第12話
「はぁ…………」
部屋に着いた俺は大きなため息をつく。
今日はすごく疲れた……。過去一で疲れた日だと思う。精神的に……だけど。
香苗に何度も話しかけられたり、生徒会で皆に慰められたり、妹に慰められたり……。
特に妹の前で涙を流したのは初めてだった。今思い出すと……すごく恥ずかしい。妹の前では強い兄でありたかったんだけどな…。
まぁ、真理はどうしてか満足気な顔をしてたけど。多分俺の弱いとこを見れたのが嬉しかったんだろう。
――それにしても……香苗はどうして俺にしつこく話しかけてくるのだろうか?
浮気を誤魔化そうとしたり、最終的には開き直ったり……香苗のしたいことがよく分からない。
香苗の言うことを思い出すに浮気した理由俺が香苗に怒ったことが原因らしい。あと、俺が生徒会の皆とイチャイチャ?してたから?いやそもそも俺はイチャイチャなんてしていない。
それに仮に香苗にはそう見えていたからと言って、浮気をしていいわけがない。
俺にそう言ってくれればよかったんだ。イチャイチャしてるように見えるから辞めてと。
そうしたら俺も今以上に意識をしていたのに。
先に浮気と言う行為に走られたら俺はもうどうすることもできない。
香苗の浮気が何度目なのかも分からない。これが1回目なのかもしれないし、もしかしたら10回目なのかもしれない。それは香苗本人にしかわならないことだ。
俺は香苗の浮気に別れると言う決断をだした。この決断を俺は後悔していない。
俺の性格上、今後香苗と付き合っていたとしても上手くいかないと思う。それこそまた浮気をされてしまうだろう。
でも…………香苗のことが嫌いかと聞かれると……まだそうとは言えない。
だって昨日の朝までは大好きな彼女だったんだから。すぐに嫌いになれるわけがないだろう。
今後俺は香苗に話しかけられたらどうしたらいいんだろうか……。
生徒会の皆とはどのような距離感を保てばいいのだろうか……。
俺は明日からの生活を不安に思うのだった。




