クランは爆炎剣を既に、マイフに振りかぶってた。


行動がお早いなぁ。


「貴様がマイフか!!よくも僕の村を!!!」

「ぐぬ?・・・フム、あなたは・・・おお、あの村の生き残りでしたか」


ん?温厚そうなクランの頭に血が上ってるみたいだな?それに、村の生き残りって・・・


ああ、そういえば言ってたな?クランの村が魔王に滅ぼされたんだっけ?んで、このジジイが犯人ってことだな。


ということは、ここで弔い合戦でも仕掛けに行くって魂胆だね。


んで、マイフの手刀とクランの爆炎剣の攻防が今、目の前で起こってるわけ。


・・・あ、まずいな?


「許さない、許さないぞ貴様!!!!」

「流石勇者、気を抜いたらやられてしまいそうです。しかし、今日はここでさらばです」

「逃がすと思うか!!?」

「おいクラン」


余裕そうなジジイの目線の先、俺も気付いてるさ。そう、俺達は今。


―――――――囲まれている。


俺達は気付けば、めちゃくちゃな数のゴーレムに囲まれてるよ。しかも、俺らがあの時対峙した奴と同じっぽい奴?


やり合ってもいいんだけど、街がぶっ壊されたらリーナが可哀そうだしね。


「な!?ゴーレム!?」

「気づくのが遅いですよ勇者。よほど頭に血が上って、お仲間の声も届いていないのですから」


実際、ずっとクランの仲間とアンジェ達は声をかけてたんだけど、クランが効く耳を持たなかったのよね。あらまあ。


「く、クラン!ここは、その人を逃がしましょう」

「残念だけど、今は形勢が危ういわ」


クランの仲間も諭しに入ってるし、ここは堪えて欲しいね。


「・・・クソ!こんな!目の前に敵がいるんだ!!今!ここに!!」

「クランお前、仲間を危険に晒してそいつとやり合うの?それは無いんじゃない?」

「たくや・・・。そうだね」


俺の声が、クランに届いたみたいで、剣から炎が消えて、鞘にしまったな。


ふう、やれやれだね。


まあしっかし、よくこの数のゴーレムを一瞬で用意できたよなー。考えられるとすれば、マイフ以外に仲間がいる可能性があるね。おーこわっ。


「では私達は失礼させてもらいますよ。魔殺の、またお会いしましょう」

「うへー、会いたくねえよ」

「ホホホ!相変わらずの自信です。でも、実力が伴っている分反論しがたい。あ、勇者はまたいずれ。ほら、イジャ行きますよ」


ジジイとイジャはワープホールに消えて、ゴーレムもどっかに行っちゃったよ。


摩訶不思議な光景だよね。


あー・・・、クランが打ちひしがれちゃった。さっきまでの彼とは想像つかないなぁ。


クランの仲間も「クラン・・・」って心配そうに駆け寄ってるし。ここは何か言った方がいいのかな?いやでもなー、変に傷つけても・・・


お、みんなが駆け寄ってきた。


「すいません、私達がもっとちゃんとしていれば・・・」

「ごめんなさいなのです」

「あなた様、申し訳ございません」

「いやいや、みんなのせいじゃないでしょ?しゃーないしゃーない!切り替えてこ!」


勇者の件はともかくとして、とりあえずこの町の脅威は去ったかな?


リーナのところに戻らないとね。

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