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表の裏に。  作者: 神の息
7/10

七話:話→君

「じゃあ、端っこの方の空いてる席あるでしょ?そこ座って。」

担任の一言に小さく頷き、そいつは俺の方に歩いてきた。

空いてる席は、見事なことに俺の隣だけだ。

『まさか本当に昨日のあいつか?』

いつもならそんなこと考えたりするような事など無いのだが、俺が思うには間違いない。

北条は昨日のあいつだ。

ホームルームの後は休憩時間だ。 北条にどうやって話しかけようか考えてると、北条が腕を少しだけ伸ばし、俺の制服をくいくいと引っ張ってきた。

「・・・・・昨日はありがとう。」

突然言われたもんだったからびっくりした。 まさか北条から話しかけてくるとは思ってなかったし。 

「えーーっと・・、なんて呼んだらいい?」

とりあえず話を変えようと思って言ってみた。

「・・・・ユタカ。」

いきなり下の名で呼べと。 でも俺はそれを受け入れた。

「じゃあさ、豊。昨日の約束、覚えてるよな?」

「うん」

「だったらこれで約束、守れそうだな。」

「・・なんで?」

「そりゃぁ同じクラスだったら、ほぼ毎日会えるんだから。一日ずつ、表情作っていこう。

無理なら一ヶ月でもいい。ぜってーに約束は守るからな。」

言った後に、こんな綺麗事信じてくれねぇよなって思った。

でも豊は、少しだけ頬を赤らめながら、

「・・・・ありがとう、心次郎クン。」

と言ってきた。 いきなり下の名で呼ばれたもんだったから、ちょっと照れくさくって、目線をそらすように俺は窓の外に眼をやった。

またすぐに豊の方を見ると、まだ頬を少し赤らめながら、教科書やらを机の中から出している。

まったく変わらない表情かおだったけど、俺には笑顔に見えた気がした。

久しぶりに投稿でっす!!

この小説イイ! と思ってくださった読者様は、地球儀の端っこにパンチをしましょう。 ぐるぐる回ります(当たり前田のクラッカー

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