表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
グロウ・アップ  作者:
4/14

4話「乙女と惨状」

「ファ!?」

佳樹はこんな声しかでなかった。あの3位が、僕なんかと、とも思った。


 しかしこのままだと押し負ける気がしたので、佳樹は賭けにでた。


「じゃあ、入部は僕に勝ったら、ということで。僕に勝てば僕のことは煮るなり焼くなり好きにしてください。ただし・・・」


「ただし、佳樹が勝ったら私を彼女にしてください」


 と、佳樹の話の続きを、あっさり見破られてしまった。これには佳樹も狼狽する。


 そして、望月は今日一の爆弾をかました。


「じゃあ、会場は私の家ね」


 その言葉を聞いた後の授業は、まともに受けられなかった。まさか女の子の家に行けるとは。生涯独身まっしぐらの佳樹には想像もつかないことだ。


 ただし、佳樹には危うさも感じていた。


 ズバリ、女の子の部屋に入り、女の子の親にばれ強制退場。これは望月にも迷惑をかけてしまう可能性があった。それだけはなんとしても避けたい、と佳樹は思った。


 そこまで考えて一つ聞き忘れたことを思い出した。


「あれ、日時聞いてなかった・・・」


 放課後になったことだし勇気を振り絞って3年生の教室に向かおうとすると、


「やっほー」


 爆弾仕掛け張本人が あらわれた!

 

「先輩、すでに一年教室でも噂になってますよ、あれ・・・」


「何のこと?」


 自覚がなかったようだ。佳樹メンタルに20ダメージ!


 それでも周りの目を心配しながら聞いてみた。


「先輩、そういや日時聞いてませんでしたよ、あれ」


「22時からにしよう」


 なにいってんだ この クソアマ!


「先輩、真面目にお願いします」


「今日の22時。急行で名古屋まできて?」


「え?まじめにおねg」


「おねがいっ☆」


 どうやら本気のようだった。


「わかりましたよ」


 これには男の本能で折れるしかなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ