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39 吸血鬼○○○の放浪 17

 状況:問い詰め修羅場


女  「あの日。あの夜、私を欲しいと言ったじゃない。もう要らなくなったの?」


 言いながら、見下ろす距離まで近づいて行く。


ショタ「お前、奴隷じゃなくなったからっていきなり馴れ馴れしいぞ! 」


女  「どうなの? 」


 ほぼ真上から圧をかけて言う。


ショタ「で、でも俺人間じゃないし…人肉食いのバケモンだし……」


女  「それが何? 私の街での扱い知らないの? 巨人の妖怪だけど? 見た目だけじゃバレない分アンタのがマシね」


ショタ「他人の認識は関係無ぇだろ!! 」


 そうなの?


女  「なら何が問題? 私はそのさっきの虐殺の張本人の人食いのバケモノにこうして無礼に絡めるくらいになんとも思ってないワケだけど?」


ショタ「ォォォ俺が怖くないのか!! 」


 凄んでくる。声は裏返って可愛いのに、見た目はめちゃめちゃ怖い。一度だけ見たことある、西方に棲むというライオンみたいだ。なんとか態度にビビりが出ないよう耐える。


女  「ッ……人の腕にしがみついて震えながら寝るようなお子様なんて全然怖くないけど」


ショタ「なっ! それは忘れろっつったろ!! 」


女  「さっきから怖がってるのはそっちじゃない。何をそんなに恐れてるの? 」


 ショタはあっちこっちに目を泳がせて狼狽える。


女  「ほら言って」


ショタ「………………お前に……嫌われるのが怖い……」


女  「嫌ってないけど? 」


ショタ「お前をこれ以上好きになりたくない! 」


 ふーん…………


女  「なんで?」


ショタ「なんでって……お前は人間だし! 老いるし! 絶対俺より先に死ぬじゃん! どうせ後で離れるんだから今離れた方がマシなんだよ! 」


女  「なら私も君と同じになる」


ショタ「ハァァァァ?????? 」


女  「なに? 出来ないの? 」


ショタ「いや……できますけど……俺と同じようにもう二度と昼間は出歩けないんだぞ? 毎日人間食うんだぞ? 」


女  「ヒトが肉食べるのと変わりませんよ。それにもともと人間に良い思い出無いし」


ショタ「だ…ダメだダメだ! 作ったばっかの時期は死にやすいし! 人間にすら負けがちだし! 」


 めんどくさいなあ…私は彼を抱きかかえ持ち上げ……うわ重っ、無理だわ。仕方ないのでこっちが屈んで近づいていく。


 接吻したった。


ショタ「あばば…おわわわおま」


 彼は呆然としている。


女  「また守ってくれるんでしょう? 今夜みたいに」


 ショタが一瞬驚き、期待がちにつぶやく 


ショタ「…………怖い夜はまた一緒に寝てくれる? 」


 ウッッ! その不安げな上目遣いやめろ! 可愛い…


女  「はい」


ショタ「いつまでも俺のそばに居てくれる? 」


女  「はい」


ショタ「ウソだ……俺に都合が良すぎる…」


 まだ狼狽えている。


女  「そういう時もある」


ショタ「ォォォォ俺はやんないからな! お前が! 勝手に! 自分から<なる>んだからな!! 」


 そう言いながら彼が自分の腕を爪で傷つける。勢いよく飛び出す鮮血。


ショタ「この血を求めるだけ飲め。それで<なる>」


女  「どれくらい? 」


ショタ「飲めばわかる」


 私は傷口に口をつけた。流れ込んでくる彼の血。同時に頭がおかしくなった。欲しい。欲しい。この血をもっと。もっと。飲めば飲むほどより欲しくなる。血と一緒に他にも流れ込んでくる。あふれる力。理由の無い自信(全能感)。飲血の欲求。そしてこれは……? 風景? いやこれは…彼の記憶?



  

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