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6話目 ダンジョン


俺はオークを解体した鬼畜少女の後に続きダンジョンへと続く階段を下っていった


ダンジョン1階


暗いな


少女が手を翳すと青白い光が少女の手に集まっていく

「光魔法ライティングボール!足元に気をつけて下さい」


「光魔法使えるんですか?」


「ええ、初期魔法セットに入っていたので最初から使えました」


俺は光魔法を持っていなかったからファイヤーボールを自分で改良して灯りを作っていたのに、この子は優遇されて召喚されたのかな、ギルドの掲示板に自称勇者パーティーとか書いて有ったけどもしかしてこの子が勇者だってオチなのか・・・



明るいし、暑くも無いし、ガスに引火する危険も無い良い魔法だ、

試してみるか・・・


「ライティングボール!」


光魔法ライティングボールを覚えました


「一回で覚えましたね」


「お互い異世界から来たチートですから」

「ですよねー」


「二個有るとちょっと眩し過ぎるんで俺のは消しますね、魔法解除」


マップを見ながら10分程快適にあるく、1人だとこういう余裕も無かったな、マップを見ている隙に襲撃されるかも知れないから、ダンジョンで1人は無謀だ。




前から3体ほどの何かが歩いてくる




耳がでかい、犬の獣人か?犬の頭部が人間の身体に付いているような・・・


「あれは犬人間、コボルトですね、この世界ではモンスター扱いになっています」



「おいおい、奴ら革鎧や剣を装備してるぞ知性が有るんじゃ無いのか、獣人殺したら殺人罪になるんじゃ無いだろうな」


「この世界では知性が低い奴らはモンスターだから殺しても良いというバイオレンスな解釈がなされています」


「その考えには賛同出来ないな、絶対に、可哀想だろうが、まずは話し合いで行こうぜ」


「甘ったるい人ですねぇー」


3体のコボルトが20メートル程手前で次々にショートソードを抜いた


そのまま悠然とこちらへ歩いてくる


「まず命をさしだせ、死体をぐちゃぐちゃにしてやる、次に金と身ぐるみを剥いでやる」コボルトリーダーは戦闘を有利に進めるために俺達の恐怖心を煽って来た・・・コボルトはダメな子決定で良いです


「言葉使いの悪い犬だな首を切り落としてやる」

少女はあまりにも言い慣れた口調てそういった、コボルトリーダーが本能的に危険を感じとって呑まれている、それを見て後ろの2体のコボルトは動揺しだした


「まずは話し合いましょう」

俺は好奇心に勝てずキレているコボルトに話し合いを促した、この犬達はどういう反応してくれるんだろうドキドキするぜ


「弱いのはこっちの男だ、先に潰せ、てめぇ後衛の魔法使いだな、魔法を使う前に殺してやる」まあまあ当たってるよ、いつも魔法使ってるし、便利だからね・・・


「ファイヤーボールジェル!付着し炎上し続けよ対象を燃やし尽くせ!」





じゅー

じゅー

じゅー


炎と水の二重属性の魔法ファイヤーボールジェルを作成し、コボルト達へ使用した、ジェル状の粘着性を持った燃え盛る固まりがコボルト達3体全てに付着すると口と鼻を塞ぎ身体を拘束し堅めながら激しく炎上した、

2体のコボルトは数秒で炭化して死亡したが、炎耐性があり高レベルでもあるコボルトリーダーはジェル状のファイヤーボールジェルの拘束から抜け出した



「ぎゃー炎が消えねー、この野郎道ずれ」ザシュ

「はいとどめ」


少女は何も考えずあっさりとコボルトリーダーの命を奪った


コボルトに限らず人間でも殺人を是として生きるものに話し合いは通じないことが多い、だから殺す、殺伐としている


俺はこの世界の悲しさを何となく理解してしまった、



楽しいゲームみたいだと。



ゲーム感覚を身に付けました

楽しさがアップする


暴力耐性を身に付けました

悲しいことが気にならなくなる



少女が先頭を歩き雑魚を蹴散らしながら暫く進む、前衛の高レベル剣士が雑魚を蹴散らし、魔法使いのMPは節約温存みたいなゲームのような進みかただ


もう15体は殺したろう南無阿弥陀仏


敵との遭遇が途切れて話す時間が出来た


「・・・実は・・・話して起きたいことが有るんですけど」

俺は深刻な表情で少女を見た


「はい」



「お互いに名前を教え合って無かったですよね、戦闘時の連携に不便ですから名前聞いても良いですか?」


「はい、何となく気付いてましたが、私もい言いそびれていました」


「じつは俺の名前、鈴木・バーミンガム・クラスターって言うんですが」



「異世界ネームですか」



「いいえ元の世界の本名です」



「・・・」少女は下を向いて黙りこんだ

必死に笑いを堪えているみたいだ

俺はとても恥ずかしくなった



「・・・くっくくく」

まだか


「くくっ・・・」

まだか



「くくく、くっ、はあ、平気です」



ずっと笑いを堪えていたろ



「私の名前はアイです」



「愛さんですか?」



「本名ではなく転移召喚時に決めた異世界ネームです」


「異世界ネーム、ゲーム用の名前みたいなのを設定出来たんですね、俺は急い転移したから何も分からないですけど、もしくは俺のいた世界と違うのかも知れませんね」


「本名だとこっぱずかしいですからね、鈴木さん」

俺は恥ずかしくなった、元の世界でラノベ好きの上級貴族だった自分が恥ずかしい、子供の頃はこの名前が恥ずかしくて庶民に生まれたかった、目立ち過ぎるからな



「このフロアですね、この真下の9階層から行方不明者の捜索を始めましょう」

少女が立ち止まってダンジョンマップを確認し始めた


「今1階層ですよ」


「ここからスキルを使って一気に下の階に降りて行きます、四次元エレベーター!」スーツ

カシャン

ピコーン

1階ですドアが開きます



・・・何えもんだよ、四次元って言うなよヤバイだろ・・・



エレベーターに乗った

ピコン

9階ですドアが開きます


あっという間に9階層だ

2秒で着いた



地下9階層で武装した練度の高いゴブリンの上位種ゴブリンソルジャー14体が現れるとアイは群れに突っ込んでいき滅多切りにしたゴブリンソルジャーは8秒ぐらいで全滅した



ヴー

ヴー


えっスマホ・・・アイさんは異世界でスマホ使えるスキルが有るのかな


「スマホのバイブ機能ですか?」


「スマホではなく私のスキルの震動連絡です、サーチデーモンが来てますね」


「デーモン、敵か?」

「いえ、私の使い魔です、ギルドに捜索依頼を出すことと、ともに勇者達を探させていました、11階で発見したようですね助けに行きましょう」



・・・何か胸騒ぎがする

俺は何かとんでもない間違いをしてしまったのでは無いだろうか・・・



「鈴木さん、鈴木さん?」


ビクッ

「はっ、はい」


「考えごとは危ないですよ、ダンジョンの中ですからね」



「気をつけます」



「まずは9階を探索して10階への階段を探しましょう10階にダンジョンボスがいるから四次元エレベーターは仕様で無効化されて仕舞うんです」



「ダンジョンボスって強いんですか?」



「くそ雑魚ですよ、とても弱いです」


サーチデーモンが教えてくれたというマップに従い最短ルートを歩いていると

前からでかい鬼みたいな奴らが歩いてくる


あれはオーガかな、鬼だからオーガだろう

「あれは赤鬼、レッドデーモンです」


「レッドオーガじゃ無いの?」


「レッドデーモンです」



言い方の違いだけな気がした




「食らいなさい!」

バチ

バチ

バチ

バチ


「ぐあああっ!」


レッドデーモン達は消滅した


「豆ですか・・・」


「豆ではありませんビーンズです」


「豆ですね、ビーンズですから」


「いいえ、ゼリービーンズです、ゼリービーンズは豆ではなくて豆みたいな形にゼリーを堅めたお菓子です、ゼリービーンズを嘗めていると歯にくっついてもげます、油断は大敵です」



しつけー

理屈っぽいよこの女




ボス部屋の前


「鈴木さん、ドアが高級なやつがボスの部屋で、普通のやつが普通の部屋です」


「分かり易いですね」


「稀にボロいドアが有りますがボロいドアからはボロニャーが出てきます」


「ボロニャーって何ですか?」


「ボロい猫です」


「何で猫が」


「何かのイベントなんでしょうかね、意味は分かっていません」


「この高級なドアの先にボスが・・・」


ガチャリ




ズオォォォォ


なんかすごい魔方陣が出て来て中からでかい悪魔みたいのが出てくる・・・


ギィユィーン



完全に出て来ない内に近づいて鑑定っと



鑑定が弾かれました

魔力差が有りすぎます



えっ


深緑のアダマンリング装備してるから

今魔力10億以上有って更にマジックブーストが常時発動しているから魔力30億以上ある筈なんだけと・・・


「鈴木さんの鑑定、弾かれちゃいましたね、私が見てみます、スキル覗き見!」


「あっ覗き見の効果で俺にも見えた」


尊大なる悪魔

クラス最高位悪魔

ステータス補正全能力10倍

HP 3050億  

攻撃力 594億

魔力 1625億

速度 536億

外見 0


物理無効

魔法無効

状態異常無効

呪詛無効

即死無効

フィールド効果無効

属性攻撃無効


スキル

無効化スキルを無効化する

一撃ごとに相手のレベルを10破壊する

絶対防御

魔法障壁

装備破壊

精神破壊

悪魔魔法

外道魔法

極大禁呪魔法



死んだ・・・

全部無効化する悪魔来た

ラスボスより強い奴来た

魔力1000億以上あるし

俺が甘かった、たかだか魔力を30億上げる指輪を作って浮かれてた、やっぱりダンジョンって怖いところだったんだ・・・


「イレギュラーでいつものくそ雑魚と違う強いの来ちゃいましたね、たまに有りますこういうの」


「強すぎるでしょう!バランスおかしいわっ!」



「とはいえ、ゴミみたいなステータスですね、くそ雑魚です」


別次元パンチ!


アイは異なる法則が働く世界そのものを拳の周りに召喚して纏わせ、尊大な悪魔の顔面を強く殴った

ガツン

「ぷぎゃー」

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

グシャ


別次元、100連キック!

別次元、ガトリングパンチ!

別次元、ワープミサイル!

別次元、集束レーザー!

別次元、パワーボム!


ボッコボッコボッコ

ボッコボッコボッコ

どがーん

どがーん

ドフッ


「全能力封印!」尊大なる悪魔は戦闘開始から40秒で全ての能力を封印され戦意を喪失した


「従え」


「はい」


モンスターがティムされました


「去れ」


「仰せのままに」


ブン


カラン

あっアイテム落としていった


尊大なる悪魔はワープを使い一瞬で消えた、指示通り去って行ったのだろう



子供の喧嘩を見てるような気分だったよ・・・

俺って弱かったのかな・・・



「鈴木さんドロップアイテムが落ちています、レアアイテムですね回収します・・・始めてのダンジョンボス戦の記念に貴方にあげましょう」


「有難うございますレアアイテムか、鑑定してみますね」


紋章が刻まれた長方形のスマホより少し小さなサイズの金属製のプレートを受け取り鑑定を掛けた



鑑定

最高位悪魔の紋章

形状、金属製プレート

悪魔の紋章所持者は悪魔に対して耐性を得る


貰っとくか・・・また悪魔に遭遇したくはないが・・・



「いよいよ下の階に勇者達がいますねこれから強敵を倒しに行きます、気を引き締めて!」


「今の悪魔強敵じゃ無かったんですかね・・・」


ダンジョンこわっ

地下10階のボスが居なくなった後に階段が出現した、嫌な予感しかしないが地下11階へと降りていく


地下11階



前から無数のモンスターが飛んできた

目玉に羽が生えたような手のひらサイズのモンスターが50体は飛んでいる


「サーチデーモンの一部が帰って来ました、奴らの居場所まで先導させます」


「奴らって勇者達は行方不明の仲間じゃ無かったんですか?」


「ええ、サーチデーモンに調査をさせつつ、冒険者ギルドからの情報も収集していただけですよ」


この女、悪い奴なのか?



「なぜ俺を連れて来た!勇者達と戦かわせる気か!」



「ダンジョンを1人で歩くのは退屈なので、暇潰しに外見の良い貴方をナンパスキルでナンパして、話し相手として同行してもらっただけです、ナンパスキルとはこんなスキルなんですがね」


スキル鑑定

ナンパ

ナンパした対象が多少嫌がっているぐらいの状態なら、何となく付いて行ってしまうようになる



「しまった、俺は知らない内に逆ナンパされていたのか・・・不覚・・・しかも戦力として全くカウントされていなかったなんて・・・突然戦力外通知を受けたような絶望感だぜ」


「本当にお腹が空いていたら、思いがけずに元の世界の美味しいご飯を奢って貰えたのは嬉しい誤算でした」


「始めて会った時に業と鑑定させたな」


「必要な部分だけ鑑定させて、必要な情報だけ見せるんですよ、それが詐欺師スキルを上手く使うコツです」


「スキルをいくつ持っていやがる!」


「たくさんですかね、異世界人ですから」


「俺をどうする気だ」


「ただ同行して貰えれば良いんですよ、あなたの外見で私の目を楽しませてくれていれば、それに異世界人の勇者を見て見たくは有りませんか?」


「見たい!ここまで来て見ずに帰ったら気になって寝れなくなる、戦闘は全て任せた、俺は安全に観戦させて貰うぞ」

俺は勇者達がどんな奴なのか気になって好奇心に勝てなかった、自分の安全も担保したしアイに同行していくことにした

・・・もしかしたらまだ詐欺師スキルとナンパスキルが有効だからそう考えてしまっているのかも知れないが


冒険者たるもの好奇心を感じたら冒険者してみたくなるのは当然だ


待っていろ勇者達よ!


お前達が女子中学生のアイさんと戦っている所を、後ろから何もせずに安全に見ていてくれるわっ!


逆ナンされている俺は気合いを入れると、すこし嫌がりながらも何となくアイさんに付いて行った



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