九話:君→僕
眠たい事この上ない授業が全て終わり、やっと開放された。
今は、春休みが明けてまだあまり経ってないので、一週間は昼までの授業だ。
「・・・今日は集会があるんだったっけな。」
思い出し、憂鬱になった。まぁ、そうじゃなければパンなんか買う必要も無かったわけだが。
「先、行ってるわよ!絶対さぼんじゃないわよ!」
緋伊奈がたったと走っていく。緋伊奈は学級委員なので忙しいのだ。
体がだるい俺は、教室の鍵を閉める仕事をもらい、最後まで教室に残ることにした。
少しすると皆、居なくなってた。が、隣にはまだ豊がいた。
「・・・・行かなくていいの?」
「別にいいんだよ、こんぐらい。今日の集会は校長の一学期の注意と先生が帰った後にやる、ライブくらいのもんだからな。」
「・・ライブ?」
「そ。ライブ。別にプロのミュージシャンが来るわけでもなく、普通に学生がやるだけのライブ。」
「・・・それって先生達は知ってるの?」
「多分。本当は止めなきゃいけないんだろうけど、なんせ人気あるからな。だいたい3グループぐらい出てくるんだけど、そん中にもの凄い人気のあるグループがあってな。バンドのグループなんだけど、名前は確か、「フナフティ」だったな。」
「どういう意味?」
「緋伊奈が地球儀回して見つけた地名だってよ。」
「緋伊奈ちゃんもバンドやってるの?」
「うん。ギターやってる。あと、ヴォーカルもうちのクラスだったぜ。」
「・・誰?」
「元原富士夫ってやつ。最近はテレビの声優とかまでやってるらしいぜ。」
がた。と豊のイスから少しだけ音がして、いざ、立とうと言う様な体勢になって、無表情のままの顔を俺の方に向けてきた。 ワクワクしてるのか、すこし腕とかがムズムズ動いていた。
「・・・見に行くか。」
俺が一言言うと、少し大きめにコクリと頷いて、がたっと立ち上がった。
机の横に引っ掛けてあるカバンを持って、俺と豊は体育館に歩いていった。
「・・・やっぱパン食ってから行く?」
と俺が聞くと、今度は首を横に振った。 そのしぐさを見て、思わず笑顔がこぼれてしまった。豊も笑った。 ・・・ような気がしただけだった。
最近忙しくて死にそう・・・・なんて弱気な発言はまったくしてませんよ!!本当ですよ!!うん・・。はい・・・。忙しくて死にそうです。
こんな僕に感想を送ってくれると、僕の元気も100倍!!いや1000倍!!になりますので感想バンバン送ってください!!では、十話お楽しみに〜。




