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また会うために  作者: かーすけ


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14/21

第14話 灯りの匂い 金木犀の香りの中で

朝六時、目覚ましよりも先に、陽子は目を覚ます。


 眠りが浅いのは冬のせいだけではない。目を開けた瞬間に、ああ、と小さく息を吐く。今日も変わらず一人だ、という確認のための息だ。カーテンを開けると、白い光が部屋の隅に溜まっていた。マンションの三階。見下ろすと、通学途中の小学生が列をなして歩いている。笑い声が、冷たい空気の中でやけに澄んで響く。


 キッチンに立ち、やかんに水を入れる。火をつける。湯が沸くまでのあいだ、何も考えないようにするのが、最近身についた習慣だった。考え始めると、どうしても“あの日”に戻ってしまうからだ。


 味噌汁は作らない。ひとり分の味噌汁は、なぜかいつも多くなりすぎる。代わりに、トーストとインスタントのコーヒー。焦げ目が少し強くついたパンをかじりながら、陽子はテーブルの向かい側を見ないようにする。


 そこは、母の席だった。


 母は三年前に亡くなった。急な心臓発作だった。前の日まで、庭の金木犀に肥料をやりながら「今年は咲きが遅いわね」と笑っていたのに。


 金木犀。

 実家の庭に一本だけ立つ、古い木だ。秋になると、甘い匂いが門の外までこぼれた。陽子が子どもの頃から、毎年同じ時期に咲き、同じ匂いを放った。

「匂いはね、目に見えないけど、一番長く残るのよ」

 母はよくそう言っていた。

 だからなのか、秋が近づくと陽子の胸はざわつく。匂いは、容赦なく記憶を引き戻す。


 平日の昼間、陽子は市役所の福祉課で働いている。窓口に立ち、書類を受け取り、説明をし、頭を下げる。淡々とした仕事だ。けれど、誰かの生活の断片に触れるたび、母のことを思い出す。母もまた、誰かの世話を焼くのが好きな人だった。


 昼休み、職員食堂で一人、うどんをすする。周囲の笑い声の輪に、入ろうと思えば入れる。でも入らない。自分の声が、以前より少し低くなった気がするからだ。明るく振る舞うのが、少しだけ難しくなった。


 帰宅後は、決まって実家へ向かう。マンションから電車で二駅。無人になった家の鍵を開けると、空気が少し重たい。換気をし、仏壇に手を合わせ、庭を一周する。

 金木犀は、今年も葉を広げている。母がいなくなってからも、律儀に生きている。

 陽子は枝に触れる。ざらりとした感触。母の手も、少し乾いて、こんなふうだった。

 「ちゃんと咲くかな」

 誰にともなく呟く。

 返事はない。

 それでも、風が葉を揺らすと、かすかな音がする。しゃらり、と。まるで、遠くで誰かが笑ったみたいに。


 夜になると、実家の台所で電気をつける。蛍光灯の白い光。母はいつも「台所は明るくないとだめよ」と言っていた。影ができると、包丁の手元が危ないから、と。

 陽子は冷蔵庫を開ける。何も入っていない。わかっているのに、癖のように覗いてしまう。

 そして時々、ふと匂いがする気がする。

 煮物の甘辛い匂い。洗い立ての洗剤の匂い。日向に干した布団の匂い。

 けれど、それは錯覚だ。家は静まり返っている。

 帰り際、玄関の灯りを消す瞬間だけ、陽子は躊躇する。暗闇に沈む廊下を見ていると、母の姿がまだそこに立っているような気がするからだ。

 「おやすみ・・・」

 小さく呟き、戸を閉める。


 マンションへ戻る電車の窓に、自分の顔が映る。三十五歳。年相応の、少し疲れた顔。けれど、その奥に、まだ消えない光があることを、陽子は自分では気づいていない。

 秋が近づいている。

 金木犀は、今年も咲くだろう。

 匂いは、きっと戻ってくる。

 それが、どんな形であれ。


 九月の終わり、空気がほんの少しだけ乾きはじめた午後だった。

 陽子はいつものように実家の庭に立っていた。金木犀の葉は青く厚く、まだ蕾の気配もない。けれど、指先で枝を撫でると、かすかに青い匂いが立つ。それだけで胸がざわつく。

 門の外で、軽い足音が止まった。

 からん、と小さな音。門扉に触れた金属の響き。

 振り向くと、少女が立っていた。

 五つ、六つくらいだろうか。肩で切り揃えた黒髪に、黄色いワンピース。白いスニーカーのつま先で、門の下の石をつついている。

 目が合った瞬間、少女はぱっと笑った。

 まるで、知っている人に会ったみたいに。

 「こんにちは」

 澄んだ声だった。よく通る、鈴のような声。

 陽子は一拍遅れて会釈をする。

 「こんにちは。どうしたの?」

 「いい匂いがする」

 少女はそう言って、門の隙間から庭を覗き込む。

 陽子は息を止めた。

 匂い? 

 まだ咲いていない。蕾も見えない。風もない。なのに、少女は迷いなく言った。

 「この木、もうすぐ咲くよ」

 小さな指が、金木犀を指す。

 胸の奥で、何かが小さく跳ねた。

 「まだ早いと思うけど」

 笑って返そうとしたが、声が少しだけ硬い。

 少女は首を傾げる。

 「だって、土が少し酸っぱいから。ちょうどいい匂いになる」

 その言い回しに、陽子の喉がひりついた。

 母の声が、重なる。

 ――土が少し酸っぱいから、ちょうどいいのよ。

 昔、陽子が水をやりすぎたとき、母は同じことを言った。

 偶然だ、と頭が言う。

 子どもがどこかで聞いた言葉かもしれない。

 でも。


 少女は門を押し開け、するりと庭に入ってきた。ためらいがない。まるで、自分の庭みたいに。

 「入っちゃだめだよ」

 注意するより先に、少女は金木犀の幹にそっと触れた。

 その触れ方に、陽子は凍りつく。

 指を立てず、掌で包むように。

 枝を揺らさないよう、優しく。

 母が、そうしていた。

 風が吹く。葉がしゃらりと鳴る。

 少女は目を細めた。

 「ね、ほら。笑ってる」

 陽子の視界が滲む。

 おかしい。こんなことで、泣くなんて。

 「あなた、どこの子?」

 「隣だよ。昨日、お引っ越ししたの」

 少女はにこにこと答える。

 「名前は?」

 「陽菜」

 陽菜。

 陽の、菜の花の、陽菜。

 口の中で転がすと、不思議と温かい。

 「あなたは?」

 「陽子」

 名乗った瞬間、少女の目がきらりと光った。

 「やっぱり」

 小さく、そう呟いた。

 「やっぱり?」

 「ううん。なんでもない」

 陽菜は笑って、くるりと回る。スカートがふわりと広がる。

 その動きに、既視感が走る。

 昔、母が台所でエプロンの裾を揺らしながら振り向いた姿と、なぜか重なる。

 陽子は自分を叱る。

 やめなさい。

 重ねるのは、自分の弱さだ。

 「お母さんが心配するよ。帰りなさい」

 少し強めに言うと、陽菜は素直にうなずいた。

 「また来るね」

 門の外へ出る直前、振り返る。

 「灯り、ちゃんとつけてね」

 陽子の呼吸が止まった。

 それは、母の口癖だった。

 夕方になると必ず言った。

 ――台所は明るくしなさい。灯りをつけないと、怪我するわよ。

 陽菜はもう歩き出している。

 白いスニーカーが、秋の光の中で小さくなる。

 庭には、まだ花はない。

 匂いも、ない。

 けれど、胸の奥に、確かに何かが灯った。

 それは、懐かしさに似ている。

 痛みにも似ている。

 そして、ほんのわずかな――

 希望に。


 それから、陽菜は本当に「また」来た。

 最初は三日に一度。やがて二日に一度。気がつけば、夕方になると門の前に小さな影が立つようになった。

 「入っていい?」

 律儀にそう尋ねるくせに、答えを待たずに門を押す。その仕草に、陽子は毎回少しだけ胸を掴まれる。

 母もそうだった。遠慮があるのかないのか分からない人だった。

 ある日、陽子は台所で湯を沸かしていた。実家の古い薬缶は、沸騰すると甲高い笛を鳴らす。

 ピーッ、と音が鳴る直前。

 「もうすぐ鳴るよ」

 背後から陽菜が言った。

 振り向くと、少女はコンロの火をじっと見ている。

 「音が高くなるの。ほら、今」

 次の瞬間、薬缶が鳴った。

 陽子の指先が、ぴくりと震える。

 母は、笛が鳴る少し前に必ず火を弱めた。音の変化を、耳でなく“気配”で掴んでいた。

 「危ないから、近づいちゃだめ」

 そう言いながらも、陽子は火を弱める手が遅れる。動揺を隠すためだ。

 陽菜は頷き、少し離れる。その動きも、妙に覚えがある。怒られたとき、母はいつも素直に引いた。反論しない人だった。

 別の日。

 陽子は味噌汁を作った。久しぶりだった。陽菜が「いい匂い」と言ったから、つい。

 お椀に注ぎ、差し出す。

 陽菜は一口すすり、首を傾げた。

 「ちょっとだけ、お味噌足りない」

 心臓が、どくりと鳴る。

 母の舌は正確だった。

 ほんのひとつまみの違いも見逃さなかった。

 「子どものくせに、分かるの?」

 冗談めかして言うと、陽菜は困ったように笑う。

 「分かるよ。だって、いつもそうだったから」

 「いつも?」

 問い返すと、陽菜は箸を見つめる。

 「・・・ううん。なんでもない」

 その曖昧さが、かえって刺さる。


 ある夕暮れ、陽子は仏壇の前で線香をあげていた。陽菜は興味深そうに覗き込む。

 「誰にお話ししてるの?」

 「お母さん」

 答えると、陽菜は自然に正座をした。膝を揃え、背筋を伸ばす。

 その姿勢の整い方が、あまりにも似ていた。

 母は、正座がきれいだった。

 背中が真っ直ぐで、顎が少しだけ引かれている。

 陽菜は手を合わせ、目を閉じる。

 しばらくして、小さく言った。

 「ごめんね」

 陽子の呼吸が止まる。

 「なにが?」

 「ちゃんと、言えなかったから」

 視界が揺れる。

 母は、最後の夜、救急車の中で何かを言おうとした。唇が動いた。でも、声にならなかった。

 陽子は、その言葉をずっと探している。

 「・・・誰に?」

 震える声で尋ねる。

 陽菜は目を開ける。澄んだ瞳。けれどその奥に、年齢にそぐわない静けさがある。

 「さあ?」

 そして、にこりと笑う。

 無邪気な笑顔。

 でも、ほんの一瞬、陽子は見た。

 その笑顔の端に、見覚えのある“皺の寄り方”を。

 母は笑うと、右の口元だけ少し深く皺が寄った。

 子どもの顔にあるはずのない影。

 その晩、陽子は眠れなかった。

 偶然だ、と何度も言い聞かせる。

 子どもは真似をする。

 言葉も、仕草も。

 けれど、真似では説明できないものがある。


 ある日、突然の夕立が降った。

 洗濯物を庭に干していた陽子は慌てて取り込もうとする。

 そのとき、陽菜が先に動いた。

 「こっちから!」

 風向きを見て、濡れやすい端のシーツから外す。

 陽子は凍りつく。

 母も、必ず端から外した。

 「風は端から攻めるのよ」と笑って。

 濡れた洗濯物を抱え込み、縁側に並べる。

 陽菜は袖をまくり、手際よく広げていく。

 「こうすると、乾くの早いよ」

 知っている。

 それは、母のやり方だ。

 陽子の中で、何かが崩れはじめる。

 これは偶然ではない。

 思い込みでもない。

 もっと深いところ。

 声の調子。

 怒るときの低さ。

 慰めるときの沈黙の長さ。


 陽菜は、陽子が泣きそうになる瞬間を、必ず察知する。

 ある夜、金木犀の下で。

 「まだ咲かないね」

 陽子が呟くと、陽菜は枝に触れた。

 「焦らなくていいよ」

 その声は、やわらかく、包むようだった。

 「ちゃんと、順番があるの」

 母が、よく言った言葉。

 ――なんでも順番があるのよ。急がなくていい。


 陽子は尋ねた。声が震えていた。

 「・・・あなた、誰なの?」

 陽菜は首を傾げる。

 無垢な顔。

 でも、瞳の奥が、ふっと揺れた。

 「陽菜だよ」

 当たり前のように答える。

 そのとき、風が吹いた。

 葉が、しゃらりと鳴る。

 そして――

 かすかな匂いがした。

 まだ花は咲いていない。

 それでも、確かに。

 甘く、懐かしい、灯りのような匂いが。

 陽子の胸の奥で、確信が静かに芽を出す。

 姿は違う。

 声も、年齢も違う。

 でも。

 魂には、癖がある。

 光り方に、癖がある。

 それは、どれだけ形を変えても、消えない。


 金木犀が咲いた朝、甘い匂いが庭いっぱいに満ちていた。

 陽子は立ち尽くす。

 今年も咲いた。

 母がいなくても。

 何も変わらないように。

 その匂いは、三年前の秋と同じだった。

 救急車のサイレンが遠ざかる直前、庭にこぼれていた匂いと。

 

 陽菜が木の下に立っていた。

 「ほらね」

 振り向いて笑う。

 その笑顔が、あまりにも懐かしくて——

 「やめて」

 陽子の声が震える。

 陽菜が、きょとんとする。

 「やめてよ」

 「そんなふうに笑わないで」

 陽菜が目を丸くする。

 似ている。

 似すぎている。

 匂いも、笑い方も、沈黙の間も。

 「あなたは、母じゃない」

 涙がこぼれる。

 震える声で言う。

 「違う。違うの。あなたは陽菜でしょう? 別の子でしょう?」

 陽菜は、何も言わない。

 ただ、じっと見ている。

 その静かな視線が、かえって苦しい。

 「もう一度失うのは嫌なの」

 「もし、あなたが母だとしても・・・またどこかへ行ってしまう。成長して、離れて、忘れていく」

 それは本音だった。

 それは、子どもに向ける言葉ではなかった。

 自分の弱さに向けた言葉だった。

 陽子は膝をつく。

 「私は、母を失ったままでいい。思い出だけでいい。だから・・・」

 それ以上、言えなかった。

 陽菜が静かに近づいてきた。

 小さな手が、陽子の頬に触れる。

 冷たくも、温かくもない、ちょうどいい温度。

 「ねえ、陽子」

 その呼び方。

 胸が締めつけられる。

 「救急車の中でね」

 陽子の視界が止まる。

 陽菜の声は、静かだった。

 子どもの高さのまま、けれど不思議なくらい落ち着いている。

 「言えなかったことがあるの」

 世界の音が消える。

 風も、鳥も、遠くの車も。

 「“ありがとう”って、言いたかった」

 陽子の膝が崩れ落ちる。

 誰も知らない。

 あの夜、救急車の中で、母の唇が動いたこと。

 声にならなかったこと。

 陽子だけが覚えている。

 「それからね」

 陽菜は続ける。

 「“ひとりにして、ごめんね”って」

 喉がひきつる。

 それは、陽子が三年間、心の奥で何度も想像した言葉だった。

 でも、想像でしかなかった。

 「でもね」

 陽菜の瞳が、まっすぐ陽子を見つめる。

 「ひとりにしたつもり、なかったよ」

 その瞬間、陽子ははっきりと感じる。

 目の前にいるのは、陽菜だ。

 五歳の少女だ。

 でも、その奥に、確かに同じ光がある。

 同じ、灯りの色。

 陽菜は一歩近づく。

 「順番だったの」

 その言い方。

 母の癖。

 「先に、準備に行っただけ」

 準備。

 その言葉が、胸に落ちる。

 「死ぬのはね、終わりじゃないの」

 子どもが言うには、あまりに穏やかな声。

 「次の人生の、準備期間」

 陽子は涙で滲む視界の中、問いかける。

 「・・・どうして、戻ってきたの」

 陽菜は少し考える顔をする。

 それが、また母に似ている。

 「執着じゃないよ」

 きっぱり言う。

 「心配でもない」

 そして、少し照れたように笑う。

 「会いたかったから」

 「ずっと、会いたかったから」

 陽菜は、何も否定しない。

 肯定もしない。

 ただ、陽子の背中を、一定のリズムで撫でる。

 上から下へ。

 ゆっくり。

 母の癖だった。

 陽子は、その撫で方で育った。

 泣きながら、理解する。

 涙が止めどなく流れ落ちた。

 

 「愛はね、形を変えるの」

 陽菜の声が、ふっと揺らぐ。

 ほんの一瞬。

 大人の響きが混じる。

 「陽子が、ちゃんと前を向くところ、見たかった」

 その言葉は、母そのものだった。

 「もう大丈夫だよ」

 小さな手が、陽子の頬に触れる。

 「私、ちゃんと生まれ変わったから」

 陽子は悟る。

 母は戻ってきたのではない。

 “終わらせに”来たのでもない。

 続きを、生きるために。

 死は終わりではなかった。

 準備期間だったのだ。

 母は、陽子を一人にしないために、

 もう一度、この世界の光を選んだ。

 形を変えて。

 年齢を変えて。

 記憶を手放して。

 それでも、魂の癖だけは、残して。


 やがて、陽菜は顔を上げる。

 「もう大丈夫だよ」

 その目は、子どもの目だった。

 澄んで、未来を見ている目。

 そこに、老いも未練もない。

 ただ、これから生きる命の輝き。

 陽子は、はじめて理解する。

 母は、母として戻ったのではない。

 陽菜として、生まれたのだ。

 自分の人生を、生きるために。

 それを、陽子は祝福しなければならない。

 抱きしめる。

 小さな体。

 柔らかな匂い。

 金木犀の香りが、二人を包む。

 「ありがとう」

 陽子は言う。

 誰に向けてか、もう分からない。

 母にか。

 陽菜にか。

 この巡りにか。

 陽菜は笑う。

 「灯り、つけてね」

 陽子は泣きながら笑う。

 「うん。ずっと、つけてる」

 今年は、玄関の灯りを消さないでおこう。

 失うことを恐れて暗くするのではなく、

 巡る命を迎えるために。

 金木犀の花が、はらりと落ちる。

 甘い匂いが、夜の空気に溶ける。

 死は、闇ではない。

 次の人生へ向かう、静かな準備の時間。

 そして再会は、奇跡ではない。

 愛が、もう一度この世界を選んだ証。

 陽子は、陽菜の手を握る。

 小さな、未来へ向かう手。

 今度は見送らない。

 並んで歩く。

 灯りの匂いの中を。


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