冴えた夜中の過ごし方
除夜の鐘が鳴り響く。
パッキーちゃんとコリスちゃんと並ぶ。
コリスちゃんのお父さんとお母さんと会うのは久しぶりで挨拶を交わす。
(お父さんたちが集まるといつも長話なんだよね……)
パッキーちゃんの師匠さんを合わせ五人で何か話し合っている。
どうしようかなと思っていると、家に帰ってきたお姉ちゃんが声をかけてきた。
(お姉ちゃんも帰ってこればよかったのに)
オンラインのビデオ会話でお姉ちゃんから連絡があり、元気な姿を見せてくれた。
鐘をつき終えると、お寺の人からミカンをもらう。
「またあとでね」
パッキーちゃんやコリスちゃんたちと別れて、家の自室に戻る。
初日の出を見に行く約束をしているのに、目が覚めていた。
「あれがオリオン座で、かに座で、くじら座で……」
星座盤で星座を確認し、夜を楽しんでいると、眠たくなってきた。
すぐ起きられるようにと、目覚ましをかけようとして、手を止める。
(せっかくだし魔法を使っちゃおうか)
ブレスレットをかざして魔法を唱え、眠りについた。
気が付くと白い世界にいた。
(白い世界……魔法の世界への道なのかな?)
道や地面、白い綿毛を上空から眺めていて、周囲には風を感じる。
いつも地上から見ていた世界とは変わって、なんだか新鮮に思えた。
(あれ?誰かいるよ)
小さな点が三つあることに気がついて、ゆっくりと降りていく。
点に近づくと、人影はパッキーちゃんとレイさんに驚くほど似ている。
そして最後の一人は……私だった。
ガバッとベッドから飛び起きる。
(今のは一体……)
周囲を見渡すと時計が目に入り、出かける一時間前を指していた。




