21話 大柄な男とメガネ美人
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( ・ω・)
バキンッ!!
辺りにそんな音が鳴り響いた
僕の前には剣を振り下ろしたいやついさっきまで剣だった物を持ち暫く固まっていた…
他の仲間もよほど剣が折れた事が衝撃だったのか呆然していると屋敷の中からアンが走ってきてあっという間に5人組を素手でボコボコにした
「…ふぅどうして入ってこれたですかねぇ~」
いや…元はと言えばアンのせいであるアンが僕を屋敷から出さなければ冒険者に見つかる娘とはなかったし、地面に埋められなければ避けたり飛んだりすることが出来たわけだから
『元はと言えばアンのスカートの中を見続けた貴方が悪いです』
な、何を言うんですか管理さん!
それなら元はと言えばあのクーベルトが依頼を出さなければこうはならなかったんだから!
『誰か見ているか分からない場所で新しくスキルを覚えたからといって使った貴方が無用心だったからでは?』
い、いやねほら僕には管理さんがいるじゃない?だから安心してあそ…ンンッ!!練習を出来るんだよ?
『……そうですか、ではそうゆうことにしておきます。』
最初の間が気になるけど気にしない聞いたら管理人さんからさらなる攻撃がきそうなので黙ることが大切なのだ管理人が相手ならね…
そんな事を考えているとアンに倒された5人組はそのままアンに引きずられ門の外に投げ出された
「さ~てちょ~と外が物騒みたいですからぁ勘弁してあげますぅ~もう女の子のスカートの中を見ようとしたら駄目ですよぉ~」
ぷりぷりと怒ったアンが少し可愛く見えたの内緒だ…それにしても今回はポンコツがおきなかったアンなのに珍しいと思った僕だった…が…
「きゃっ!はわわわわわわ!あ~れ~」
アンがスコップで穴を開けた場所に足がつまずき落ちないようになんとか奮闘したが結局穴に落ちてしまった
やっぱりアンはアンだった…
次の日には依頼も破棄されたみたいで安心して庭で眠ることができたが門の少し離れた所から何故か僕を見ている大柄な男性とメガネをかけた綺麗な女性がいた
その者達は僕を観察しているように見える…ゆえに僕も彼をじっ…と目を一時も離さないで見ていると大柄な男性もじっ…と目に力をいれて見てきた
僕と大柄な男は意地になりお互いに目を離さずに力をいれ、この時僕たちの心は1つになったような気がしたつまり「目を離したら負け」という意味不明な勝負が始まった…が…
バシン!!
「ギルマス何をやっているのですか?」
隣の女性が大柄な男性の頭を叩いたら男性がのけぞった…
「なにするんだよ!?今は男と男の真剣勝負だったんだぞ!?」
バシン!!
「馬鹿なこと言ってないでもう用事はすんだでしょう?行きますよ?」
「イテテテテ!!おい!耳を引っ張るな!俺はギルマスだぞ!上司にはもっと敬意を持て!」
「敬意を持って欲しいならふざけてないで真面目に仕事をしてください」
「それは無理だ!俺が出来るのはこの拳で魔物どもをぶっとばすだけだ!」
「……」
「イテテテテ!!おい!耳を引っ張るのが強くなってるぞ!おい!ってば!」
メガネ美人の女性は無言でどんどん大柄な男を引っ張っていき見えなくなるまで男性の叫び声が聞こえたのだった…
「おい!もういいだろ!いい加減耳を引っ張るな!」
「何ですかその態度はそもそもギルマスがふざけなければ私もこうしなくてもいいんですからね?疲れるんですよ?ギルマスみたいな筋肉の人に魔力を通すのが…」
「イッテェ!マジでイテェから!分かった俺が悪かった!」
彼女はギルマスの耳を離し引っ張ってた手の指を汚れを落とすように息を吹きかけハンカチで拭いた
「それで…ルーナお前の真眼で何が見えた?」
「そうですね…私の真眼でも全てを見通す事はできませんが収穫は多いにありましたまずあの生物は魔物ではありません、これはギルマスも分かりましたよね?」
「ああ、奴からは全くといっていいほど瘴気が感じられなかった」
「ええそうです、ゆえにあの生物は魔物ではありません。そしてここからが私の真眼で見えた事なのですがあの生物…いえあの子はSSRのスキル…精霊魔法を持っていました」
「なんだと!?それは本当なのか!?」
「ええ…さすがの私も信じられず何度も確認したので間違いありません」
「そうか…じゃああいつは」
「ええ、そうですあの子は」
「「聖獣…」」
「じゃあ今回みたいな事が起きないように冒険者ギルドは影から聖獣様を守ることに勤めよう…
…」
「はい、ギルマス」
『これで後ろ盾ができましたね…ボソッ』
(ん?何かいった?管理人さん)
『いえ何も言ってませんよ』
管理人さんの手の平で踊らせられていることも知らずに冒険者ギルド(仮)はノールの力になるのであった…




