[1-22] ドラゴン追跡隊 報告4
14:25
森の中で、休憩中と思われるドラゴンを発見。攻撃のため、接近する。
14:36
攻撃を開始する直前、ドラゴンから我々に対し炎による攻撃あり。全隊に緊急退避を指示。
14:39
被害状況を確認。
炎が短時間だったために死者は出なかったが、火傷による重軽傷者が計12名出た。負傷者の手当てを最優先で行うよう指示。
炎を短時間で止めたのは、今回はまだ本気の攻撃ではなかったからか。
しかし、間違いなく次は本気で焼き尽くすという警告だろう。もし炎があと数秒長く続いていれば、確実に複数の死者が出ていたはずだ。
15:00
幹部会議を召集。
これまでは基本的には逃げるだけだったドラゴンが、明確に反撃に転じた。これ以上の追跡はリスクが大きすぎるとの判断で、全員の意見が一致。
また、このところドラゴンは飛行することが増えてきたため、そもそも追跡が困難になりつつある。
さらに、休憩や寄り道を繰り返しながらのためペースは遅いものの、ドラゴンの大まかな移動方向から考えて、おそらくこのまま生息地へ戻るつもりであることは間違いないだろう。だとすれば、今後ドラゴンが人口密集地に近づく恐れはほぼないことになる。
その点からも、これ以上の追跡・攻撃は必要ないと結論。
只今をもってドラゴン追跡作戦は終了とし、帰還する。




