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ブランノワール  作者: 氷室レキヤ
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第一章 2-11

ホント何もかも分かられているってのは面倒だな。

「いいぜ。誘いに乗ってやるよ。それにやられっ放しは趣味じゃねえ」

報復する相手は違うが共犯者である千東に遠慮はいらない。

久々にマナを纏う。実に一年ぶりだが自転車と同じでその感覚は生涯忘れることはない。

マナの量を増やし変化させる属性は水。

相性的に言えば不利だがそんなものは関係ない。


 戦闘開始から五分。

戦況は早くも膠着状態となっていた。

「そろそろ、諦めたらどうだ?」

相性的に不利な属性を相手にする場合対処法は二つある。

一つは単純にマナの量を上げる。

相手のマナの倍の量なら不利な属性でも相殺したり打ち勝つが時間制限が無い状況では使うことは出来ない。

そうなれば、もう一つのマナを工夫することに限られる。

水を圧縮し高圧水流に変えレーザーのように放つ。

そうすれば普通なら岩を砕き相手にダメージを与えることが出来るが、相手も同じように属性を圧縮していれば相殺ぐらいしか出来ない。

「そっちこそ。在学中に私と戦わなかったってことは私には勝てないからでしょ!」

最初にかまして来た鋼鉄の拳を大量に作り出し、比べ物にならない速度で乱発している。

それが出来るのは彼女のマナ量あってのもの。それに厄介なのなこちらの動きを捉えてきていることだ。

やれることは合間を縫ってレーザーを飛ばすことだが、それも土の壁で防がれ決定打にはならない。

「バーカ。遠慮してたに決まってるだろ」

こうしても埒が開かない。なら、強引でも手数で押し切る。

水球を空中に浮かばせ同時に数十発放つ。さすがの千東も対処しきれず後退するが逃がさない。

足にマナをため爆発的な瞬発力で千東との距離を詰める。

「君ならそうすると思っていたよ」

残り数メートルの距離で地面が泥に変わり足を取られる。

その状況で鋼鉄のラッシュを捌くのは至難の技だ。

なら、片足を落とすしかないな。

「ギャーーー!あんた何やってんの?!あ、足が」

躊躇無く片足を高圧水流で切り落とすと痛みよりも千東の反応に意識がいく。


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