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アーサー王と11人の子供たち  作者: 尾十神誠
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~英雄の贖罪~②

 ロットは何故、監獄に囚われているのか今一度思い出してみる。


 アレは、先日のことだった――。


**********


 フリーク・カンパニーの事件を解決してから半年間、僕は『最強の剣士』ことベドウィルさんの下で修業をしていた。


 本来ならば、ベドウィルさんが依頼した『王都での略奪事件』を解決するまでは稽古をつけない予定だったのだが、どうやら犯行は一人だけのものではなく、大元を潰さない限り無理だと判断したベドウィルさんは、僕を強くするために稽古をつけてくれた――のだが。


「小僧っ!! 何度言えば分かるんだっ!? 攻撃が来てから反応してては、防御が追い付かんだろうっ!? 攻撃を『予測』しろっ!!」


 僕は、英雄の選定により『伝説の剣』を抜いたことで、『英雄』として認識されているが、実を言うと――僕は『剣を振ることができない』。


 重すぎて……。


 我ながら情けない話である――だからベドウィルさんは、巨大な『伝説の剣』を盾として利用することで僕を『盾役タンク』として育てるべく、特殊な訓練をしているのだが……。


「ひぃいいいーー!!」


 その特殊訓練というのが――『スライム』の攻防をひたすら防ぐという訓練だった……。


 スライム? 魔物の中で最弱だし、楽勝じゃん。 などと思っていた時期が僕にもありました――けど実際は、こちらから攻撃できないとなるとこれほど厄介な相手はいなかった。


 まず、動きが読めない――スライムは流動性だから、人間のように拳を繰り出すのに『足』、『腰』、『腕』などの筋肉を動かす必要があり、経験を積めば『予測』できるようになるのだが、スライムはその『予備動作』がない為、動きが読めない……。


 そして、スライムには色々な性質があり、種族によって『食』の好みが別れている――『土』や『植物』だったり、中には『人食い』のスライムもいるのだが……僕が相手しているスライムは、人に危害を加えないのだが、『糸』を好んで食す――。


 つまり、何が言いたいかというと、僕は何度もこのスライムに『真っ裸』にされているのである――。


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