(第10話 銀河の戦士フォーエバー)
ヘルニアになってしまい入院中の軽井沢の病院へマッチ達はお見舞いに。果たして作戦は成功するのか?
放課後、軽井沢のお見舞いに来た畠山マッチ野山海ちゃん一行
病院の前にて。
野山「ああ。。。なんでお見舞いってお菓子とか買っていくんだろうね。」
(行く途中の洋菓子屋で買ったケーキの箱を見ながら言う。)
マッチ「ホントだよ。軽井沢さんとか入院してもやることなくてさらに太り続けてるだろう欲獣軽井沢にあんな生クリームたっぷりのケーキなんて与えたらもう病室の入口のドアから体がつっかえて出られなくなるおそれがあるしね。」
野山「ケーキを与えることによって軽井沢さんが病室から出られなくなるのならこの街中のケーキ屋さんから全てのケーキを強奪した罪で服役したってかまわないよ。オレ。」
マッチ「そうなると野山は刑務所だから軽井沢さんが病院に居ようがシャバの世界に出ようが意味ないでしょうが。」
マッチ「軽井沢さんが刑務所に面会に来るとは思えないから会う事は永久にないしね。」
野山「そっか。お国のためみんなの平和のためにケーキを強奪して服役するか 軽井沢さんの支配の下で役立たずとののしられながら細々と命を長らえるか・・。苦渋の選択だね。これは。」
畠山「あんたそれ軽井沢さんに言える?」
マッチ「言えない。言ったら俺たちが入院することになるからね。」
野山「マッチうまい!」
(野山ノー天気に言う)
畠山「もういいよ・・・。」
(畠山毎回のことながらあきれる)
海ちゃん「はあ・・・・、おれなんでここに・・。DVD買いに行く予定だったのに・・。なんか気分悪くなってきた(汗)朝から体調良くなかったんだよ。オレホントはさ。」
マッチ「またまた海ちゃん、もう来たんだから仕方ないよ。がんばろう。海ちゃんだいたいいつも顔色悪いじゃん。自虐ネタ?それ。」
海ちゃん「違うよ!ホントに体調悪いんだってば!ムカムカするし吐きそうなんだよホント!」
(マッチが海ちゃんの肩をポンと叩く)
マッチ「『ムカムカで吐きそう』ね。わかった軽井沢さんにちゃんと伝えるから安心してよ。誰だって軽井沢さんを見ればそうなるさ。わかるぞ~海ちゃん。誰も言えない事をあえて言う君は時代の代弁者だ。」
海ちゃん「違うよ!マッチ話がややこしくなるじゃないか~!!もう何も言わなくていいから変なこと言うのだけは絶対やめてくれよ!!」
(海ちゃん取り乱す。)
マッチ「わかったわかった。海ちゃんはしゃぎすぎだって。用事が済んだらすぐに帰してあげるから。」
(マッチがニヤリとと海ちゃんに微笑む)
海ちゃん「なんだよ~。なんか企んでるだろ君たち!。(汗)巻き込まないでくれよ!ホント!マッチ~。全くオレ関係ないのに。」
野山「関係大有りだよ。今日は海ちゃんがいないと成り立たないからね。」
海ちゃん「どういう意味?」
マッチ「いやいや。なんでもないよ。海ちゃん。さあ早く行こう!無限の彼方へ!軽井沢さんも海ちゃんが来るのを楽しみにしてるだろうからさっ。」
畠山「楽しみにしてるのあんたらでしょ・・(汗)」
野山「よっ!この人間核弾頭!」
(野山が海ちゃんに声をかける)
海ちゃん「どういう意味だよそれ・・・・(汗)」
マッチ「まあまあ海ちゃんリラックスリラックス」
野山「今日はお国のためだと思ってさ。」
海ちゃん「意味わかんないしリラックスなんてできないよ。軽井沢さんのお見舞いに来てるのにさ。しかも看護士さんの対応にクレームつけて無理やり個室に移させたらしいじゃん軽井沢さん。おそろしいよ。やっぱあの人。」
野山 マッチ「だね!。」
(野山ノー天気に言う)
マッチ「でも軽井沢さん明日退院だから今日お見舞い行っとかないとね。はあ面倒くさい。」
畠山「うるさいもう!。早く病院入ろ。たしか五階だってメールに書いてあったよ。」
(畠山携帯のメールを見直す)
マッチ「そうだね。プロの殺し屋は多くは語らず仕事を実行するもんだ。」
畠山「あんたらいつから殺し屋になったのよ・・」
マッチ「まあ言葉のアヤだよ。」
(マッチは自分のバックに入っている8×40をチラリと見る。密かにさっきコンビで買ったのである。在庫全部5本を買い占めたのだ。そしてマッチの眼が血走る。)
(みんなでエレベータに乗る)
(病院のエレベータ内にて)
野山「エレベータって密室だよね。この密室の状態で海ちゃんがここに居るメンバーを誰も殺さないってことは君は地球人の中でも僕らに対しては友好的な感情を持ってくれているって事だね。ありがとう海ちゃん。」
海ちゃん「だから俺エイリアンじゃないってばっ!!」
マッチ「しっ!!5階に着いた瞬間からもう戦闘開始だ。みんな気を抜くなよ!」
(マッチが海ちゃんに静かに!のジェスチャーをする。)
海ちゃん「なんでオレばっかり・・・。」
野山「そうだ!緊急脱出経路を確認しておかないとね!非常口の位置確認OK!」
海ちゃん「君たち何かやるつもり?」
マッチ「(君たちじゃなくて海ちゃん、君がやるんだけどね・・ヘッヘッへッ)」
(マッチ心の中で思う)
畠山「マッチ・・あんた顔が怖いことになってるよ」
マッチ「安心してよ。もっと怖いことが今から起こるからね。へへ。」
(マッチがハイになった麻薬中毒患者のようににやける)
畠山「は?。」
海ちゃん「え?怖いこと!?オレ怖いのとか危険なのNGなんだけど。」
マッチ「(だからオメーが一番危険なんだっつーの!!)」
(マッチ、野山、ついでに畠山も心の中で海ちゃんに突っ込む)
野山「いや、海ちゃん、もうすぐ君は世界を救う。そして英雄になるんだ。戦死しようとも魂は僕らの心に生き続けていくだろう。」
(野山海ちゃんの肩を抱き、遠くを見ながら言う。)
海ちゃん「え?え?どういうことだよ!やっぱお前ら何か企んでるな!!」
(海ちゃん野山を払いのけながら言う。)
マッチ「今頃気付いてももう遅いよ。海ちゃん。君はもうこの運命から逃れられないんだ。」
(マッチが静かに言う。)
マッチ「栄枯盛衰・・。食物連鎖の頂点に君臨しようともいつかは終わりがくるものさ。象にねずみ、蛇にマングース。一つの天敵によって滅ぼされることもあるってことさ。宇宙から君が来た目的はわかってる海ちゃん・・・。僕らは君の銀河系をはらんだ極秘任務をサポートしたいだけなんだ。」
畠山「あんたらやっぱ本気で海ちゃんワキガを利用しようとしてるの!?冗談かと思ってたわあたし。」
海ちゃん「は?全くわかんないんですけど・・。」
畠山「(それは自分がワキガではないと思っているわかんないなのかマッチの言ってる意味がわかんないというわかんないなのか・・どっちだ・・)」
(畠山0.5秒だけ悩む)
野山「そこまでシラ切るとは・・。そのプロ意識、尊敬に値するよ。君は根っからの戦士だ。海ちゃん。」
マッチ「そうだよね。スパイは決して口を割らない。ましてや君は銀河系の組織の中のエリートスパイだ。俺たちみたいな小惑星の一住民のカマカケに踊らされるようなことはないだろうね。そんな愚問を投げかけてしまった僕らを許してくれ海ちゃん。よしここは海ちゃんの意思を酌んで僕らも気付かないフリをしてお手伝いさせて頂こうじゃないか。」
野山「イエッサー!!」
(マッチ野山清清しい顔になる。)
マッチ「野山!海ちゃんの服を取って差し上げて!」
野山「ラジャ!」
(マッチが海ちゃんを後ろからタックルして野山が海ちゃんのTシャツを脱がせ上半身を丸裸にした。)
畠山「あたし知らないよ~。ホント。」
(と言いつつ畠山制汗スプレー8×40を海ちゃんに噴射。)
畠山「(しかし海ちゃんってホントガリガリだな~))」
(既に畠山の興味は別のとこに。)
海ちゃん「ぐわっ~!!なんだよこのスプレーは~!!」
野山「さすが畠山さん。何も言わずとも察してマッチのバックから8×40を・・・お見それしました。身長180のただのでくの坊じゃなかったんだね。(野山感心する。)」
畠山「身長178だ!殺すぞ野山!!」
海ちゃん「(180でも178でもそんなのどっちでもいいよ!。誰かこのスプレー止めて~!!)」
野山「そう、戦場は普通の人を殺人鬼に変えるんだ。こわいこわい。」
(野山胸で十字架をきるマネをする。)
畠山「マジ殺すぞ!!野山」
マッチ「おい二人とも!今は争っている場合じゃない!世界は今、一刻を争う事態なんだ!この宇宙からの平和大使(海ちゃんのこと)を悪魔の巣穴にお連れするんだ!」
野山「ラジャ!」
(野山が海ちゃんの両手首を持ちマッチが海ちゃんの両足首を持ちせーので軽井沢の病室に投げ込む準備をする。)
海ちゃん「ぐわ~っ!!」
(海ちゃんもがく)
マッチ「畠山!病室のドアを早く開けて!」
畠山「知らないからね~あたし。」
(と言いつつかろやかに横開きのドアを開ける。)
(海ちゃん廊下から病室に投げ込まれる。)
<投げ込まれ空中に浮いてる瞬間の海ちゃんを見つめながらここからマッチ野山の妄想>
マッチ「野山!早くドアを閉めて!核シェルターのドアを早く!死の灰が廊下に出てくる前に!」
野山「マッチ!でもまだ中に海ちゃんが!僕は彼が帰ってくると信じてます!」
マッチ「この世紀末・・みんなが生き残るためには誰かが犠牲にならなくてはならないんだよ。野山・・・。そしてこれは海ちゃんが自分から志願したことなんだ。」
野山「う、海ちゃん・・。」
(野山なみだ目になる。)
マッチ「この銀河系のどこかにある海ちゃんの生まれ故郷の星の家族にテレパシーで追悼の念を送ろう野山。」
野山「イエッサー!」
(野山ドアの向こうに向かって敬礼する。)
<ここで二人の妄想終わり>
ドサッ。と病室に海ちゃんが着地した音がした瞬間野山が光速の速さでドアを閉める。
(廊下のマッチ 野山 ガッツポーズ)
マッチ「よし!帰ろうか!」
(マッチ清清しい顔で言う。)
野山「だね!」
(野山も即答。)
マッチ「あ、そう言えば今日夜20時からBSでモモクロの特番やるらしいよ。」
野山「それより今年の24時間TVのマラソンだれが走るのかな~」
(二人とも帰りのエレベータの方へ歩いていく。)
畠山「おい!あんたらお見舞いは!!」
野山「もう戦争は終わったんだ。故郷へ帰る。家族の待つ我が家に帰りたい。」
マッチ「そうそう。もう終わったんだ。畠山。過去へ執着するのはやめろ。俺たち昔には戻れないんだ。」
畠山「はいはいそりゃどうも!帰ってもいいけどなんか病室の様子違うみたいだよ。」
マッチ 野山「え?!」
マッチ「どういうことだ。なんか病室から軽井沢さんの高笑いが聞こえるぞ・・。」
野山「ホントだ。まさか『ウォーキングデッド』みたいに死んだらゾンビ化したとか・・」
マッチ「または海ちゃんを体に取り込んで超生命体になったとか・・?」
マッチ「ありえない・・。あの海ちゃんの猛毒をくらって生きていられるなんて。」
野山「まさか・・軽井沢さんもエイリアン?」
マッチ「もしやこの地球にはすでにエイリアンが人間の格好をして社会に溶け込んでいる!?」
畠山「はいはいもういい終わり!それはウィルスミスの『メンインブラック』の映画の設定でしょうが。現実に戻ってコーイ!このバカどもが。」
(計画がぶっ倒れたのに畠山も密かに苛立ちを隠せない。)
畠山「あんたら妄想劇はいいけどさ。なんかドアの向こう変だよ。様子見てきてよ。」
マッチ「え?おれ?」
畠山「当然でしょ。へんな笑い声が・・しかも軽井沢さんの・・」
野山「怖いね。なんか」
(突然「ガラガラ」っと病室のドアが開き海ちゃんが廊下に出てくる。)
マッチ「海ちゃんどうしたんだ!どういう事?(うッ臭い!)」
マッチ「(やっぱり毒ガスは健在じゃないか~!。なぜ効かないんだ軽井沢の野郎に・・)」
畠山「しかもその体・・(汗)(くっさいな~ホント)。」
(海ちゃんのガリガリの上半身にマジックペンで腹筋や胸筋が太い線で書かれていた。)
野山「それが海ちゃんの真の姿?宇宙での。(うわ~このニオイくさった死体臭?)」
海ちゃん「んなわけないだろ!!」
海ちゃん「病室に投げ込まれて入ったとたん軽井沢さんがニヤニヤしながら手招きしてさ。近寄ったら押さえつけられてマジックペンで無理やり・・・。」
(海ちゃんなみだ目で言う。)
海ちゃん「あたしガリガリの男嫌いなんよ~ってさ。醜い(みにくい)ってさ。何もしてないのにさ!」
野山「ホントにヒドイよね!。自分はあんなに太ってるのにさ!。」
海ちゃん「いやいやそこまではオレ一言も・・・」
マッチ「(しかしどういう事なんだ。毒ガス攻撃が何故効かないんだ!!確かに臭いのに!いや臭いどころではないぞ!気を抜くとめまいがしそうなくらいに臭い!マンションやアパートならなら他の階の住民が異臭騒ぎで騒ぎ立てるレベルだぞ!)(うっ!臭い)」
マッチ「(なぜ効かないんだ。今回8×40の香りがレモンからシトラスに変わったからか?いや違う。確かに臭いのは以前の事件と同レベルだ。一体なぜ!!)(うっ!!くっさ~)」
(また病室のドアが開き、今度は軽井沢が出てくる。)
野山「敵の奇襲だー!!」
畠山「あんた殺されるよ一番に・・。しかも言うなら小声で言わない!。根性なしが。」
軽井沢「なんややっぱみんな来てるんやろ。丁度退屈しとったとこなんや。」
(軽井沢ドスの効いた重い低い声で言う。)
(一同ビビリあがる。)
マッチ「(殺人計画がばれたか?いやあの軽井沢さんの様子ならばれてはいないはずだ。ばれてたらもう怒りは頂点のはず)」
野山「(どうする?マッチ)」
(野山ささやく)
マッチ「よし。イチかバチかだ。」
畠山「(イチかバチか?一体なにを?)」
(マッチダッシュで軽井沢にすりよる。)
マッチ「いやー軽井沢さん今回大変だったね~ヘルニア。今回のドッキリ楽しんでくれた?海ちゃんの寝起きドッキリ。いやーでも軽井沢さん起きてたんだね。だよねもう16時半だしね。はは(汗)」
畠山「(あんたイチかバチかってそれかい・・・(汗)。)」
(畠山 マッチの手のひらを返したような変わり身の早さとしょうもなさに言葉を失くす。)
野山「いやー軽井沢さんを元気付けたくてね~。海ちゃんが体を張ってくれたんだよ~。しかし軽井沢さんも元気でなによりだね~。ハイこれお土産。」
(野山ケーキと一緒にマッチのバックから8×40 5本全部を取り出し渡す。)
マッチ「そうそう。8×40。軽井沢さんたしか愛用してたよね。それ思い出してさ。急遽買ってきたんだよ~。新しいニオイのシトラスが出てたからね~。(汗)」
畠山「(あんたヌケヌケとそんな取ってつけたようなウソを・・)」
軽井沢「愛用?そんなの言ったっけ?まあいいわ。ニオイはあたしは鼻悪くて何のニオイでもあんま関係ないから。ああ彼氏のヨウちゃんも使うわ。ありがたくもらっとくわ。」
マッチ「(そうか・・たしか軽井沢さん簿記の試験の時も鼻が悪いみたいなこと言って鼻炎の薬飲んでた・・。ニオイを感じにくいからあの殺人臭が効かなかったのか!?残念だが考えられるのはそれだけだ・・。くっそ~軽井沢め~どんだけ運がいいんだ。あんだけアクドイのにぃ!!しかもお金をかけて買った8×40まで全部取られてこっちは丸損だ~くっそ~!!!軽井沢~!!)」
軽井沢「しかし海ちゃん鶏がらみたいやな~。お願いされても絶対抱かれたくないわ~」
マッチ 野山 畠山「ははは~・・(笑)そうだね~(汗)」
マッチ「(俺たちもあんたには絶対に抱かれたくないよ・・(汗))」
軽井沢「なんや海ちゃんそこで何か言い返さな。けっ、まったく冴えん男やな~。」
(軽井沢海ちゃんをあざ笑う。)
畠山「(あいかわらずヒドイ・・・)」
マッチ「(うわっ海ちゃんかわいそ~・・自分じゃなくてよかったけど・・(汗))」
野山「(なんだとこのデブって言い返したら軽井沢さん怒るかな(笑)。)」
海ちゃん「・・・・・・。」
海ちゃん「・・・・・・・・・・・・・。」
マッチ「(うわー海ちゃん黙ったままだ。)」
畠山「(海ちゃんうつむいて・・・もしかして泣くんじゃ?)」
野山「(24時間TVで徳さん今回も泣くかな~)」
(野山の意識はもう別の方向に。)
軽井沢「なんや海ちゃんたまには何か言ってみーや。なんでもいいで~。はっはっはっ。」
(軽井沢がまるで下等生物に言うかのように海ちゃんに言う。)
海ちゃん「・・・・・・。」
畠山「(この雰囲気じゃだれも何も言えないよ。軽井沢さんこれ軽いイジメだよ・・・。)」
海ちゃん「・・・・・・・・・・・・・。」
マッチ「(海ちゃんもう何も言わなくていい。君はよくやった。もう自分の惑星に帰るんだ。)」
海ちゃん「うッ・・・」
(海ちゃんうつむいたまま何か言う。)
軽井沢「なんなん?海ちゃんなんですか~?今日は無礼講や。なんでも言ってや~大きい声で言わななわからへんで~。」
(軽井沢耳に手を添えて海ちゃんの顔の前で聞こえませんよ~のポーズをとる。)
海ちゃん「・・うッ・・・」
軽井沢「なんですか~?聞こえませんよ~」
海ちゃん「・・うッうっ・・・」
軽井沢「なんですか~?聞こえませんよ~」
海ちゃん「・・うッうっうっ!・・・」
軽井沢「なんですか~?聞こえませんよ~はよ言ってや~」
(再度軽井沢耳に手を添えて海ちゃんの顔の前で聞こえませんよ~のポーズをとる。)
海ちゃん「うぶ~~っ!!!!!!!!!!!!!!!!」
マッチ 畠山 野山「え~!!!!!」
軽井沢「ぎゃーー!!!!!」
海ちゃん「うげーーー。げほっげほっ・・」
(海ちゃん吐く。嘔吐物が軽井沢の足元に飛び散る。かろうじてよけたため嘔吐物はかからなかったが一番近くにいた軽井沢にもう少しで嘔吐物がかかりそうになる。)
軽井沢「ぶっ殺すぞー!!海田~!!!」
(上半身に落書きされた海ちゃんの太ももにきついローキックを浴びせる。)
海ちゃん「ぐわ~!!!!!!!」
(うみちゃんその場に崩れ落ちる。)
畠山「(ひ・・ひどい・・・。)」
野山「(すごい蹴りだ・・地雷を踏んだ人のように海ちゃんが倒れこんだ・・よし、これを地雷ローキックと名づけよう。)」
海ちゃん「(だから今日朝から体調悪くて気分悪いって言ってたじゃないか~!!!(涙))」
(海ちゃん廊下のゲロの横で泣き崩れる。)
マッチ「(・・・たしかに海ちゃんが文句の代わりにゲロを吐くとは思わなかったけど軽井沢さんさっき無礼講とか言ってなかった?)」
(マッチが畠山に小声で言う。)
畠山「(それとこれとは別みたいだね・・・やっぱ。)」)」
(畠山がマッチに小声で言う。)
軽井沢「もう気分悪いわ!海田!お前それちゃんと掃除しとけよ!!このクソエイリアンが!!」
(軽井沢がガラッ!!と病室のドアを開けてドン!!と閉める)
(軽井沢怒って自分の病室に帰る。マッチ達などもとから居なかった存在として処理されたようでもちろんもう病室から出てこない。)
畠山「あらら・・・。怒らしちゃったね軽井沢さん。」
マッチ「うん。」
野山「だね。海ちゃんが。」
海ちゃん「え!?オレだけ? そんなのないよ~。おれ関係ないのに~!!」
マッチ「まあまあ。うみちゃん。もう起こってしまったものは仕方ないよ。
野山「そうだよ。気にしない気にしない。」
海ちゃん「それ君たちは自分が関係ないと思ってるからだろ!!なんとかしてよ!!」
マッチ「わかったよ海ちゃん。じゃあ今から急いで帰ってネットでイノシシを殺せる薬物が買えるか探してみるから。」
野山「じゃあオレは今からすぐ家に帰って海ちゃんの星のUFOが迎えに来てくれるようノロシを炊くね!」
野山マッチ「じゃ!」
(野山マッチ帰りのエレベータへさっそうと歩き始める)
海ちゃん「え!?そりゃないよ!!じゃ畠山さんゲロカタズけるの手伝って~」
畠山「ごめんもう旦那が帰ってくる時間だから今すぐ帰らないと。ごめんね~今日晩御飯お好み焼きとかもんじゃ焼きには絶対しないから許して~(汗)」
(畠山は悪いと思いつつも適当な理由つけて帰る。)
海ちゃん「畠山さんそれゲロともんじゃ焼きの生地が似てるっていうただの共通項を言ってるだけじゃないか~!ひどいよみんな~!!!!勝手に連れてきといてさ~!!!この人でなし~!!」
(エレベータに乗り込む3人に向かって海ちゃんが叫ぶ)
マッチ「宇宙から来た君に『人でなし』と言われるのは心外だけどなんか解決方法考えとくからさ。さっきはああ言ったけど。友達じゃん。」
(マッチ海ちゃんにウインクする。)
海ちゃん「え?ホント?頼むよ!絶対だよ!頼むよ~!!」
(海ちゃん叫び訴えかける。)
(エレベータのドアが閉まる。勝手に一人にされ廊下に立ちつくす海ちゃん。この後海ちゃんは一人で廊下を掃除して帰る。)
< 次の日 >
(ショックンの教室にて朝8時30分)
マッチ「おはよう畠山~、あれ今日海ちゃんは?」
(野山と登校したマッチだったがいつも早く来る海ちゃんがいないことに畠山に尋ねる。)
畠山「それがね~。嘔吐下痢で休みなんだって。ノロウィルスみたいだよ。」
マッチ「そうなの?!そういや昨日も吐いてたしね。あれホントだったんだね。体調悪いって言ってたの。」
野山「たしかに。」
畠山「それと軽井沢さんも嘔吐下痢なんだって。かなりひどいらしい。」
マッチ「え?!どうして?」
畠山「今日の朝から嘔吐下痢らしいけどおそらく海ちゃんのノロウィルスの入ったゲロのせいじゃないかな?」
マッチ「でも軽井沢さんにゲロは直接かかってないよ。かろうじてよけてたし。」
畠山「それがね、ノロウィルスって飛沫感染って言って直接ゲロがかからなくても吐いたゲロのそばにも飛び散ってるらしい。おそらく軽井沢さんのパジャマのズボンのスソとかに飛び散ってついたのかも。一番ゲロから近くにいたからね。」
マッチ「そうなの?知らなかった。じゃやその飛び散ったズボンとかについたウィルスで軽井沢さん感染したんだ?」
畠山「だと思う。」
マッチ「ということは?」
野山「軽井沢さんま~さ~か~の?」
畠山「そう、ノロウィルスで再度入院だって。」
畠山「ホントは今日退院だったけどね。」
マッチ野山「やっほーい!」
(マッチ野山歓喜する。)
畠山「あんたらね~・・ホント・・・(汗)。」
マッチ「(いかんいかん思わず心の声が。しかし海ちゃんという男。いやエイリアン。凄いよ君は。殺人ガスだけが武器かと思っていたら殺人体液という奥の手の秘密兵器まで隠し持っていたとはね。敵をあざむくためにはまずは味方からというがまさに海ちゃんには一本取られたよ。そんな武器を隠し持っていると僕らに一ミリも悟らせないとは。君のは最高の銀河の戦士だ!!海ちゃん安らかに眠れ・・海ちゃんフォーエバー。)」
マッチ「よし今から海ちゃんに追悼の念を込めて1分間の黙とうをささげよう!」
野山「ラジャ!」
畠山「いやいや海ちゃん死んでないって・・・(汗)。」
8×40殺人ガス作戦軽井沢は鼻がワルイという簡単な理由により崩壊させられたマッチであったが海ちゃんの予想もしない毒体液という隠し飛び道具によって救われ結果的には作戦は成功に終ったマッチと野山であった。そして当然海田に近づくと危険という情報は教室内を瞬時に駆け巡り、海田は教室内でさらに恐れられる存在になったが本人海田はショックンを卒業してもそれを知らない。
畠山「マッチさ、そういえば昨日帰りのエレベータで海ちゃんに解決方考えとくって言ってたけど。」
マッチ「あ~、あれね、いや~実は家に帰っても海ちゃんのクサイニオイが取れなくてさ、それどころじゃなかったよ。」
野山「だね!」
畠山「・・・・。」
(つづく)