表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/207

番外編.王都戦争④『大神官』※大神官視点


〈ウルベリオン王都.特別設置治療院〉


「傷を負った兵士をこちらへ! 私達がすぐに傷を治し体力を回復致します!」


【大神官技術『奇跡(ヒール)』】

------------------------------------------

・職業【大神官】の技術、光に包まれた者の傷を奇跡の如く治癒させる。

------------------------------------------


「大神官様……すみません……避難せずに自ら危険な戦地に立ってもらって……俺らみたいな下っ端兵士の治療までっ……!」

「お気になさらずに。神は全ての人に平等です、この国の王も……無論私もです。さぁ、治りましたよ。次の方をこちらへ」


 戦が始まって数時間……魔王軍はまだ第一波なのに対し……こちらの軍の負傷者が多いように見受けられます……やはり魔王軍の進行に気づくのがあまりにも遅れたため……事前準備の時間が足りませんでしたか。


「大神官様っ! こちらにも重傷を負った者が……わたし達の『技術』だけでは手に負えませんっ……」

「泣き言を言う前に可能な限り動きなさい、今、兵士達は傷つきながら国を守っているのですよ。その存亡がかかっているのです、それぞれが可能な限り『技術』を駆使し戦っているのです。私達にできる事は少しでも皆を死なせない事……マルグリーテ、貴女の力で助かる人がいるのです、さぁ、私達も戦いましょう」

「……大神官様……はいっ! わかりました!」


 ……とは言ったものの……このままではジリ貧ですね……魔王軍は一体どの行路を辿りこの国まで近づいたのでしょうか? 何故、その接近を私達に悟られなかったのでしょう……もしかすると……いえ、今はそれよりも現状をどうにかするべきですね。


【大神官技術『平等の大奇跡(グレイテストヒール)』】

------------------------------------------

・職業【大神官】専用の技術。大神官から発せられる光の届く効果範囲内にいる者達の傷や状態異常を完全回復する。

------------------------------------------


パァァァァァッ……


「だ……大神官様から温かな光がっ……凄いっ! みるみるうちに全員の傷が治っていく……!」


ガクッ…


「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

「大神官様っ! 大丈夫ですか!?」

「はぁっ……はぁっ……マルグリーテ……これでこの室内の方達は大丈夫ですっ……少し……この場を離れますっ……どうしても……確認しなければならない事があります……お任せしても平気ですか……?」

「は、はいっ! わかりました! お任せください!」


ガチャッ……バタンッ


「はぁ……はぁ……諜報部隊の方……いらっしゃいますか……? 勇者様の行方は……つかめましたか?」


スッ


「コードネーム【霧雨(キリサメ)】がここに……残念ですが……未だ所在が知れませぬ」

「……最後姿を見て取れた時に……何やら高位属性技術の魔法の痕跡があったと聞きましたが……」

「その通りです。恐らく勇者一行【天職の魔導士】の【キャリア・オールマイティー】の仕業かと思われますが……その技術発動と同時に姿を見失いました……」

「…………つまり、勇者一行は自ら姿を消した……という事ですか?」

「……恐らく。何の目的かはわかりませぬが……」

「……わかりました。何としても探し出してください。勇者様を見つけ出す事が……魔王軍を退ける唯一の道です」

「御意」


 魔王軍幹部の到来と共に姿を消した勇者一行……色々とわからない事が多いですが……考えている時間はないようですね………イシハラ様、ムセン様……貴方達は無事なのでしょうか……


--------------

-----------

--------


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ