表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界姉さん美人妻二人、両手に花…勇者の本音は  作者: 安藤昌益


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/53

攻略の旅?

「今度は、どのくらいで帰ってこられますか?」

「まあ、今度は一カ月くらいで帰ってくる…つもりだ。」

「そう言って、前回も一カ月くらいと言いながら、三カ月以上かかっていますよ。」

「まあ、予定は未定であって、予定どおりならないというか…そういうものだ。」

「私達も、議会や各国、宰相、都市、から問い詰められますし、陳情だって大変な数なんですから。」

「ついでに、観光、もう何度目かも分からない新婚旅行などは、たいがいにして早く帰ってきてくださいよ。」

 既に中年になっているコクとショウに窘められるカークを見ながら、自分達にまわってこないかと心配そうなケイカとテンシアがいた。

「え~と、今回はこの山の中に、砦を作って立て籠もっている連中ですね。」

「面倒なところに隠れている連中だな。なかなかの要害だからな。」

 いくつもの山々の中、平坦なところ、渓谷、湖沼、川、滝もいたるところにあり、そこにいくつもの砦を作り、それをつないだ巨大な要害堅固な城塞と言えるものを形成させていた。そこを拠点に、各地を略奪しまくっているのだ。彼らは、義賊、義兵などと言っているが、所詮はそんなものにはなり得ないのである。

「ドカーン!」

 マンガなら、そう表現されるかな?と思いながら、カークは150㎜迫撃砲弾を次々に放った。重迫撃砲の砲尾から大地に向けての衝撃とその音が発射薬の爆発音とともに響き、しばらくして、数㎞離れた所で着弾、爆発音、それに続いて、何かが崩れる音が聞こえてきた。

「おう、おう、ようやく気がついて飛び出してきたぞ!」

「あら、あれだけで?見損なわれたものですわね?」

「まずは、あいつらを瞬殺するぞ。」

 われ先に、数十人の、自称豪傑の男女に向う2人の後から、周囲を警戒し、彼女らを一でも援護出来るようにしながら、先の砦に擲弾筒から砲弾を撃ち出しながら、彼女らの後方に廻ろうとする連中を瞬殺した。彼女らも、自分に向かってきた連中を瞬殺してしまっていた。

「これから、どうする?」

「とにかく、ここの連中を皆殺しにしてからだな…。」

「その後は、近くの都市の湯屋で体を洗って。」

「その後ゆっくりと…、いえ、その前にも…。」

「汗臭いのも好きな変態だからな。」

「その前に、続々と有象無象が出てきたから、虱潰しに殺しまくらなければならないな。」

「では早く終わらせて、ゆっくりと…ね。」

「ここでというのもよいな。」

「分かった、分かった。」

 四方から、武装した男女達が向かってきていた。

 “助けてやれないな。”

「そろそろいいのではないか?もう、生きている奴はおらぬようだ。」

「そうですね、じゃあ…あらもう脱ぎ始めて!私も!」

“あ~あ。それなのに…。”血の海と死体の山の狭間で、全裸になって擦り寄ってくる二人に、すっかりその気になっている自分に、心の中で大きなため息をついていながら、二人を抱きしめていた。

 後は、周辺の村々から運搬のための人員、馬、荷車などを徴発して、山賊、自称義軍の倉庫にある物資から死体が身につけているものまで集め、運ばせた。手当は、この地域を管轄する者に支払わせればいい。かなり貯めこんでいたから、その一部でも十分賄えるだろうとカークは踏んでいた。

 そのことで、一番近い都市にある湯屋で体を洗うのは数日後になってしまった。

「汗に汚れた私達の体も、少し飽きた頃じゃない?」

「飽きているとは思えなかったぞ?」

と言いながら、湯屋の個室に入るや否や組んずほぐれつしてから、体を洗い、湯に浸かりながら体を擦る寄せてくる2人になされるままにしながら、カークは、この都市の違和感について考えていた。

「お前達は、何か感じないか?」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ