番外編.王都戦争⑩『警備兵と職業適性検査官Ⅱ』
<ウルベリオン王都郊外『地下大聖堂』第一区>
【職業適性検査官技術『念写千里眼』】
「……どうやら……西門は魔物達に突破されてしまったようねぇ……けど騎士さん達が何とか食い止めているわぁ……北門は正念場ね……あれが魔王軍の幹部……四業の一人……」
「大型の…………人のような姿形をした獅子のように見えるであります……何ですかあれは……あれが魔王軍の幹部……」
「前回の勇者様と魔王様の戦争により敗退した魔物達は人間達の文明や技術を吸収したのよぉ……そして急激な進化を遂げて再び現れた。技術を吸収した魔物達は人語を操ったり……人間の真似事をするようになって人間に近い姿になったのよねぇ……」
ザワザワ……
「まるっきり化物じゃないか……」「街は……もう終わりなのか……」「わらわ達は……これからどこで暮らせば良いのですか……?」
「えぇい! ごちゃごちゃとやかましいグズども! 街の心配より最前線で戦っている人間の心配をせんかゴミ屑が!」
「何だと警備兵!!」「貴様! 貴族に向かって何て口を!」
ギャーギャー!!
「あわわ……マルボウさん! 気持ちはわかりますけどっ……せっかく落ち着いたのに場を乱さないでくださいぃ~」
パァァァァァァッ……
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・グランマは水晶に映し出される街の一画に『ある人物達』を見つけた!
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「………あら?………これは……………?」
「ど、どうかしたでありますか?グランマ」
「…………いぃえ、何でもないわよぉ。それよりも……西門と東門の騎士さん達がちょっと厳しそうねぇ……覚悟しておいた方がいいわねぇ……地下大聖堂の区画入口も注意しておいた方がいいわぁ……このままじゃぁ……時間の問題になるわ」
「……そんな……」
「……これは……報告すべきかしらぁ?……何故『あの子達』があんなところにいるのかしらねぇ……何をしてるかわからないけどぉ……安易に皆に知らせるべきではないかもねぇ。少し様子を見ましょうかぁ……」
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