新人探索者大会 リリス・スイーパー編①
時系列的にはリリス加入後、カイル加入以前です。本編の大会編の丁度5年前
4人パーティが馴染んできたとある日、いつものように依頼を終えて王都の道を歩いている。
夕食を食べに向かっている最中、ランディがポスターを見て声を上げる。
「あっ、新人大会の応募今日までじゃん!」
アレックスとエンリカが目を見開いてランディの方を見る。
「忘れてた」
「俺が急いで行ってるからすぐに来て」
一瞬で踵を返し、元々いたギルドの方へ駆けていったアレックス。それを追って私達3人も足を動かし始めた。
「リリスも出るの?」
隣でエントリーしているアレックスの質問が飛んでくる。
錬金術師は大会に殆ど出場しない。出場しても出来る事が無いに等しいからだ。
それを考えるとアレックスには疑問や心配があるだろう。
しかし、このパーティに所属した以上は少なくとも皆んなと同等の実力が必要と考える。
「そ、心配、無問題」
胸を張って首を縦に動かした。
―――――――――――――――――――――
予選ブロック開始の3日前、パーティハウスに4通の手紙が届く。
朝、いつも通りに郵便物を確認しに行ったアレックスがリビングに戻ると興奮気味に話し始めた。
「来たよ、大会の案内」
各々封筒を開けて中身を確認した後に何も言わずとも登録書を見せ合う。
「良かったわね、全員違うブロックよ」
「本戦で戦いたいね」
安堵するエンリカに早くも期待に胸を膨らませているランディ。釣られるように口角が僅かに上がっていた。
―――――――――――――――――――――
「安全第一に勝ち上がろう」
「全部斬り伏せる!」「む」「おう!」
予選の会場は一箇所では無い。眩しい朝日の下の玄関先でお互いの健闘を祈ってそれぞれの道へ着く。
1人で歩くの久しぶり…。いつもより静か。
何回か通った事のある道をしっかりと歩いていく。
会場へ近づくにつれて鼓動が少しづつ速くなる。
(楽しみ、対人、初めて)
心を弾ませながら予選会場に到着した。
明日も投稿します。




