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3話目 調合と錬金術


応接室から出てギルド内を見回すと武装したギルドマスターや5人もの護衛がウサギ型獣人を連行していったので何かあったなという空気が流れていた


この件に俺が関係していることもバレているみたいだが、ただ依頼をこなしただけなので問題は無い


今回の一件でギルドランクがDランクに上がった。



まだ夕方だ、買い物には充分な時間がある、俺はギルドの受付で銀貨3枚を支払い町の地図を手に入れ必要な店の場所を確認した


高級食料品店 サーイッシュ


俺には時間停止アイテムボックスがある、鮮度が落ちるのを気にせず食品からでも買い物ができる


高級食料品店サーイッシュで手当たり次第フルーツを買ってアイテムボックスに収納した、この店で砂糖と塩も手に入った


フルーツ各種 金貨10枚

砂糖 5キロ、金貨5枚

塩 5キロ、金貨5枚


合計で金貨20枚を消費した

日本円で20万円を一気に使った



高級精肉店 オーク&ビーフ

10キロも肉を買い漁った

牛肉

ミノタウロス肉

豚肉

オーク肉

羊、鳥、シカ、ウサギ


金貨100枚を消費した



「百万円つかっちまったぜ、今日の稼ぎ全部飛んだな、まだ金は充分にあるが一端薬屋で調合して薬を売却して金を補給しとくか」


俺は薬屋で薬を調合し15分で金貨200枚を稼いだ、薬屋の資金が尽きて売りそびれたマイルドヒールポーション27本と

調合素材一式をアイテムボックスにストックしておいた



調理器具店と雑貨屋と食材市場にも顔をだし必要な物を買い漁り手当たり次第アイテムボックスに詰め込んでおいた、無限収納だし、収納したアイテムはイメージしただけで取り出せアイテムもソート機能で見つけ易かった




冒険者ギルドで購入した町の地図で炊事場と書かれた野外調理場へ歩く


野外調理場

入場料を銀貨1枚支払い、


渡された薪の束を2つ持っていき高所にある調理場から湖が一望できる景色の良い場所に陣取り今日の飯を作り始めた


途中から一人でキャンプ場で飯を作っているような気分になり、とても恥ずかしくなった、ギルドでパーティーでも組んでりゃ友達出来てたのかもな、まだ冒険者になって2日目ぐらいだし仕方ないか・・・



まあ転移先の異世界だし、元の世界にいる人にも会わないし

気にしない、気にしない、旅の恥はかきすてで好き放題したら良いじゃないの



買ってきた果物と砂糖と水を調合して、品質SSSランクの各種フルーツジュースを作成した、 途中から果汁100%の方が美味しくて高級なジュースになるのではないかという考えが浮かんだが、


調合も楽しみたかったので両方作成し余剰在庫10リッターぐらいをアイテムボックスに保管した

肉を調理しはじめて香辛料の買い忘れに気が付いたが、腹が減っていたのでそのまま調理にかかる


放置されていた竈の残骸を見つけ、洗浄魔法で周囲の土ごと消毒乾燥させ、少し直してから薪を入れその上に鉄板を載せて安定させる


ファイヤー


ゴウッ

パチパチ

メラメラ


竈作りから火起こしまで三分で出来た



アイテムボックスからテーブルを出して、


皿の上に生肉を載せて塩で下味を付けて行く


カッター

カッター

カッター


料理用精密オートカッターを覚えました


料理用精密オートカッター

風魔法カッターが一定時間自動発動を繰り返し、食材をイメージ通りにカットする、誤差は100万分の1以下



風魔法、料理用精密オートカッターで肉が完璧にスライスされていく、



まるで食品加工の工場にある数千万円クラスの機械か、それ以上の作業効率だ

魔法だから電気代も必要無いし



洗浄魔法



合間に洗浄魔法で手を洗う


既に鉄板が熱くなっている

鉄板に肉の脂身を載せて脂を溶かしたら、適当に肉を載せてシンプルに肉を焼いていく


ジュー

ジュー

ジュー


パクっ

モグモグ


味付けはシンプルに塩だけだが美味いな、充分に食える味だ



次は一番値段が高かった、ミノタウロスビーフを200グラム焼こう、この量で日本円で大体8万円だ



ジュー

ジュー

ジュー


パクっ

モグモグ


ミノタウロス肉のステーキは特に霜降りという分けでも無いし、寧ろ脂身の少ない筋肉質な硬い肉だったが、赤身の肉の中に味わい深い芳醇な美味さが凝縮されていた



「美味いな、肉の味が濃い、柔らかさや脂身の甘い旨味より、赤身部分の肉の味を重視した価格設定がされているな、この世界の価値観なのだろう」



木製のバケツを用意し


アイスキューブ

もうイメージしただけで簡単な魔法なら使えるようになっていた



木製のバケツにバケツより一回り小さいアイスキューブを入れてナイフでリズミカルに砕いていく、

何か違うような気もしたが、既にチート化している筋力だけで苦もなく氷を砕いていける


バケツ氷にガラス瓶に入れたジュースを突き刺して冷やす、アイテムボックスでも温度調整すれば冷やせるが冷蔵庫みたいで味気ないので目で楽しむために作業をしていく


作業していると何となく複数の果汁と砂糖で、適度な甘さを加えたフルーツシャーベットを思いつき、調合したらSSSランクのフルーツシャーベットが出来た



砕いた氷と牛乳や卵を調合していたらアイスクリームも出来た


生クリームも簡単に調合出来た、しかも品質は最高だ


調合スキルを玩具のように弄り倒していたら、最高級のフルーツを使ったフルーツパフェが出来ていた


高級フルーツ使いたい放題、


しかも異世界ではまだ知られていない調合レシピ

最高の優越感に浸りながらこの味を一人で独占していた



周囲の目が痛い、いつの間にか周囲を女性達が取り囲んでいた、しかし俺の外見が3000万のチートなので気後れして話し掛けられずにいる 俺は極上のパフェを女性達の前で黙々と食べていく




勝った気がした






「おい、平民その美味そうなものはなんだ」


濃い目の茶色い髪をしたセミロングヘアーの小さな女の子が圧倒的な上から目線で話し掛けて来た、とても可愛らしい女の子だったのでむしろ気分が良くなってしまった


「これはフルーツパフェです、主に牛乳と果物で出来た冷たく冷された甘い食べ物です」


「そうか、私に食べさせてみろ許可する」

不思議と、とても光栄であるという気分になってしまう、この子は極端に可愛いのだ


子供には外見チートステータスは効かないのかな



鑑定


鑑定出来ません

魔力の差が大き過ぎます



データが一切表示されなかった


ヤバい奴なのだろうか・・・



幼女さんが鑑定不可能で見えないなら、俺自身にステータス異常が無いかを鑑定




ステータス異常

洗脳 魅了 支配 従属 羨望 崇拝




うわーやられてるやん、6つもか

この幼女、この短時間でバッドステータス6つも掛けやがった



「早くするが良い」


パフェを食べさせてあげた



「・・・」




モグ

モグ

モグ

モグ

モグ

モグ



無言ですよ幼女


モグ

モグ

モグ

モグ

モグ

モグ


「うむ、美味であった、でわな」


幼女は満足したらしく去っていった、名前も聞けなかったが相当ヤバい奴には違いない



魔王か?あれが幼女魔王という奴か?

いや違うなあいつは魔族じゃないどちらかというと女神様の上位互換みたいな・・・

バッドステータスは肉体的に危害を加えるものでは無かったが、あれがもし

猛毒、マヒ、即死、石化、混乱、自滅


などのバッドステータスだったら終わっていたな、魔力の差ってこんなに致命的なのか、コイツが敵だったら一撃で死んでるわ・・・傷付けないでいてくれたと考えるべきか・・・



チート使ってもどうにもならないしな






俺は腹が一杯になるまで焼き肉を食いまくると


涼しげな風が吹く中、周囲の自然を楽しみながら散策した



疲れたので家に帰った




高級宿屋


俺は軽い恐慌常態だった、精神系の常態異常が6つ同時に付いたからというのが原因だろう、しかしそれ異常に脅威に対し抵抗するすべが無かったことが堪えた



俺は自分がチートだから強いと思っていたがもっと強い圧倒的な脅威に対しては安全じゃなかった



強さとはなんだろう



異世界の住人にとっても俺の強さはこんな風に脅威だと感じられていたのだろうか

そんなことを考えてみた



俺が謎のパフェ好き幼女に掛けられた常態異常効果は時間の経過で消えた



強烈に疲れた、精神を持っていかれた感覚、常態異常対策を失念していたことに気が付く・・・直ぐに対策をしなければ危険だ


魔力も足りないらしい


自分を強化しなければならないという気持ちが湧いてきて、その課題も見えてきた



鍛えてみるか




洗浄魔法を使うと睡眠をとった

今後の課題は魔力増加とステータス異常に対する耐性強化だ


錬金術でマジックアイテムを作ろう

まずは市販の物を買って何を作りたいかというイメージの参考にするか


それから錬金術ギルドに金を払って初心者講座を受講するか・・・成長チートで直ぐに覚えられるだろう



冒険者ギルドで購入した町の地図を見ながら、アクセサリーショップと錬金術ギルドの場所を確認した



アクセサリーショップ 龍と財宝


ガラス張りのショーケースに

ドラゴンの巣から盗み出されてきたという説明書きが添えられた、深紅の宝玉が展示されている


値段は王貨10枚か

王貨って何だろう?


手持ちの通貨である金貨に詳細鑑定を掛けて通貨単位を確認する


王貨1枚=1000万円

金貨1枚=1万円



日本円換算で1億円もするんですか・・・ドラゴンの巣から盗み出してきた深紅の宝玉



あれを素材にしたら良いアクセサリーが出来るんだろうな・・・完全に予算オーバーだけど・・・




深紅の宝玉を盗まれたドラゴンは怒ったりしないのかな、そもそもドラゴンが宝玉を作ったのか・・・? ドラゴンがどこかから盗んで来たのか・・・


宝玉自体はドラゴンにとってどの程度の価値なんだろう、宝石か、レアアイテムか、綺麗なガラス玉を巣に飾るような感覚なのか?



「お客様この深紅の宝玉が気になりますか?」


「ええ、私にはとても買えないですが、冒険者なので入手方法などをつい想像してしまいまして、

ドラゴンは深紅の宝玉を盗まれた後どうなったんでしょうか?激昂して町に攻め込んだりしてきませんでしたか?」


俺は気になることを店員に尋ねた


「町への報復攻撃が起こらないようにちゃんと対策はしています、売り物にならない小さな宝石を砕いて、固め


偽物の合成宝玉を作成して、魔力を注入してから錬金術を行うと、本物そっくりの宝玉が作れてしまいましてね、それと置き換えているんです、ドラゴンは今も健在ですよ」


「大変な作業ですね」


「ええ、当時は置き換え作業を依頼した

1000人以上の冒険者が死亡してしまいまして、だから高いんです」


「どういう状況だったんですか?」



「ドラゴンを巣の外に陽動して、その隙に別動隊がですね・・・様々な分野のスペシャリストが同行して万全のサポート体制だったのですが、


結局97%の作戦参加者がドラゴンに喰われ、殺され、焼かれ、踏み潰され、ぶっ飛ばされ


それでも深紅の宝石と偽物の合成宝玉の置き換え自体は奇跡的に成功したんですがね・・・」



ドラゴンは1000人以上の冒険者が戦っても倒せるような生き物じゃ無いんだな


クズ宝石を加工した合成石というものがあるのか、錬金術の素材なのかな


龍耐性を獲得した


合成石作成を修得した


錬金術レベル1を修得した


店員の話を聞いただけで3つスキルが修得できたな



「金の指輪と銀の指輪をください」


「はい、金貨80枚になります」


俺はこれから錬金術で自作する、指輪のデザインの参考にするため、気に入ったデザインの指輪を2つ購入した


鑑定


金の指輪 素材、金鉱石

魔力増強の指輪

魔力を1ポイント増加させる


銀の指輪 素材、銀鉱石

外見強化の指輪

外見を0・1ポイント増加させる



素材自体が高そうだ、指輪にはステータス上昇効果を付与出来るみたいだ、少しやってみるか



金の指輪に施された弱い魔力術式を解体し上昇効果をリセットして、指輪内に新たな魔力術式を構築させ俺の魔力を通していく

魔力術式解体を覚えました


魔力術式付与を覚えました


魔力注入を覚えました


錬金術がレベル6になりました


手のひらに置いた金の指輪に青白い光が収束していく、魔力を効率化して金の指輪にエネルギーが注ぎ込まれていくイメージを高める



金の指輪

魔力増加の指輪

魔力を8000ポイント増加させる


装備しただけで代償や制約無しに誰でも魔力が8000増える指輪が作成出来た・・・が店売りの8000倍程度の性能しかない、あの幼女相手ならこんなもの誤差の範囲だろう


「ゴミか・・・」


あのお客、店の中で指輪を購入した直後に錬金しちゃってるよ、てっいうか既に錬金した製品って二重に錬金出来ない筈だよな、内装された錬金術式を壊しちゃったのかな



「ちょっと見せてもらいますねお客様」


「ああ・・・どうせ失敗作だからな」


付与効果鑑定

魔力8000増加


「んっ、なんだこりゃ」


付与効果鑑定

魔力8000増加


「あり得ない数字だ、しかし・・・」


珍しいものですかね、その失敗作、魔力が8000しか増加しないんですよ


「かっ・・・買い取らせてください、金貨2000枚をこの場でお支払出来ます」


「え・・・」


「少なすぎましたか・・・金貨3000枚で買い取らせてください」


「はい売ります」


金の指輪を売却して

金貨3000枚を手に入れた



深紅の宝玉は金貨1万枚なのでまだ買えないみたいだ



この店で錬金しまくれば、深紅の宝玉だって買えるようになるだろう、しかし活動資金が充分に出来たので今は後回しだ、


金貨3000枚も放出して店側の購入資金も底をついてきた筈だ、

作成した物を安く買い叩かれたりしたら嫌だし、日をおいて出直した方が良い


まずは技術力向上のために錬金術ギルドへ行こう、俺は店を出た



店員の視点


「魔力8000の指輪は深紅の紅玉以上に価値がある指輪だ、いったいいくらの値がつくやら・・・王族用のオークションに出品して売却したらもう仕事やめよう、あのお客様またこないかな、ボロ儲けだよ」

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