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異世界ぐーたらゲーム録  作者: 娯楽作品の虜
グダグダ使用人ライフ
24/37

ゲーム22

前回のあらすじ

なんか、アイナとロミーナさんが仲直りしたら、ロミーナさんの分の仕事が優希に回ってきてしまう。


しかしその仕事は油断すれば死んでしまうような仕事で!?

「死ぬ? 死ぬって遊びで? 俺が?」


にわかには信じがたい話だ。


「はい、恐らくほぼ間違いなく生きては、居られないと思います」


しかしロミーナさんは、いたって真面目な表情で肯定する。


「なんで? 遊び相手がみんなアイナみたいな性格とか?」


言葉が通じない精神年齢一桁の、このロリ娘と同じレベルという事だろうか?

しかもこの、ロリ娘。

力は超逸品、本気を出せばこの世界をも滅ぼせるらしい(ロミーナさん談)。


「世界の前に貴方を滅ぼしてあげましょうか?」


そういうアイナの右手に小さな火球が現れる。

直径にして5センチ程度のあの物体が俺の身を軽く滅ぼすことが出来るというのはやはり不自然だ。

…………実は大丈夫何じゃないだろうか?

思い込みの力ってゆうのもあるらしいし、実は大した威力じゃないとか……?


「呆れた……もう既に二回死んでいるのにも関わらず、まだ学ばないなんて……いいわ、喰らいなさい メリャ」


その舐めた掛け声とともにアイナの手から火球が、ノロノロと離れ俺の方に向かってくる。


「いやだからそれ明らかにパク……!!? 待ってくれアイナ!」


「なによ? 今更怖気づいたの?」


アイナはニヤニヤしながら挑発してくる。


本当なら今ここで「そんな訳ないだろ! さっさと打ってこい!」とでも言いたいところだが、それは無理だ。


「あぁ、そうだ、変な事言って済まなかった」


「フフン、分かればいいのよ。 で、なんで怖気づいたの?」


ロミーナさんの膝の上に頭を起きながらまたしても挑発的な笑みを浮かべるアイナ。


数日前まではノリとテンションで生きる生き物だった、男子高校生だった俺としては本来ならそんな挑発焚き返してやる所だが、それは無理だ。

何故なら見てしまった、知っていた。


炎の色には何種類かあるのをご存知だろうか?

一般的には炎の色は黄色から赤である。

このように炎によって色の違いが出る原因は炎の温度である。

暗い黄色から始まり、赤くなり、段々色が薄くなっていく。

最終的に白まで行き着く訳だが、その時の温度は約5千度である。

あっちの世界では工業などに使われる炎の色は、約三千度がよく使われる高温の炎なので白に届かない。

しかしアイナの出してきた、ノロノロ動く小さな火球の色は「青」であった。

先程は白で五千度といったが、ならば青は一体何度程なのか、正解は約一万五千度である。

目安として挙げておくと、我らが……と言ってもこの世界に存在するかは分からないが、我らが太陽の表面温度は約五千度である。

つまり、あの球体には太陽の三倍以上の温度が詰まっている。


「お前……何てものをぶつけようとしてたんだ……」


「まあまあ、細かいことは良いじゃない、結局ぶつけなかった訳だし、ねぇ、ティナ?」


「そうですよ、器が小さいですよ優希さん」


「え、えぇ~!」


二人の仲が良くなったのはとてもいい事だが、その矛先を俺に向けないでほしい。


「ていうか、さっきのあの炎球、なんで出した瞬間に影響を及ぼさなかったの?」


太陽の3倍の熱さを持つ物体がこんな至近距離にあったら骨どころか塵すら残らずに一瞬で消えた筈なんだが……。


「魔力で包んだからよ、あの炎球を凌ぐ魔力でそれを覆い、相手に当たった瞬間弾ける、まあシャボン玉みたいなものね」


弾けた瞬間太陽出てくるシャボン玉とか、一体どんな液体で作ったらそうなるんだよ……。


「それに、優希さん、あの程度でビクついていたら仕事はこなせませんよ?」


「そうよ、これから仕事をしていく相手、つまり「遊び相手」は、あんなちっちゃい球じゃ、直撃してもダメージ与えられないわ」


「は? 太陽の三倍喰らってもノーダメのチート野郎と俺は遊ばないといけないの?」


それもうなんか、ゲームに負けたら殺されて、勝ったら八つ当たりで殺されるみたいな展開になりそうなんですけど……。


「貴方が言う太陽が一体どんなものかは知らないけれど、貴方がこれから相手をする相手は、みんな「ある条件」を満たしているが故に、全員が全員、基本的に私やロミーナの全力レベルの力を持っているわ」


「いや、そもそもお前らの全力知らないし、確かお前らって最高レベルの使い手じゃなかったっけ?」


「そうね、私達の全力……まあ、簡単に言うと、さっき出した炎球の100倍くらいは出せるわね」


太陽の300倍!?


「私は……そうですね、本気で走るだけに全てを費やすなら、光とほぼ同速なので、優希さん程度なら近くを通り過ぎるだけで殺せます」


どんだけ俺弱いんだよ……。


「てか、そのレベルなの? 無理じゃね? 近く通っただけで死ぬんでしょ? どうやって遊ぶし。 あと、「条件」ってなに?」


「質問責めね……まあ、一つ目の質問に関しては頑張れとしか言えないわね……」


「いや、頑張ってどうにかなる問題じゃねぇだろ!」


「で、二つ目の質問だけど……ピナ、よろしく」


「おい!無視するな!」


「はい、で、その条件ですが、例えば優希さん、貴方、時々に無性にイライラする期間ってありません? 色々上手くいかない……って思ったり、なんでこうならないんだ! つて考えたり」


「ま、まあ多少は……」


「そうでしょう? 私たちの世界ではその期間の事を「憂冷(ゆうれい)期」と呼んでいます。 しかしこの憂冷期、実に厄介な特徴がありまして、この期間の間、つまりイライラが募って、メーターを振り切って、しまってから、イライラが無くなるまでの間、自分自身でも魔力の抑えが効かなくなってしまいます」


「なるほど」


イライラしてる時に無闇あたらにものにあたったりしちゃうのと同じだな。


「しかし、魔力は抑えが効かなくなるだけではなく、常に火事場の馬鹿力状態となってしまい、通常よりも圧倒的に多量の魔力がその身に宿ってしまうのです、しかし当然身の程を超えた魔力を身体に宿すのは決していいことではございません。

最悪、体だけでなく心までも壊してしまいます。

この状態を治す策は、先程も申し上げたとおり、イライラを解消するしかありません」


「なるほど……だからその状態の人たちと遊んであげるのか……」


これは最初にアイナが言った「遊び相手が欲しかったから召喚した」って言うのもあながち間違いとは言いきれなかったんだな。


「そうですね、そして、その状態を解除した後は次ができるだけ来ないようにするために継続的に遊び相手となってもらいます。

ですので、これは一つ目の質問にも通じる事ですが、なるべく楽しく遊ぶ、というのがコツだと思います」


「なるほど、流石ロミーナさんわかりやすい説明をありがとうございます」


「ありがとうございます」


「私は? ねぇ、私の説明はどうだった?」


「お前はそもそも説明してねぇだろ!」


頑張れしか言ってないぞコイツ!


「なに?」


しかしとうのアイナはあの説明(?)で満足しているようで、否定されたのが気に入らないらしく、先程の炎球を次は三つほど生み出していた。


しかし俺はもうビクビクしない、これからあれを喰らっても全く動じないやつと遊んでいくんだ。

それに、あの遅さなら充分に対処できる!


「今なら土下座で許してあげるけど?」


アイナが自身たっぷりの様子で勝ち誇った気でいる。


今なら……行ける!!


「無理に決まってるでしょ」


「ぐわああああ!!」


は、背後にもう一つ……だと?


こんなんで、これから先戦って(遊んで)行けるのか?

という一抹の不安を抱きながら灰と化すのであった。




「……ホントに一日一デスになっちゃいますね……」


「ん? 何か言った? ピナ?」


「いいえ、リトルフ様、それより早く優希さんを生き返らせてあげましょう」


「……それもそうね、じゃおりくっと」

アイナ、リトルフ

ロミーナ、ピナルディ


アイナはロミーナを「ピナ」という愛称で呼んでいます。

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