第3話
放課後になった。俺が屋上を出てからアイツの姿は見ていない。家にでも帰ったんだろうか?まぁ何にせよ俺にはもう関係ないことだ。
俺もすぐに家に帰りたい……ところなのだが、何故か俺には放課後毎日、生徒会室に顔を出すように生徒会の全メンバーに言われている。
しかも全員女子。そしてさらに美少女&美女
はぁ…………会長絶対今日の朝のこと聴いてくるよな……。ま、まぁ別に生徒会の仲間のみんなに隠すようなことでもないか…。タイミングを見計らって言うとするか…
俺はそんなことを考えながら生徒会室へと向かった。
◇
「失礼しまーす」
俺は適当な挨拶をして生徒会室へと入る。
「遅いわね。星矢君。昨日よりも26秒も遅れてるわ。この私をどれだけ待たせればいいのかしら?」
「26秒って……毎回毎回記録してよく飽きませんねぇ……」
――西田 桜 (にしださくら)生徒会副会長
名前は可愛らしい美少女って感じだが、西田さんは完全に美女の方だ。会長と同じく、黒髪ロングで、目は少しキリッとしている。
「飽きる?一生飽きることはないわ。」
そして何故か俺にだけすごく厳しい……。
「まぁまぁ。桜ちゃん。26秒くらい許してあげようよ。琴吹君も何かあったのかもしれないし、、ね?」――会長ナイスアシスト!
「むっ……会長がそう言うなら。でも私が星矢君の観察を辞めることはないわ。」
あぁもうこの人観察って言っちゃたよ。
「それで今日は……なんの仕事があるんですか?」
「今日はね……私達とお話すること?かな?」
はぁ……やっぱり今日もか。
「まぁ別にいいですよ。」
「そうよね。やっぱりダメよね…。彼女ちゃん待たせてるもんね…………って、え?今なんて?」
「星矢君今なんて言ったのかしら?」
2人が驚いたような顔をして聞いてくる。まぁいつも断っていたから無理もない。
「いやだから別にいいですよって。それに今日は俺から言いたいことありますから。アイツが来たら話すことにします。」
「わ、わかった。」
「う、うん。わかったよ。琴吹君……。」
さてと……アイツが来るまでこの空気をどうにかしないとな……。