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外伝19話 織田『Another Dimension』信長

エイプリルフールですね!

【とある武家の元服儀式】


「では吉法師(きっぽうし)よ。これよりお主を尾張守護の斯波様と織田大和守様の忠実なる家臣として、また織田弾正忠家の一員として迎えるべく、三郎信長の名を与える。抱負を述べ決意を示すがよい」


 元服とは武家の男子が子供から大人の一員と認められ、それまでの幼名から新たな名前を与えられる儀式である。

 その元服式に出席する面々の中でも、一際大きな覇気を発する男が三郎信長と名付けた息子に語り掛けた。

 促され三郎信長と名付けられた少年は口を開こうとした―――のだが何故か体の自由が効かず硬直してしまった。


「……(ウッ! 何じゃ? 景色が歪む!?)」


「どうした? ほれ、何か言って見せい」


 何やら様子がおかしい息子に怪訝な眼差しをむけると、三郎信長と名付けられた少年の目がカッと見開かれ、同時にとても年相応とは思えぬ覇気をまき散らしながら力強く決意を語った。


「決まっておる! 我が大望は天下布武! 全ての武家を我が足元に平伏せさせようぞ!」


「……。はへぇッ!?」


 三郎信長と名付けられた少年の、親も使えるべき主も全て下に見る()()()極まりない発言に、元服式に出席していた面々が凍り付いたのだった。



【とある武家の城の寝室】


 少女が今日も変わらず寝室で寝込んでいる。


「姫は健やかか?」


「はい、御館様」


 廊下では少女の父と世話係の声が聞こえるが、その空しいやり取りに寝込んだ少女は悲観に暮れていた。

『健やかか?』『はい』と聞くのは不謹慎な事を口にしない、いわゆる気遣いであり、言葉とは裏腹に症状は一進一退で完治する気配は全くない日々が生まれた時から続いたのである。


 最近は上体を起こすだけでも一苦労の日々が続いており、先の見えない病状故に将来に絶望するのも無理からぬ事であった。


「……(今日も寝たきりの一日が過ぎていく……。あぁ目が霞む。景色が遠のく。父上、帰蝶の先立つ不孝をお許しくださ―――)うぉぉぉぉ!」


 気合一閃、雄叫びを上げた少女は、しっかりとした足腰で立ち上がり外に駆け出した。

 勢い良く襖を開け放つと同時に、異常事態に驚き飛び込んできた父に鉢合わせてしまった。


「何事かッ!? ぐぺぇ!」


 ブレーキなど間に合うハズもなく、少女の強烈なタックルを食らった父は廊下を飛び越え庭まで吹き飛ばされてしまっていた。




 この少年と少女の異常行動―――





 これは―――





 戦国時代の英雄である織田信長とその妻である帰蝶が、本能寺で共に討ち死にした後、未来人ファラージャの手によって転生を果たした瞬間の出来事である―――





 その結果、信長と帰蝶は様々な歴史を覆し、本来であれば出会わなかった者と出会い、史実にて死んでいた者が生き残り、本当なら乱世を生き抜いた者が死に、歴史では戦いに敗れ滅んだり縮小した家が隆盛を誇り、逆に表舞台に出てくるはずの家が低迷する結果となった。


 もはや通常の歴史から大きく逸脱した乱世は、転生し歴史を知る信長と帰蝶でさえ読み切れない混沌と化していたのだが、そんな歴史に信長と帰蝶と、その転生をサポートした1億年後に生きる少女ファラージャは生み出した者の責任を持って歴史に挑み続ける事になる。




 挑み続けるのであるが―――





 その3人も与り知らない事態が進行していた―――





 実は―――





 この時、信長と帰蝶の他に、もう二人転生をした人物が居たのである―――


 この事実は1億年後の未来の超科学力を駆使し、転生を後押しした張本人であるファラージャすら把握しておらず、転生技術が未発達故のイレギュラーとも言えた。


 では信長と帰蝶の他に誰が転生したのであろうか?


 その二人とは()()()()()である。


 これは誤字ではない。

 イレギュラー転生者とは正真正銘、信長と帰蝶である。


 とはいっても、これは転生人生を歩んでいる信長と帰蝶ではなく、本能寺で死んだ信長と帰蝶の転生に巻き込まれ若い肉体を奪われた形となった、転生に巻き込まれるなどとは露ほども想像して居なかった、本来の肉体の持ち主である若い信長と帰蝶である。






「な、なんじゃここは!? 何だこの白い……何じゃこれ!? 霧? いや、これは雲? 雲の上か!?」




「父上!? 兄上!? 着物は!? ってあれ? そう言えば苦しくない? 雲の上……? あっ、私は死んで極楽へ?」




「そうね。私はファルファッラと言うわ。貴方達は織田信長と斎藤帰蝶ね」




『邪なる棘 蝕む悪鬼を 探知せん 払い給うは 女神の奇跡 魂魄聖輪光』




「人はもちろん、虫も動物も植物も……何もかもが死に絶えたわ」




「必ず償わせてやる……!」




これは不幸にも肉体から追い出されてしまった信長と帰蝶の―――


苦難と悪意―――

運命と選択―――


そんな史実や歴史、科学の理とは明らかに異なる、Another(アナザー) Dimension(ディメンション)(別次元の意)―――

とある改変された歴史から弾き出された男女の異世界転生冒険譚―――



挿絵(By みてみん)

エイプリルフールですが、『嘘の話』ではありません!

信長Take3の派生作品になる予定です。

エイプリルフールを狙ったのに嘘をつかない……面倒な解釈になりますが、いつか正式な話として書きたいと思っています。



これは信長Take3を書く上で、まとまった時間が取れない時とかにセコセコ書き貯めたものです。

プロットも大体完成し、6万字程度の下書きは既にできています。

信長Take3を書く上での没ネタの再利用や、『こんな国があった場合どうなるだろう』と考察し、ありえないと切り捨てた話などで構成される予定です。

ジャンルはファンタジーになると思います。

投稿はいつになるか判りませんが、縁がありましたら読んでいただければと思います!

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