翻弄されて佇んで
「考えってどんな?」
「魔法で今朝に戻ってやり直すの!」
「時間関係の魔法かあ……あたし一人だけとちょっと大変かも」
「なら二人でやろうよ。私とパッキーちゃんで」
「うーん……」
パッキーちゃんは気の重そうな返事をする。
「変身の魔法は使えるから、あとはきっかけだと思うの」
「……そうだね。師匠もこの世界の人で魔法使える人が欲しいって言っていたし」
パッキーちゃんはかなり悩んでいたのか、振り切るように話した。
「またお休みが重なるんでしょ?じっとするのって退屈だもんね」
パッキーちゃんは、迷いが晴れたのかいつもの口調で話す。
「ありがとう、パッキーちゃん」
「うん。なら、帰ったら公園でね」
パッキーちゃんと約束して、私は家に向かって歩いていく。
いつもより時間がかかったものの、公園にたどり着くとパッキーちゃんがいた。
「それじゃあ早速やってみよう」
パッキーちゃんが元気よく声を出し、私も返事をする。
「えっと、二人で同じ魔法を使うときは額を当てて同時に魔法をつぶやくの」
「待って。今着替える」
私は魔法を唱えてとんがり帽子とマントの姿になる。
視線を戻すと、パッキーちゃんも似たような姿になっていた。
「真似てみたよ」
私の黄色が混ざった橙から色を変えた、青い帽子と青いマントを羽織っている。
パッキーちゃんは楽しそうに話し、ふらついていた私の額に額を当てる。
「ここから魔法を唱えるの。言葉はね……」
パッキーちゃんが言う言葉を覚え、呼吸を合わせて一緒に魔法を唱えた。
視界が白い光に包まれる。
気が付くと、白い世界が目の前に広がる。
宙に浮いているのか、落ちているのか、浮かんでいるのか、動いているのか。
真っ白い世界の中に私はパッキーちゃんと二人で佇んでいた。




