表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代ダンジョン世界で、俺より先に柴犬が適応した  作者: 寺田Ⅳ式


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/22

第十一話 重なる数

朝の空気は落ち着いていた

自然公園に着くと、人の気配はほとんどない

入口の規制線はそのまま残っていて、奥へ進むほど音が消える


由貴はダンジョンの手前で立ち止まり、軽く体を動かした

肩を回し、足を踏み替え、枝を握って数回だけ振る

速さは求めない

引っかかりがないか、重さが偏っていないかを見る

問題はなさそうだと判断して、あんずに視線を向ける


あんずは前を見ている

止めても意味がないと分かっているので、由貴はそのまま後を追った


一層と二層は通過する

広場に出ても足は止まらない

あんずが前に出て、短く処理して進む

由貴は距離と配置だけを見て、次に備える


三層に入ると、広場の様子が少し違った

景色は同じなのに、動きが重なる

一体が出たと思った瞬間、もう一体、さらにもう一体が視界に入る


由貴は枝を構え直す

意識を一点に絞らない

正面の一体に踏み込ませ、間合いに入ったところを突く

深追いはしない

体勢が崩れたのを確認して、次に備える


横であんずが二体を引き受けている

突進で距離を潰し、倒しきれなくても弾いて時間を作る

由貴はその動きを横目で確認しながら、目の前の一体に集中した


数が増えると、やることは単純になる

判断を減らし、順番を固定する

三体同時でも、手順を間違えなければ対応できる

そう整理しながら、由貴は広場を抜けた


道を進むと、下へ続く階段が見える

ここから先は今日の目的ではない

距離と時間を頭の中で並べ、由貴は引き返した


昼前に家へ戻り、簡単に食事を済ませる

あんずはいつも通りクッションに丸まり、すぐに寝た

特別な様子はない

由貴はそのまま一人で外に出た


午後は二層まで

一人で広場に入り、二体同時の状況を作る

無理に攻めず、同じ動作を繰り返す

避ける、流す、突く

次の動きにつながるかどうかだけを確認する


一度引いて呼吸を整え、また同じ手順をなぞる

焦らなければ崩れない

ただ、間が空くと動きが鈍る

それも含めて確認し、夕方には切り上げた


夜、由貴はネットを開いた

体験談が増えている

三人で入って広場で数に押された話

五人で入ったが連携が取れず撤退した話

一体ずつなら問題ないが、重なると対応できないという声が多い


分析めいた書き込みもあった

下の層ほど敵が強くなるという意見

数が増えるだけで個体は変わらないという意見

どちらも断定できず、仮説として並んでいる


由貴は画面をスクロールしながら、自分の動きを思い返した

三層での感触

数が増えたときの手順

階段の位置


明日はもう少し先を見る

そのために今日はここまででいい

そう整理して、由貴は端末を伏せた

毎日0時更新


評価よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ