赤軍
お待たせしました。
前回投稿が3月以上前……
劉備達が盧植を訪ねたとき、盧植軍は黄巾軍と膠着状態になっていた。
盧植は劉備達を歓迎して言った。
「玄徳、お前は儂が教えた中で一番だった。お前が来てくれて、とても嬉しいぞ」
しかし、現場は膠着状態である。
戦闘があるわけでもなく、暴れたい張飛を筆頭に、劉備達は退屈していた。
それを悟った盧植は、劉備達に言った。
「ここは我らがなんとか抑えている。お前たちは、儂と同様に官軍として戦っている皇甫嵩どのや朱儁どのの加勢に向かってくれ」
だが、皇甫嵩も朱儁も、
「ここは間に合っている。他をあたれ」
と、冷たくあしらった。
その夜、近くで官軍が夜襲を行うと聞き、劉備達も向かった。
しかし、着いた頃には、鎧や兜など、赤一色に包まれた集団が、黄巾軍を散々に蹴散らした後だった。
その一軍の雰囲気があまりに異様だったので、劉備は思わず尋ねた。
「貴殿らの軍を誰が率いているのか、名を教えてほしい」
「我々は曹操様、曹孟徳様が率いる軍です」
何やら、不思議な感覚があった。
この先何かある度に、曹操という名を聞くことになろう……。
劉備は、強張った空気をつくるこの男を見て、そう感じた。
そろそろ、夜も明ける。
ここでも思うように黄巾との戦いに参加できなかったので、暴れ足りない張飛。
張飛よりは我慢できるが、流石に劉備たちも少し物足りない。
向かうあても他にないので、休息をとった後、とりあえず朱儁らのもとに向かうことに決まった。