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不器用サラリーマンは異世界で器用になったようです  作者: 水島 鏡
第3章 へーゲ村
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盗賊なのかな?

食事も終わり夜が更けて来た時

偵察が終わったルチアナがカイルの元へ帰って来た


食事を終え貸し与えられた部屋で談笑していたカイルとイオナは

ルチアナと共に村長の元に出向いた


「カイルさん、調査は、終わったんですか?」


「ええ、今ルチアナから」報告を聞くところです」


「村長も同席していただけないかと伺った次第です」


カイルとルチアナそれにイオナは村長の家に入り

ルチアナが一つの巻物スクロールを広げた


この世界には、通常存在する魔法や開発された魔法を

魔物等の皮から作られた巻物スクロールに収め

便利道具として商品化している


込めることのできる魔法は低位のものに限るが

適性のない魔法を使うことができるので

人々の間にはかなり重宝されている


この巻物スクロールの作成権は

全て独立共同体である魔法協会が管理生産している


後々カイルは公国で使った魔法が影響で

彼らにしつこく付きまとわれることになるが

またそれは別の話


今回ルチアナが使用した巻物スクロール

『念写』の巻物スクロール


この巻物スクロール

使用者の見せたい記憶の一部を映像として映し出すものだ


巻物スクロールが光り始め映像が浮かび上がり始めた


野営を張る盗賊の一団が移り始めた

彼らは早速ヘーゲ村から略奪したもので

宴を始めている


酒を飲み歌うもの

無我夢中で食事をするもの

仲間と談笑するもの

様々なものがいた


しかしそんな状況は予想外の来訪者に打ち砕かれた


そこに現れたのは大きさは二メートル近くあり

緑の体のあちこちにフジツボのようなものをつけ

そこから紫色の煙を上げている

目は赤く口は耳まで裂け

よだれを垂らしている


それを見た盗賊たちは

その魔物の存在を知らないのか

斬りかかろうと

武器を手にしている


この映像を念写しているルチアナは

彼らから少し距離をとった


彼らは声をあげ一気に

謎の巨人に襲いかかり始めた


彼らの攻撃はいとも簡単に弾かれ

ゴミのように吹き飛んでいく


彼らの中でおそらく一番腕が立つであろう

リーダー格のものがついに剣を突き立てた


すると謎の巨人はそれを一瞥し

全身のフジツボのようなものから

大量の紫の煙を撒き散らした


そこで映像が途切れた




ーーーーー




自体を理解したカイルとルチアナは押し黙り


何が起こったかわかっていないであろう

村長とイオナはカイルとルチアナを交互に見ている


「カイル、どう言うことなの?」


「イオナ、アンデットって知ってるか?」


「それくらい知ってるよ」


「この魔物はなそのアンデットを生み出す魔物なんだ」


「名前をデット・キャリヤーっていうんだ」


「彼らは、攻撃さえしなければ何もしてこない」


「でも、一度攻撃を加えると紫の煙を出し生者をアンデットにするんだ」


「でも、攻撃を与えたのが彼らならその被害は彼らだけにあって私たちには何も被害は及ばないんじゃないの?」


「そういう訳にはいかないんだよ」


「彼らは一度紫の煙を吐き出し始めると暴走状態に入る」


「足をもがれようが何をされようが紫の煙を吐き出し続け暴走し続ける」


「誰かが止めない限りこの村にもいつか被害が出ることになる」


「でも、紫の煙を浴びたらアンデットになるなら私たちも近づけないんじゃないの?」


「確かにな、何かいい方法を考えないとな」


こうしてカイル達の作戦会議は夜が明けるまで続けられた

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