99話 魔法が使えない俺と活路
ワープばっかしてイキってくる、この幹部様に一泡吹かせてやらないとね。
「ニナキーック!!」
「当たらないって言ってるんだけどなあ」
お得意のワープでかわして、次来るのは・・・アンジェの方か!後ろに戻ってアンジェを守る俺そしてまた、イジャはワープホールに戻る。
これが俗にいうヒットアンドウェイだね。ワープ場所は分かるけど、どこに到着するかは流石に察知できないし、うーんどうしよっかなあ。ジリ貧だし?
・・・ん?まてよ。いけるかもしれないな?
ワープホールから出てて、俺達を下に見るイジャのその顔、普通にうざいね。
「んー、そろそろ終わらせよっかなぁ。これじゃ動きが全くないしね」
「そうだね、ミシアもそろそろ限界が近いだろうしね」
そう、ミシアはずっと『フロート』の魔法で、アンジェ達を浮かせてるもんだから、魔力の消費量的に体力がきついだろうね。
「あ、あなた様!わたくしは大丈夫ですから!」
「まあ任せてよ。あ、ニナとアンジェちょっと」
俺は近くにいるニナとアンジェに耳打ちした。2人はうんうんって頷いたから、多分伝わってるでしょう!
「なにをしたって無駄なんだけどなあ」
「そうかな?おらよ!!」
俺は剣をイジャ目掛けてぶん投げる。
「え?ひそひそ話してそれ?かわすまでもないよ」
そう、弾いたら隙が生まれるわけでしょ?かかったね。
「おらーなのです!」
「前から突進することしか能がないもんね、うん?」
「『アブソリュート・メテオ!』」
氷の隕石が上から降ってくると。そしたらイジャは後ろにワープホールを出して、バックステップ。
「残念でした!僕には意味が無いってそろそろ気付きなよ!ばいば・・・」
「どうした?消えないのかい?」
ワープできない、それはそう。だって俺がワープホールを『斬った』からね!
俺の剣の投擲、ニナの突進、上からの魔法。そして、イジャがワープホールに入るのは、たいてい後ろに作り出してる。
だから、弾いた剣を回収して、俺が後ろに回り込んだってわけだね。
「こ、こいつ!!僕の能力を消したのか!!」
「ご名答!あ、前見ないと危ないんじゃない?」
「ごぶっ!!」
こっちに来てたニナの拳が、イジャの顔面にクリティカルヒット!顔にめり込んで痛そー。
「ば、ぐ、こいつ!雑魚の分際で・・・!ぐはぁ!」
「なーに余裕こいてんだよ。俺が後ろにいるのにさ」
背中を剣で貫いて、動きを止めると。舐めすぎなんだよなーこいつ。
「この!お前らも魔法に巻き込まれるんだぞ!!この!!獣畜生!!放せ!!」
「嫌なのですよー!!」
ニナがイジャをがっちりつかんで、逃げられないようにする。
そして、隕石が当たる瞬間に、俺はイジャから剣を引き抜いて、向かってくる氷の隕石を斬る。
「・・・ゴフッ。馬鹿が。ワープホールを一度消したからって図に乗るな。この獣諸共ワープホールに入って・・・」
「わわ!なのです!!」
やべ!ニナが放しちゃった!!まずい、このままだとまた瞬間移動しちまう。
「嘘だよ馬鹿が!!!んじゃ、さよな・・・」
その時、下から女の声が聞こえた?誰?
「『プレッシャー!』」
「ぬお!!!なんだ!!?体が重く・・・」
これは魔法?しかも動きを遅くする魔法みたいだね。一体だれが・・・あ!もしや!
「たく!手間かけさせないでよね!!」
あれは!クランの仲間の・・・魔女っ娘か!名前分からねえけど!!
「あの人は!えっと、クランさんのお仲間さんですね!」
「お仲間さんなのです!」
「あら、お仲間さんなのね」
「私は『キアラ』!!覚えておきなさいよね!!」
ってキアラとか言う魔女っ娘が訂正。どーでもいいんだけど・・・
「こんな低レベルの魔法で!このワープホールに入れば・・・!」
イジャの横に出現する黒い楕円穴。奴がそれに入ろうとしたら、熱いのが上から来たね。
「さーせーなーいよ!!!!!『獅子爆炎剣!』」
獅子の顔をした馬鹿でけえ炎の塊が、イジャの頭上から降ってきて、当たった瞬間爆発!
これは泡吹かせたんじゃないのー?




