表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『悲しみを抱えて』『冬』

作者: イプシロン

『悲しみを抱えて』


橋のたもとの、流れる小川。

淀みには、汚泥(おでい)の臭気。

少年の、日々の生業(なりわい)

たかり恐喝窃盗で。


砂浜に、積み上げられて、

朽ち果てた、文明の利器。

雨に打たれて毒垂らす。

糧を求め、少女は歩く。


ある日突然、爆弾が。

五体は砕け、血糊舞い、

骨も残らず飛び散った。


嗚呼、わが(かいな)、なんと無力な。

それでもと、この両腕で、

悲しみ抱いて、生きねばならぬ。



『冬』


冬は木枯らし。外套で、

油断していて忘れてた、

襟巻きなき首、北風に、

すぼんでは、不平となえる。


寒風(さむかぜ)に、虫食い落ち葉、

舞いあがり、ペアになっては、

タンゴを踊る、軽やかさ。

冷えた心に、木漏れ日が。


吐く息の、白さ楽しく、

笛吹くような、口をして、

呉爾羅(ゴジラ)のように、霜を吹く。


これこそ冬の風物詩。

すれ違う人、童顔で、

()くぼ見せつつ知らんぷり。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ