第1話 狼人間なんているはずない。
僕の名前はアラン、僕は今家父さんに怒られているところだ。
「アラン!!なんでお前はケンカしかできない?あれほどケンカするなといったじゃないか!!」
まったくうるさいなぁ・・。相手がケンカを売って来たから買っただけの事なのに そんな騒ぐことじゃないと僕は思う。
「ケンカ売られたから買っただけの話だよ。」
「ふざけるな!!ケンカ売られたからっと言って相手を殴っていいなんて話し聞いた事ないぞ!!」
なんでこうも父さんは僕のことを怒るのかわからない。確かにケンカをした事はいけないっと思っている。だけど相手が売って来たケンカだ、相手も殴られるのを覚悟できたはずだ。だけどわかってくれるはずがない。僕が謝れば早い話だ。
「わったよ・・。もうケンカなんてしないよ。明日ちゃんと相手に謝るよ」
もちろん嘘だ!!謝るわけがない。
[わかってくれたか、明日ちゃんと相手に謝るんだぞ。いいな?」
「わかってるよ」
腹が立つなんで大人はこうも子供を怒りたがるのだろうか?僕にはとても理解できない。
部屋に入ってぼくは、マンガを読んだりしてパパに怒られたことを忘れようとした。階段を登ってくる音がした。どうやら母さんみたいだ。僕の部屋に入ると大声で
「またケンカしたんですって?あんた何回言えばわかるの?明日相手の子に謝ってきなさいよ。」
父さんとまったく同じ事を言うもんで僕は笑ってしまった。
「わかってるってば、もう用ないなら向こう行ってくれないかな?」
言った瞬間しまったとい思ったけど遅かった。
「親に向かってその口の聞き方は、ないでしょ!!」
「すいませんね。今度からは注意するのでゆるしてください〜」
僕は笑いながらそういった。けど母さんはまったく反対だった。
ますます怖くなっていくではないか。さすがにこれ以上はふざけないほうが
いい。みんな僕の母さんが穏やかでいい人だと言うけどとんでもない間違えだ!
1日でも僕と入れ替わればそれがわかると思う。とりあえず一番ゆるしてくれそうな
謝り方をしてみる事にした。
「ごめんなさい・・。僕つい調子になってしまって・・。本当はこんなこと言うつもりは
なかったんだ。」
僕は家族が全員死んでしまった、人の顔を真似して言った。母さんは分かってくれたのか
僕の部屋から出て行った。
そして僕は独り言をささやいた。
「よしゃ!!」
相手が母さんで本当によかった。もし母さんじゃなくて父さんだったらこんな芝居つようしなかったと思う。それからマンガを読んだりテレビゲームをしたりそこそこ楽しかった
ドアをたたく音がした。
「お兄ちゃん入っていい?」
僕はあまり部屋には入れたくなかったけど入れた。
「なんかよう?」
「またお母さんにおこられたのかなと思って」
怒られた事を心配するような目じゃなかった、まるでうれしがっているようだ。なんて奴だ。
「怒られたよ。わかったからとっととうせろ!」
エリーはまだなにか言いたそうな顔をしていたけど自分の部屋に戻っていった。
僕は暇つぶしに友達の家に行った。こういやなことばかりが続くと頭がおかしくなりってしまう。そんなときはいつも僕は友達の家に行ったりしていやな事を忘れる。
「おぃアレン?聞いているのか?」
「あ、ごめんまったく聞いてなかったえっと何の話だったけ?」
「ちぇ、お前それわざとかよ。いいか次はちゃんと聞けよ。信じるか信じないかはお前しだいだ。最近殺人事件が多いのを知っているか?」
「うん、でもそれがどうしたの?」
「犯人はまだ逃亡中なんだけど、お前犯人がだれだと思う?」
「そんなの知るわけないよ」
「だろうな。実はな狼人間だ予想だけどね」
からかうのもいいかげんにして欲しい、しかもビルの顔を真剣だ。もっといいかげんにしてほしい。この世界中どこをさがして狼人間や人魚、吸血鬼などいるわけがない。
「からかうのもいいかげんにしろよ。僕はそこまで頭はいかれてないぞ」
「ふん。言うと思ったぜ、ちょっと見て欲しいものがあるから外で待っててくれない?」
どうせドッキリでした〜とかなんとか言って笑いをとるつもりだろう。
「わかったじゃ外で待ってるから」
僕はビルの家から出て数分がたった。やっとビルが出てきた。
「この新聞見てくれないか?」
「えっと満月の晩をねらって人が殺されいる・・。やっぱりお前アホやな、たまたま満月の日に殺されただけ」
どうせこんな事だろうと思っていた。満月の日に殺されたからって言っても犯人が
狼人間なんてありえない。
「たまたまねぇ、でもだからっていって10人以上殺されていて全員満月の日に殺されているんだぞ。おかしいとおもうだろ?」
「まぁおかしいことはおかしいな。でもそれを僕に話してどうしろって言うんだよ」
「犯人を一緒に探して欲しい。もちろん俺とお前だけじゃない、俺の父さんも一緒に探す」
こいつの父さんは大のオカルトマニアでみんなに知られている変人だ。正直言ってこんな馬鹿げた事はやりたくない。でも少しだけ楽しそうと思う気持もある。
「まだいいよなんて言えないけど明日にはいいかどうか決めてくる」
「わかった」
僕達はそれから狼人間についての話はやめてふつうに遊んだ。家に帰ってもビルの言った事が
気になってしょうがない、心の中では馬鹿げているとおもうけど内心はそうじゃない。本当に狼人間かもと思う気持もある。
「お兄ちゃんこれ食べないの?」
僕のハンバーグを食べようと妹のエリーが言った。
「食べてもいいよ、今食欲ないから・・・」
僕は部屋に入ってベットで横になってマンガを読んでいた。窓になにかあたる音が聞こえたから窓を開けてみた、ビルだ!
「なんだよ!もう夜だぞ。狼人間の事なら明日にしてくれ!」
「ごめんあのさ父さん見なかった?お前が家に帰るときに見たかなぁって思って・・」
「さぁね。見たかもしれないし見てないかもしれないな」
僕はわざといじわるな事を言ってやった。
「ふざけるな!本当の事を言ってくれ」
どうやらただごとではないみたいだ。ビルは学校でもあまりキレた事はないけど今は顔を真っ赤にして怒っている。
「ごめん。でもお前の父さんなら見てないけどどうかしたの?」
「実はお前が家に帰った後父さんに狼人間について詳しく教えてもらいに行ったんだ、でも部屋中探してもいなくて・・」
「パチンコとか行ってるんじゃないの?」
「そうかもしれないけど父さんはいつも夜遅く帰ってくる事になるなら電話で遅くなるって言うはずなんだよでも・・・」
ビルがこんなに不安そうな顔を見せるのは初めてだ。
「わかったよ、でも本当に見てないんだ。きっと家にかえったら居るかもしれないよ。
それでもいなかったらその時は僕も協力するから」
ビルはありがとうと言って家に帰っていった。でも本当にビルの父さんはどこへ行ってしまったんだろう?何事もないそれが一番いいでもいつなにが起きてもおかしくない世の中だ。