表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦闘士クーガ  作者: 狂狗
浮浪者クーガ
34/49

 【試合終了、シロ君の勝利】

 「……ガッハァ、げほっげほっ、あー、あ〜……生きてる?」

 「イェーイ、オレの勝ちー!」

 息を吹き返すと、楽しそうな声が聞こえてきた。首を持ち上げて声のした方を見ると、シロ君が踊っていた、勝利の踊りだろうか。自分の腹に触ってみると、ちゃんと腹があった。穴は空いてないし服も破れてない。それどころか、特に痛くもなかった。

 「どうなってんだ……? 普通に死んだと思ったのに」

 “ギャハハハハハハハ、あっはっはっはっはっはっは、ひーぁ死ぬ、笑い死ぬ! あははははははは、ク、クーガって……おバカ、おばぁか! あはっひゃっひゃっひゃっひゃははは! けひゃひゃひゃひゃひゃっ”

 何の脈絡もなく神が笑い死にそうになっていた、いっそそのまま死ねばいい。

 “なんだよ酷いな”

 (酷いじゃねぇよ、何でそんなに笑うんだよ、訳も解らずに笑い死ねるほどの笑い種にされるのはむかつくんだよ)

 オレがそう言うと、神はまたアホみたいに笑い出した。何でそんなに笑うのかが解らない、オレの負け方がそんなにおかしかったのか? 何とか笑いを抑えたらしい神はいつものように遠回しに質問してくるのではなく、答えをあっさり言った。

 “あの世で死ぬ訳ねぇだろ! ぶぁーか!”

 …………………………………………

 ……………………あぁ、そう言うオチ。

 なるほど、神が笑うわけだ。むしろ今まで笑わなかった方が偉いのかもしれない、笑い過ぎだけど。つまりあれだ、オレは死ぬ訳もないのに「死ぬ!」って思い込んで必至になってた訳か。確かに笑える話だな、他人事だったならば!

 「穴があったら入りてぇ……」

 あー恥ずかし、オレ思いっきりアホじゃねぇか。そう思った矢先、オレの目の前に手が差し出された、シロ君の手だ。その手を掴むと、シロ君はオレを立たせて。にっこりと笑いながら言った。

 「楽しかったよ、ありがとう!」

 「え……あ、ああ、うん」

 全く邪気の感じられない笑みに困り、いまいち歯切れの悪い返事をしてしまった。先ほどのボールの投げ合いの何が楽しかったのか、釈然としない。しかしシロ君はそんな事気にも留めず、オレの手をぐいぐい引っ張っり酒場へと引きずりながら言った。

 「運動したからきのみジュース飲もう!」

 「またきのみジュース飲むのかよ!」


いつもとだいぶ違うになりました、すみません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ