美しい、そう思ってしまったんだ
星たちを
吊り下げている糸を切り
流れ星でもみせてあげるね
て
彼女の詠んだ
短歌を読んで
流れ星って
なぜ真下に落ちないんだろう?
ふと
口にした
問いでさえ
ない
ひとりごと
『宇宙には
重力がないからね
あ、引力か』
ん?
な、なるほど
流れ星は
夜空を飛んでる飛行機とか
夜空に浮かぶ白い雲みたいに
夜空を
横ぎってるんじゃないんだ
そう、
みえる
だけなんだ
星ってね
ホントはもっと
遠い遠い宇宙の果ての
何百年も昔に
光っていた光が
いま
地球に届いてるんだ
とか
いうしね
あれ?
でも、
隕石ってナナメに地上に
落ちてくるよね?
引力
関係
ありますよね?
あれって、流れ星
だよね?
あれ?
まぁ、いいや
でも大事なのは
そういう疑問を持つ
傷ひとつない
チリひとつない
曇りのない視点なんです
て
持った疑問は
まず
解決しましょうね?
て
描きたいのは
そんなことじゃなく
そのとき
宇宙の世界には引力がないと
いい放った彼女の
もの憂げな
口の端の
冷たい笑みの
美しさ