僕は、直ぐに魂が体から抜け出してしまうんだよ。
___最初に僕に起きたのは、、、?
僕が、5歳の時だった!
ある日、突然! 僕の体から魂が抜け落ちたんだよ。
ふわふわと体が浮いてふと気づくと、もう一人の僕を見ていたんだ!
『___えぇ!? ココは? どうして、僕の体がそこにあるんだ!?』
・・・僕がそう思っていると?
ママが、僕を起こしに来たんだよ。
『___拳一! 起きなさい~朝よ!』
・・・そう言いながら? ママは僕を起こそうと僕に触れると?
『___えぇ!? い、い、息してないじゃない! どうしたの?
拳一! 起きて! 目を覚まして! びょ、びょ、病院に連絡しないと!』
___ママは、パニック状態になっているみたいだった!
『___すぐに、救急車を呼ぶからね! 待ってて! 私の大事な拳一を
死なせたりしないわよ!』
*
___僕は、その間も、、、。
ママに、必死に話しかけているんだけど、、、?
僕の声は、ママには聞こえていないみたいだった!
【___ママ! 僕はココにいるよ! どうしちゃったの? 僕は生きて
るよ! ママ! 僕はココに居るよ! ママ!』
___ママは、ベットにいる僕の方にばかり話しかけているんだ!
もう一人の僕は、ママの傍に居ると言うのに、、、。
・・・そしたらね? 10分ほどしたら?
救急車が僕の家に来たよ。
___直ぐに、僕は救急車に運ばれて病院へ向かったんだ!
*
___病院の医師は?
僕のママに、こう言ったんだよ。
『___残念ですが、お子さんは? 既に息もしていませんし!
心臓も止まっています。 もし? 息を吹き返したとしても、、、?
脳に何らかの障害が残るかと思います。』
『___それでも構いません! うちの子をどうか! 助けてください!』
『___勿論! 全力を尽くします。』
『___どうか! どうかお願いします!!!』
___僕は、そんなママの願いむなしく。
医師からはっきりとママにこう伝えられたんだ!
『___大変申し訳ありませんが、お子さんはもう亡くなっています。』
『・・・そんな、どうにかならないんですか? 昨日の夜まではあんなに
元気に飛び跳ねて遊んでいたんですよ! どうして、うちの子が、、、!?』
『・・・・・・』
『___拳一、』
___その時だったんだ!
僕の体に、僕の魂がまたシュッと入って行ったのを感じたのは?
・・・僕は、ゆっくりと目を覚まして【ママ】って言ったら?
ママが、僕の声を聞いてすぐに僕の方に駆けつけてくれたんだよ。
『___良かった! 拳一、生きていたのね! もう、心配させないでよ!』
・・・僕を診てくれた、医者は、、、?
目がテンになっていたよ。
『___これは! “奇跡”だって!』
___僕は、少し検査をしてから?
無事に、家に帰れる事になったんだ。
『___拳一、良かった! もう、どこも痛くないの?』
『全然! 痛くないよ! それに、僕がずっとママに話けていたのに?
どうして? ママは、僕の言った事を聞いてくれなかったの?』
『___えぇ!? どういう事?』
『___ずっとね! 僕はママの傍に居るよって言ってたんだよ!』
『___拳一は? ママの傍にずっといたの?』
『___うん! もう一人の僕にばかりママは話しかけてたから!』
『・・・もう一人の拳一、』
『___うん!』
___ママは、キョトンとした顔で僕を見ていたのだけど?
少ししたら? 僕の話した事を、理解したのか?
・・・ママが真剣な顔をして僕にこう話したんだよ。
『___拳一、次また? こんな事があったら、困るから! 色々と後で
詳しくママに話を聞かせてくれないかな?』
『うん! いいよママ!』
『___ありがとう!』
*
___ママは、僕の体から魂が抜け落ちたという事が分かったらしい!
それから直ぐに、僕の首にはネックレスをつけるようにママに言われたんだ!
・・・ネックレスには?
【___この子が、息や心臓が止まっても死んでいません! 魂が体から抜け
落ちているだけです。直ぐに元の状態に戻るので、少しの間寝かせていてくだ
さい! その後で、ココに連絡してください、と。】
*
___そこから、僕はよく体から魂が抜け落ちてしまうようになってね!
・・・でも?
ママが僕につけてくれたネックレスのおかげで。
みんな僕がそういう状態になると?
先ずは、僕を横に寝かせて、、、。
その後、僕の家に連絡をしてくれる事が多くなったんだよ。
___僕は息もしてないし、心臓も動いてないけど?
死んでないんだ! ただ、魂が体から抜け落ちているだけだよ。
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