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[1-09] ドラゴン追跡隊 報告1

16:30

アリム村に到着。調査開始。


17:20

集めた証言を総合すると、ドラゴンは付近の丘の方向から現れ、村を通り抜けて森へ入って行ったと推定される。実際に、そのルート上の複数カ所でドラゴンのものとみられる足跡を確認した。

なお、その間ドラゴンは人間や建造物などに特別な興味や執着は示さなかったものと思われる。負傷者や、建造物や家畜への被害などは出ていないことを確認した。


17:45

森の中を調査したところ、ドラゴンが通ったときのものと思われる痕跡が多く残されていた。理由は不明だが、ドラゴンは飛ぶことなくずっと地上を移動しているものと思われる。

飛行していないことから、ドラゴンは今も村付近に留まっている可能性があると判断。翌朝から追跡を試みることを決定。



06:30

装備を調え、夜明けとともに捜索を開始。


08:15

痕跡を辿るうちに、急に方向を変えたり長時間立ち止まったりしたと思われる箇所を複数発見した。森の中で、何かを探している? あるいはそれが、ドラゴンがこんな場所までやって来た理由とも関連しているのかもしれない。


10:20

先行隊より、ドラゴンを発見したとの緊急報告。


10:45

眠っていると思われるドラゴンを確認。我が国にドラゴンが飛来するなど、何十年ぶりだろうか? 私を含めて全員が本物のドラゴンを見るのは初めてであり、少し動揺している隊員が何人か出ている。


10:50

隊が落ちつくのを待って、茂みの中に展開。とりあえず、弓による攻撃を試みることにする。


10:52

少なからぬ数が命中したはずだが、ドラゴンは傷付くどころか痛がる素振りすら見せない。


10:54

ドラゴンが突然立ち上がった。反撃を警戒して全隊に攻撃を中止し下がるように指示を出すが、うまく伝わらない。こんなミスは初めてだ。普段はみんな優秀な軍人なんだが、ドラゴンを目の前にして精神状態が普通ではないのかも知れない。


10:55

ドラゴンに反撃する気はなかったらしい。そのまま、のんびりと歩いて森に消えて行った。

我々は、飛ぶどころか走って逃げる価値すらない相手というわけか。いくら何でも舐められたものだ。


11:05

全員を集めてミーティング。少し怒鳴ってしまった。俺自身も正常とは言えない状態なのかもしれない。

追跡を再開する。


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