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3、理由

今のは空耳だったのか。私はてっきり「この世界を救う勇者になってほしい。」とか言われると思ってたんだけど。まさか、この3人は悪の組織だったのか!?


「ごめんね、驚かせちゃって。君はこの世界の住人じゃないけど、魔王のことは知ってるかな?」

「はい...。魔物達を従えて、悪さをする魔王ですよね?実際に存在していないので、物語のなかの知識ですが。」


私の言葉に3人は目が点になっていた。


「えっとー、違いましたか?」


表情が固まったセルジオが口を開く。


「つまり、シノさんは魔王は悪人という認識なんですか?」

「そうですけど...?」

「シノさんの世界では、魔王は悪役だったのですね。」


いったいどういう事だろう。魔王は善人なんだろうか?そんなことを考えていたら、レオが立ち上がり古びた本をテーブルの上で開いた。


「この世界での魔王のことを話すよ。」


*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*


大昔、人間と魔物達は仲良く暮らしていた。しかし、次第に人間と魔物の間で争いごとが多くなっていった。それを見かねた女神が、魔物の言葉も人間の言葉もわかる人間に王になれと命じた。この人間こそ初代魔王。魔王は、人間と魔物を和解させることに成功した。それ以来、魔王は平和の象徴として魔物と人間に崇められるようになった。


*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*


「簡単に言うとそういうことがあり、魔王は人間からも魔物からも慕われている存在なんだ。」

「無理にとは言わない。」

「ルイスもそう言ってることだし、そもそも僕達は君を拉致した所もあるし。じっくり考えてほしい。」


そう言うと、レオが指を鳴らす。すると、メイド達が何処からかやって来て「シノ様こちらへ。」と別の部屋へ案内された。


なんやかんや、良い待遇を受け時間が過ぎていった。気づいた時には、日もすっかり落ち夜になっていた。私の専属メイドになったマリーがレオ、セルジオ、ルイスと食事会があると言ってきた。美形たちと食事をするのは、あまり気が進まないが仕方がない。マリーに連れられ、食事会の会場へと入室した。

そこには、その3人の姿と見慣れない美しい女性の姿があった。

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