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0 夢幻平原スタート編 その1

 一応、神(作者)はこの世界をゲーム的なものにしていこうと思っています。

 それだけです。


「は?」


 目を開けたと同時に俺から間抜けな声がこぼれ出る。


 広がっていたのは草原。都市開発が進んだ都会とは思えない、自然溢れる光景に驚きが隠せない。


 というより……


「どゆコト?」


 これから学校ということで、荷物を纏めて家を出た。靴を履き、玄関の扉を開け、普段なら舗装された道路が見えるはずだった。

 しかし目の前に現れたのは野生感バリバリの平原。理解できないことが起こったとき、そんなときこそ冷静が大切なのだ。と思い、深呼吸を行う。


 けれども瞳に映るのは草原。これは無駄だ、と悟るがまだ諦めるには早い。退路は残っているだろうと振り返る――


「は?」


――が、そこに出てきたはずの扉は無かった。

数分の間に本日二度目の「は?」が出てしまい、困惑の度合いが知れる。


 これは夢か――と現実逃避(エスケープ)してもいいが、俺には出来なかった。五感の全てが、ここが現実であることを伝えてくるのだ。


「しかし、これからどうするか……」


 理解するのは難しい。しかし、適応しなければ生きていけない、ということだけは分かった。そのためにはまず、行動を起こさなければなるまい。


「まずは状況確認かな」


 状況確認と言っても、それは直ぐに終わった。周りを見渡せば、俺が今絶望的状況下にあることは一目瞭然だからだ。


――正面、何も無い、草原

――右手、何も無い、草原

――左手、何も無い、草原

――背面、何も無い、草原


「Oh……My……God……」


 見渡す限り何もなし。動物の気配なし。

野垂れ死に街道一直線って感じだ。


「うだうだしてても仕方ない。次! 荷物確認!」


 不安を紛らわすために大声を出し、鞄の中身を確認し始める。


そして出てきたのは――


ペンケース(シャーペン×2、消しゴム、蛍光ペン×3、ハサミ、鉛筆×3、定規)、ノート×5、メモ帳、弁当、水筒500ml、あめ玉×2、スマホ、サイフ、時計――


「これだけか……」


役立ちそうな物が少ない。使えそうなのは、ハサミ、スマホ、時計……ぐらいか


 スマホを確認するが、分かるのは悪いニュースばかり。圏外でマップが使えず、方位磁針アプリは機能しないときた。


「スマホつかえねぇ」


 充電は100%まであるが、時計ぐらいにしか使えない。


「というか、本格的にどうしよう……」


 最悪な状況で次に何をしようかと頭を抱える。そしてふと、左手首――腕時計を見る。


――7:53


「……とりあえず一時間」


 太陽らしきものを見上げ、その方向に向かって歩き始める。


 ◇ ◇ ◇ ◇


――9:02


 歩き始めてから約一時間、未だにこれといった変化は無い。見渡す限りの草、草、草!


「はぁ……はぁ……」


 俺はあまり運動が得意ではなかった。そのため、一時間も歩けば息が上がり、喉が渇く。


 一度立ち止まり、水筒を取り出す。水を一口だけ含み、喉を潤した。流石に自動販売機なんかがあるわけがないので、水は慎重に使おう。


「――っ!!」


 視界の端に米粒程度の黒点を見つける。人かと思い走って、その黒点に向かっていった。


――が、俺は直ぐに後悔することになる



 一つ言っておかなければならない事がある。それは俺の視力があまり良くないということだ。

 しかし眼鏡は使っていない。日常生活に支障がないし、何より俺が変な意地を張っているからだ。だから俺は近づくまで()()が何なのか分からなかった。


 それが何か分かった時、全ては遅かった。


 見た目は黒い馬だが、ただの馬ではない。

 紅の眼に、槍先のような角。背には漆黒の翼を持っている。


「――っ!!」


 俺の脳が警鐘を鳴らす。戦闘の経験などないが、それでも目の前の存在と俺の間にある各の違いはヒシヒシと感じる。

 本来なら、踵を返し一目散に逃げ出したいところだが、俺は出来ないでいた。何故なら――



――気付かれてる



 目の前の存在の瞳は完全に俺のことを捉えている。俺が目を離した瞬間に迫ってくることは間違いない。いや、これは熊に相対したときの方法だから意味ないかな?


 数秒か数分か、長い停滞の後変化は訪れた。


「……?」


 不意にそれが翼を広げたのだ。

見逃してくれるのか、いや、見逃してくれ。先ほどよりも、大きくなった本能の声を無視して、祈りのような思いが繰り返し心の中に生まれる。



 しかし、世界は無情である。


 最後に俺が見たのは飛んでくる無数の刃。

その一枚一枚が羽であることは直ぐに分か――

――













――開始時刻7:45

――死亡時刻9:32


――死因:レイドボス《夢幻平原の支配者》の初撃の防御に失敗



レイドボスの強さ

レイドボス

=勇者パーティー1つ

=SSSランク冒険者パーティー1~2つ

=SSランク冒険者パーティー約5つ

=Sランク冒険者パーティー約30コ

=各国がもつ軍隊(騎士団)による行軍一国分

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基本的に[前衛アタッカー、盾役、魔法士、回復術士、(バッファー、デバッファー)]の1セットで1パーティーです

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