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12 ネコ耳獣人



山の麓に登山道があり、看板が有ったので読む。


『ここから先、古代神殿エリア、許可の無い者は立ち入りを禁ずる』


「ステータス擬装魔法!」

敵の鑑定を防ぐためステータスに擬装魔法を掛けた



周囲には誰もいない、地図によるとこの登山道を登り切った先にエンシェントドラゴンの古代神殿があるらしい、山の頂上を目指して歩いて行くと、前からとても可愛いらしいネコ耳の獣人がトコトコと歩いてくる



トコ

トコ

トコ

トコ

トコ

トコ

ピタリ!


「貴様ら!この山に何しに来た!ここはエンシェントドラゴン様の縄張りだぞ!」




俺はネコ耳族を抱っこした




「やっやめろ!モフモフするな!にゃぁ!ゴロゴロ・・・気持ち良い、気持ち良いにゃ!」




争いを回避しつつ先を急ぐ・・・



「何故ついて来るネコ耳族!」



「だからこの山はエンシェントドラゴン様の縄張りだって!にゃぁ!撫でるな!モフモフするにゃ!」




ピコン

『モフモフ快感ゲージ!』



突然モフモフ快感ゲージと言っている声が聞こえてきた



空中にモフモフ快感ゲージと書かれた格闘ゲームなどに良くある横棒タイプのHP表示のようなものが現れた



『可愛いネコちゃんにモフモフの快感を与えろ!限界突破すると良いことがあるぞ!』



また声が聞こえてきた



「エロゲーかよ・・・モフモフはエロに含まれるのかな・・・」



「ふん、人間めそう易々と快感は与えられないぞっ!」


ネコの獣人は強気だが何故か顔を赤らめ下を向きながらも、自分から両手を開いて俺が抱っこしやすいように待ち構えている



「やらなきゃ行けない空気の圧が凄いな・・・」



モフモフモフモフモフモフ



「気持ちい、最高!もっともっと!にゃー!」



モフモフモフモフモフモフモフモフ


ピコン

『モフモフ快感激化ポイント発見!』



「なにぃ!ここか!ここで良いんですか?!ネコちゃん!」



「そこ!凄いく良い!気持ちいいーっ!」


『快感ゲージが限界突破してドラゴンの呪縛の洗脳効果が破棄されました』






「ネコちゃんはエンシェントドラゴンに洗脳スキルで操られていたのか、酷いことしやがるなエンシェントドラゴンめ!」




「助かりました、ところでそのエルフ達はなぜ無言なんですか?」




「洗脳してますから」




「・・・」



事情を話した





「つまり旅先の解放感で浮かれて愛しあっていたら次の日、女が調子に乗っていたんで気に入らなくなって洗脳したんですね」



「はい」




「外道ですね」




人に言われて気が付いた、いつの間にか外道ルートに入っていたことを・・・



「エンシェントドラゴンも外道です、ドラゴンの呪縛という洗脳スキルで、宗教団体を作りだし自分を崇めさせ、呪縛の祈りの効果で洗脳した信者から力を吸収して自分の強さに換えています」

「なんて酷いことをしやがる!人でなしの洗脳ドラゴンめ!」




「ドラゴンですから人では無いですね、エルフの洗脳解かないんですか?」




「解きません、それはそれとしてエンシェントドラゴンの元へ案内して貰えませんか?」



「なぜです?」



「宝石類をドラゴンに売却して金貨などの貨幣に替えようと思いまして」




「外道のドラゴン相手に商売ですか?」




「案内してくれたら金貨2枚とネコ缶1個を差し上げますよ」




「それ食べ物ですか?缶詰めですよね、知ってます、仕方ないですね、ついて来て下さい、ただしネコ缶は前払いで渡して下さい」

先ずは前払いでネコ缶だけ渡すと、開け方が分からないのか首を傾げながら暫く苦戦していたが、教えてもいないのに器用にプルタブに指を引っかけて直ぐに開け出した、そしてスプーンを取りだし食べ出す




パキュ


スク

モグモグ

モグモグ


「美味しいです」


スク

モグモグ

モグモグ



一口がでかいから直ぐに食べ終わった



ネコ耳族の少女に道案内を依頼して後をついて行く



前から誰か歩いて来た、3人いる、虎耳の獣人の少女達だ


「止まれ!人間だな!」


抱き締める


「なっ、気持ちいい、こいつ気持ちいいーっ!」


「なにぃ気持ちが良いだとぉーお!」


「この抱き締め方は!貴様っ!モフモフポイントを理解しているな!」


虎耳少女達は欲求不満でしつこかったが、俺のモフモフスキルが上がっていたのでどうにか対処出来た



暴力回避だ、戦う必要は無い、虎耳の少女達をドラゴンの呪縛から解放してやった



ネコ耳の少女と先へ進む



「疲れたから抱っこして」



「仕方ねーな」


俺はネコ耳少女を抱っこしながら登山道を登り進む、彼女は落ちないように前からしっかりと俺にしがみついて身体を懸命に密着させる、彼女の小さな胸と柔らかい身体から体温が伝わってきて俺の精神力を回復させた、彼女は体重が軽く、

俺の体力もチート並みなので重さは気にならない


可愛らしいネコ耳少女は俺がしっかりと身体を密着させると、にへらーと堕落しきった表情を浮かべ、ぎゅぎゅっと強く足を絡めてホールドしてきた



「じょうず、じょうず、その調子!すごくいいよ!たのしいよ!」



俺って抱っこするの上手なのかな・・・




ネコ耳族の美少女を抱っこしたまま30分ぐらい山道を登って行くと石造りの神殿が目の前に現れた、神殿の入り口にはエンシェントドラゴンを崇める宗教の信者が全長150メートルはある巨大なエンシェントドラゴンの石像に祈りを捧げている、

信者は全員獣人の少女らしい



「人間だ!」


「人間が来たぞ!」


「ネコ耳族の少女を抱っこしてるぞ!」


「なぜ人間が!」


面倒くせーな、200人はいるぞ・・・



俺はアイテムボックスから雑貨屋に行った時に購入していたマタタビをばらまいた



バラ

バラ



「マタタビだにゃー!」


「マタタビだ」


ネコ耳と虎耳達はマタタビに群がって酔っぱらいだした



「人間!何をするんだ!」


犬耳の獣人達にはまったく効果が無いようだ



調合!ビーフジャーキーを作成!


鑑定

洗脳のビーフジャーキー

牛肉の旨味が凝縮された食べ物、犬の獣人を洗脳する効果がある



「獣人さん達、こちらの品を・・・」

「なんだ!食べ物ごときで我々を買収する気か!こんな物!ガブリッモグモグ」


「モグモグ、美味い!通って良し!モグモグ!」


「もっとくれ、もっと多くくれ!」



「ほれ!撒くぞ!食え!食え!」

バラ、バラ、バラ、バラ


俺はビーフジャーキーを地べたに撒いた


「うぉおおー!」


「拾え!拾えーっ!」


犬型獣人少女達はお祭り騒ぎだ



チョロいな、いぬっころめ



200人あまりの獣人少女達を回避しつつ先へ進む



「案内はここまでで良い、約束の金貨2枚だ」

俺はネコ耳少女に金貨2枚を渡した



「名前教えて!」



「スズキだ君は?」



「ベルだよ」



「じゃあなベル」



「じゃあなスズキ」



ネコ耳少女ベルと別れた、此処からは警備も厳重になっていくだろう、戦闘が発生する可能性がある


神殿は上へ上へと登って行く作りだ、一番上にエンシェントドラゴンを奉る祭壇がある、奴自体は祭壇の奥にあるドラ小屋に住んでいるらしい


更に神殿の奥へと登って行く


「止まれ!エンシェントドラゴン様の根城に何の要件だ」


素材に金糸や宝石類を使用して作られた、壮麗なビキニアーマを着た、赤髪で紅い目をした美しい少女が、槍の先に斧の刃が付いたような武器、ハルバードを構えて道を塞いだ


中々に筋肉質な身体をしており、エンシェントドラゴンを守護する兵士としての威圧感も充分である



「宝石類を売りに来たのですが」




「宝石か、確かにエンシェントドラゴン様は宝石類を好むが、人間を通すようには言われていない、この地にいるのは我々と獣人族の少女達だけの筈だ、貴様はどうやって此処まで来た!」


「話し合って通してもらいました、彼女らを傷付けてはいません、商売をしに来ているだけなので、私はスズキといいます、貴女は?」



「ドラゴン族の戦士ルビーだ!」


ドラゴン族の少女が人間の姿に変身して武装しているのか、ドラゴンガールウォーリアってところか


「極上のダイヤモンドを持って来たのですが」


「・・・いちおう確認のために見てやる」


アイテムボックスからダイヤモンドを出して見せた



「これはSSSSランクだと・・・」



「どうでしょうか?」



「品物は確認した、お前の後ろにいるエルフ達は何者だ」


ルビーは鑑定でエルフ達を調べた後質問してきた


俺はエルフ達に洗脳をかけた後からずっとエルフ達にステータス擬装の魔法を掛けていた、適当に弱いステータスが表示された筈だがエルフ達の素性を聞かれた



「私の趣味で愛玩用に洗脳したエルフの奴隷を連れていまして」



「人間がやりそうなゲスなことだな、宝石商のスズキとエルフの奴隷、通行を許可する、ついて参れ」


ルビーの後をついて神殿の奥へと登って行く


門の前に二人のドラゴンガールウォーリアの門番が立っているのが見えた


「止まれ!」

門番が静止を促して来た


「この者は宝石商のスズキと奴隷のエルフ達だ通せ」



「お通り下さいルビー様」



ギギー



門が開いた、祭壇が見える、あの奥にドラ小屋が有りエンシェントドラゴンがいるのだろうか?





「あの祭壇の奥がドラ小屋だ、エンシェントドラゴン様にお伺いしてくるから待っていろ」



20分後



「お会いになるそうだついて来い」



ドラ小屋が見えた、赤い三角屋根に白い箱型をした巨大な建物だ、建物の真ん中から下に掛けて穴が空いており、巨大な穴の中に150メーターサイズの巨大なエンシェントドラゴンが寝そべっており、下に新聞紙のような物が敷いてある、湿気を取るための工夫だろうか


ドラ小屋の上にはエンシェントドラゴンと書かれたネームプレートが付いている



「宝石商よ宝石を見せよ」



大粒のダイヤモンドとその他の宝石類を見せた



「これだけか?」



アイテムボックスから野球ボール位のダイヤモンドを10個出した



「・・・ほう」



「幾らで買います?」



「置いていけ、値段はお前の命だ、宝石を全て置いていけば殺さずにいてやろう」


交渉が決裂してしまった!




洗脳解除!

結界魔法!


ドラ小屋エリア全体に音声遮断の結界を張り増援がこないようにした


「エミー、わすれた、交渉が決裂した!エンシェントドラゴンを狩るぞっ!散開して包囲!」



「竜殺しの弓矢!」

わすれたが矢を4本同時に放った、矢は全てエンシェントドラゴンの顔面に命中した


「ぐっ、再生能力封じの毒矢か!」エンシェントドラゴンは猛毒、再生能力封印、防御力30%減少状態になった



エンシェントドラゴンの口に魔方陣が展開しエネルギーが集束していく竜魔法だ



コン

0.00001

のダメージを与えました


エミーが木の棒でエンシェントドラゴンを叩いた



空間に文字が表示された瞬間にエンシェントドラゴンは全ての魔法を封じられた揚げ句、物理攻撃不能状態になった



「なんだこれは魔力が消滅して、力も入らん」



「その状態で戦えますかね、チェックメイトですドラゴンさん」


エミーが得意げにそう言った



「認めんぞー!」エンシェントドラゴンは羽ばたいて急上昇した、逃げる気だ


ビュン

ビュン

ビュン



グサグサグサ



「くっ」



赤髪のエルフわすれたが放った竜殺しの弓矢がエンシェントドラゴンの右羽に全弾命中し、部位破壊をした、エンシェントドラゴンは落下していく







ドゴーン





「・・・私の負けのようだ」



「洗脳をといて信者を解放してやれ」




「それは出来ない、獣人どもは私の食料でもあるからな」




ドラゴンの呪縛の効果で信者に祈りを捧げさせ力を吸収していただけではなく信者自体を食ってやがったのか、それが食物連鎖だと言えはそれまでだが


ならばエンシェントドラゴンより強い俺達がルールを決めれば良いのだ



「洗脳スキル発動!エンシェントドラゴンを洗脳!信者を解放せよ!人及び人型獣人の捕食を禁じる!」



信者を洗脳していたエンシェントドラゴンは自らが洗脳されて指示に従った



エンシェントドラゴンが召喚獣に登録された




宝物庫には日本円換算で1500億円分の王貨、金貨などの貨幣が有ったのでいただいておいた、エンシェントドラゴンが宗教で儲けた金だろう、信者達の洗脳が解けて教団も壊滅するだろうから必要は無い筈だ


古竜の宝玉

古竜の鱗

神木

を手にいれた



帰り道


ドラ小屋エリアを出て祭壇エリアへ行くとルビーが居た



「エンシェントドラゴンを倒したようだな」



「ああ」



「私も洗脳が解けた」



「同じ竜族だろ、仲間じゃないのか?」



「あれは、闇落ちした竜だ、同族を裏切り他の竜族まで洗脳し搾取していたからな、竜族とは敵対している」



「それで?」



「なぜあいつを殺さないんだ!」



「何となくな、弱い者イジメしてる気分になってしまってな・・・こちらの損害はゼロだし」



「弱いだと?」



「元々宝石を売って金に替えに来ただけだし、戦う予定じゃなかったからな」



「本当にただの宝石商だったのか?竜退治に来た勇者ではなく?」



「本当言うと宝石商でも無いな、家を買う資金を稼ぎそうに来ただけの冒険者だ」



「幾らの家を建てる気だ?」



「100億円」



「強欲な奴だな」

ルビーは呆れているようだ



「お前はどうするんだ」



「洗脳されていたとはいえ私は手を汚し過ぎたようだ、竜族とも敵対しているし、古代神殿の周囲の村を搾取していたので人族も私を許しはしないだろう、獣人達も良い印象を持つ分けががない、行き場が無くて途方に暮れている」



「行き場が無いならスズキ空間にでも住むか?」



「なんだ?スズキ空間って」


「これだよ」



異次元ゲートが開いた


「空間が開いて先に永遠と続く平地が見える」


「入って見るか?」


「ああ」



スズキ空間に来た


「何も無いじゃ無いか?」


「待ってろ、アルティメット錬金術!自然界を再現した山を錬成!家と食料を錬成!」


山の中に神殿のような豪華な家が建った



「これで暮らしは出来そうだ、外へは出れないのか?」



「これを持っておけ、ゲート設営装置だ、スズキ空間の管理者になるなら自由に出入りが出来る、犯罪者であるお前のほとぼりが冷めるまでスズキ空間をお前の潜伏先に利用しても良い」



「身を隠すには最適だな、スズキ空間を有り難く使わせてもらおう」



竜人族のルビーがスズキ空間の管理者に登録された



道を下って行くと可愛らしいネコ耳獣人のベルとその他200人以上のどうでも良い獣人達に出くわした、困っているらしい


他の獣人達と話し合っていたベルがトコトコとこちらへやって来た



「洗脳が解けたは良いが、今までのようにエンシェントドラゴンに対する寄付金だと称して周囲の村から搾取して回ることも出来なくなった、村に入れてもらえる分けもないしどうしたら良いだろう」



スズキ空間を勧めると獣人達と喜んで入って行った


スズキ空間の人口が200人を越えたので異次元スズキ村と銘々した。



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