三話:君≒僕
内村 心次朗
「学校ではどんな事をしてるんだ?(休憩時間とか)」
俺は話をひろげるために適当に話題を持ち込んだ。 返事は
「学校には行ってない」
ということだった。 正直びっくりした。俺は続けて話した。
「親は心配しないのか?」
と尋ねた。 そりゃどんな親だって子供が不登校なのにほっとく様な奴はいないだろう。 ゆっくりと返事がきた。
「親はいない」
さすがにこの時はまずい事をきいたな。と思った。 でも俺はそれよりも気になっていた事があった。
こいつと話し始めたときから。 こいつは 俺と 同じ様な事を 抱えて 生きている
顔なんか見なくても、それは感じられた。 不意に俺は口走った。
「俺は心の冷えきった男だ。どんな事があってもあまり具体的にとらえられない。でも、それでも、表情は無理やりつくってる。お前もきっとそんな部分があるんだろう?だから人が怖いんだろう?」
なぜか俺は話していた。 長い間返事は返ってこなかった。 流石にいきなりすぎただろうか。
でも俺には分かった。 君は今、涙を流してるんだろう。
「私はあなたとは違うけど同じ。」
どういう意味か分からなかった。 続けて、
「私は心で思ったことを表情に出せないんです。」
ときた。 俺はなんだか、ちょっとだけ嬉しかった。 俺はまた口走った。
「お前が笑えないのなら。お前が泣けないのなら。お前が怒れないのなら。」
「無理でもいいから約束する」
「俺がお前に」
「きっといつか」
「『笑顔』をあげる。」
読んで下さいまして本当にありがとうございます。
マジでありがとうございます。
いや、マジで。




