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魔界制圧

「まあ、そんなに嫌な顔をするな。ここではないが、他の魔王神殿に奴らがやって来て、導き入れたのは事実だし、彼らの一人を魔王に、あくまで一人の魔王として認め、魔王の力をあたえたのは事実だ。その魔王が、副魔王を望むだけ、その力を受け入れるのが可能な者に限ぎられるがな、増やせる力をあたえたのも事実だ。それがどうかしたか?その方が面白かろう?お前とお前の妻達は、あの時以来、ずっと強くなり、本来の魔王候補の大半を倒してしまったではないか?まあ、しかし、お前にも一つ…その方が面白くなるからな…奴らの正体を教えてやろう。竜神兵騎士族と龍神の賢者の一族だ。奴らは、そのうち多数のドラゴンを操り、ドラゴンどもは、彼らを操っているつもりだがな、襲来するだろう。お前との戦いを楽しませてくれ。そのために、特別にお前に教えてやるのだ。そして、奴らの帝国は…。」

 かつての魔都の魔王神殿に赴いてみると、神殿は3人を招き入れて、丸い玉石は、彼らに面白がるように語りかけた。

「そしてな、奴らのことを詳しく教えてやろう。」

“なんのためなんだろうな?”カークは、玉石の説明を聞き終わっても、その意味を解しかねていた。

「全く、あの玉石は訳の分からぬことを…。」

「あのようなものと付き合ってきた魔族が、気の毒になってきましたわ。」

「む!まあ、そうだな。」

 女2人は、珍しくため息をついてうなずき合っていた。

 雑多な戦士というか傭兵崩れの傭兵や略奪を生業にしている竜神兵騎士の一部が強い結束を保った一団を形成して、竜神の賢者の部族の一つと提携したことから、短い期間に成長し、建国後さらなる急成長を遂げたのである。相手の国を、内部の人間をあらゆる形で取り込み、乗っ取ることを常套手段としてきた。

 さらに、巧みな統治により富国強兵、富民強国という作家くらいを起こすが、政策により、国力の増加も著しかった。

 だが、良い王が王位に即位することが、民主主義というわけではないというのと同様に、彼の統治が理想的だとも、民主主義的だということはいうことはできないことだった。

 そして、魔界に対しては、どのように対義語を謂っているのか、乗っ取った形で唯一の魔王になった奴は、なんと言っているのかと思ったが、

「まあ、力があると言えばいいのだ、魔族は単純計算だからな。」

「大雑把ですね。でも、その単純さも、いい面もありますわね。主様が、議会で苦労するのを見ると…。」

「それは同感だ。まあ、魔族も色々あるから、こういったことは、魔王に限ることだが。」

「そうでしょうね、確かに。私達と変わらないところも多いし…。」

ケイカとテンシアの掛け合いのような話を聞きながら、珍しく頷いていたカークだった。

 新たな統一魔王は、乗っ取った3魔王の旧勢力圏の大半と勢力の空白地に侵攻、勢力を拡大していた。旧2魔王とそれに結集した旧魔王波の拠点には、度々攻撃を加えたが、カークの送った魔族・人間・亜人の援軍もあって攻めあぐんでいた。カークの勢力圏内には、まだ侵攻していなかったが、その境界に兵力を集め出していた。

 カークは、機先を制して、集結中の魔王軍に、親衛隊を率いて急襲した。

「こちらも、相変わらずだな。」

とカークが思ったのは、急襲により壊滅した部隊の敵討ちのようなやって来た軍を返り討ち、壊滅させた時だった。

 魔王が陣頭指揮で、全軍を向けてきた。その陣形、編成何もかもが、勇者カクタとして見たものと変わらなかった。こちらの銃砲、それだけではなく、それ以前の兵器、弓矢にしても格段の改良をしたものであるのに、その威力を見せられたのに、戦術も、戦略も変わっているのに、その威力を見せつけられたのにだ。それ以上に、相手が人間・亜人ではなく、半ば以上は魔族であり、それを人間・亜人が支援、加勢しているのだ、それだけで今までとは異なるのにだ。包囲され、空の魔獣も落とされ、銃砲、特に重砲、重奮進弾等で大損害を受けた所に、銃砲を中心とした兵団が突入、頼みの強力な魔力、防御結界はカーク達に無効化されていて、最早為されるままに近かった。

「龍神様といったところか?」

 統一魔王の姿は、カークから、そう連想できるのものだった。彼に、地位を乗っ取られた基魔王2人とその側近達が、真っ先に突っ込んでいった。

 しかし、魔王神殿が面白がって、彼に与えた統一魔王の力は伊達ではなかった。彼らは苦戦を余儀なくされた。彼らに勇者達も加わったが、攻めあぐんだ。

「なあ、もう諦めないか?」

 そんなことを聞く耳は持ちはずはなかったが、カークはつい口に出した。案の定、聞いていたかも分からないが、魔剣を振り下ろし、口から火炎を吹きかけてきた。数合、剣がぶつかり合うったが、魔剣がポッキリと折れ、焼けた体の痛みで膝を、魔王はついた。誰かがとどめを打とうとしたが、その前に魔王は背中から魔槍、かなり巨大な、を突き立てられた。

「これで終わりと言うわけではないな。」

とカークが呟くと、

「ふん、役たたずめが!統一魔王だと思い込んで…単なる影武者風情が!」

 獅子頭の巨体の魔族だった。

「あと5人かしら?」

「我も同感だな。」

「いや、少なくとも、あと2人はいる。」

 元魔王達や勇者達は、ぞろぞろ現れる副魔王達を相手でこちらに加勢はできないどころか、こちらから加勢してやらなければならないくらいだった。

「こいつは、我らが倒すから、半分休んで、あっちを助けてやれ。」

「まあ、手持ち無沙汰になったら、私達の手伝いをしても構いませんよ。」

“すっかり、いいコンビになっているな。”

「では頼む。」

と言いながら、

「転真敬会奥義、小退金!」

 副魔王の数人を重力波で地面に、はいつくばらせた。ケイカとテンシアは、相手の左右から攻撃を始めた。

「ぐあ!」

 二人目の統一魔王は、カークの放った、魔法の纏った斬撃で体の半ばを切り裂かれ、音をたてて倒れた。彼相手に、2人がかりとはいえ、完全に押していた2人は、

「ちょっと、いいところを取るのは、ひどすぎません?」

「そうじゃ、こいつの言うとおりだ。あまりにひどいぞ。」

とほおを膨らませて、文句を言った。その後ろで、倒れた統一魔王に、新たに現れた統一魔王がとどめを刺して罵る、先ほどみたのと同じ光景が演じられていた。

「分かったよ。フェイントくらいにとどめておくよ。」

「そうして下さいな。」

「約束だからな、ちゃんとした!」

 2人は、3人目に向かっていった。カークは、副魔王達と戦う魔王達を応援するため、副魔王の何人かに斬撃を放った。彼の援護がある度に、魔王達は多勢に無勢の不利の状態から盛り返した。ケイカとテンシアは、2人がかりの絶妙の連携で終始優勢に戦いを進めていたが、統一魔王に加勢する、彼の親衛隊もいて、一気呵成にとはいかなかったし、彼に態勢を整える時間を与えがちだった。それを見て、カークが、援護の攻撃をかける。そのたびごとに、統一魔王は追い詰められていった。

「とどめよ!」

「どうだー!」

 とどめを刺したところで、カエル頭の魔族が現れて、三番目の統一魔王の死体を踏みつけた。

「まだまだ、余裕はありますわ。」

「我も、まだ力が有り余っている!」

と2人はやる気満々だったので、カークは苦笑いしながら、引き続き援護にまわることとした。統一魔王に加勢する親衛隊も数を減らしてきていたし、副魔王達対元魔王・勇者達も前ほど心配葉いらなくなっていた。ケイカとテンシアはかなり息が上がり始めたが、根を上げるのは統一魔王の方が次第に、カークの援護もあってたちまち、追い詰められていった。

「はあはあ、さすがに…、譲ってもよろしいですわよ?」

「ハアハア、手持ち無沙汰なら代ってやってもよいぞ?」

と5人目が現れると、根を上げた。

「お前が相手?」

 巨大な兎耳男が、自信有り気に言った。カークが一歩前に出た。統一魔王も一歩前に出た。その時、波動、衝撃波、火焔、氷石等が舞い上がった。

「ありがとう。単純なトラップにしっかりと、ちゃんとかかってくれありがとう。」

 すかさず、ケイカとテンシアがとどめを刺した。2人は、まだ肩で荒い息をしていた。

「6人めか。」

“あと2人いると見たが…。8人目は、手下なしになりそうだが?”

 その2人は、順番にカークが、ほとんど瞬殺した。魔王達と勇者達に加勢しながら、残る親衛隊もほぼ壊滅させていた。副魔王達も、戦える余力のあるものはいなかった。8人目は、それでも現れた。可愛らしい少女の姿をしていたが、かなり強力な防御結界はごと真っ二つにした。その直後、醜い獣人の姿に変わった。

「魔界は制圧したのを?」

「もうないですわよね?」

「あいつのことだ。ゲリラ戦でも仕方と来るだろうな。やっかいな嫌がらせのために。」


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