7.後は一択!
(とりあえず、魔力属性判定式は何が起こるか分かってるからいいとして、その後だよね。)
幸いにも、元々のラノベでは災害といった人命に関わる大きな何かは全くなかったため、そちらに関しては安心していられる。それに、何か起きたとしても知らないものは仕方ないと割り切れるだろう。
そのため、判定式以降、最初のイベントは学園の入学式だった。
ゲームの舞台は、学園だ。そのため、学園で攻略対象たちに出会うことになると思われた。
(学園に入学するのは、16歳になる年。そう考えると、それまでの八年間程は平和だから、いい国だな。それに攻略対象たちにも会わないとすると…。純粋にノーイベントでここでの生活を楽しめるってことか。)
いや、本当にそうなのだろうか。大抵の転生物では、元のシナリオと変わるのが定石なのだ。災害がないとは言いきれないだろう。
それに、これからの身の振りようによっては何かしら起きる可能性もある。
(でも…。)
想定外のことを考えても無駄だと思うのだった。
それに、この場合は破滅フラグを回避するために行動する必要は無いのだからやはり気は楽かと考える。
そして、大量のラノベを読んできた私には断言できることがある。
ヒロインをいじめない限り、断罪されることはないはずなのだ。いじめていないのに断罪されるパターンもあったが、それは転生した本人の詰めの甘さのせいだと思っている。
(自分の取り巻きを制御できず、やっていないという証拠も準備できていないんだから詰めが甘いとしか言いようがないよね。)
難しい事は考えない主義なのにも関わらず、考えることは意外と厳しかったりするようだ。
(そして、攻略対象のほうはというと。一応、誰だかとかは分かってはいるけどそこまで重視するべきでもなさそう。)
これまた、過去読んできた話では、関わっていく中で性格が事前情報とは程遠くなっていることもよくあった。
そのため、出身などは頭に入れておくが、性格等の関わってみないと分からない部分については仲良くなりつつ知っていけばいいかと考える。
(と、いうことは。基本、何も考えずに自分の生きたいように生きれるってことだよね!勿論、いじめとか人としてアウトな事はできないし、貴族としても責務とかもあるんだろうけど。)
そもそも、いじめはする予定などなく、この体、マーガレットには貴族としての考え方が染み込んでいる。
初めは違和感があっても、数日すればそちらに思考は寄っていくだろう。そう考えると、ほとんど問題はないように感じられた。
(そしたら、後は一択!折角、悪役令嬢兼ヒロインに転生したので、全力で楽しませていただきますっ!)
小目標の一つであったタイトルコールなるものができました!!