夢
加害者の続きです。
1日一回、弁護士が様子を見に来てくれる。話す人がいないので嬉しい。すぐ帰ってしまうけれど。俺は勉強終わりに風呂に入り、テレビを見ながらお酒を嗜むのが最近の趣味だ。その酒はいつもと違う味がした。頭痛がひどい。目眩が激しい。もうここで死んでしまうのだろうか。
ニュースキャスター:「速報です。たった今入った警察関係者からの情報によりますと、四年前発生した〇〇県立病院乗っ取り事件の首謀者が自宅で倒れている状態で発見されたということです。現在は病院で治療を受けていますが意識不明の状態が続いているとのことです。」「次のニュースです。〇〇寺では紅葉がきれいに色づき⋯」
目が覚めたら病院だった。結局俺は死ななかったらしい。死ねるのなら死にたかったがまあいい。せっかくなので探検する。声のする方へ向かっていると、病床にどこかで会ったような動かない人と見舞いに来ていた家族が4,5人いたので声をかけてみた。その瞬間、病室が静かになった。私を見て悲しむ人、絶望する人、妬む人・・・その時私は病床のあいつが動くのを見た。「あ、動いた。」と思わず口にすると家族たちが唖然とした瞬間、何かに撃たれて死んでいった。その家族を撃ったのは死んだはずのあいつだった。あいつが撃ったのだ。私は死に物狂いで病室を飛び出し食堂に逃げ込んだ。他の人たちも食堂に逃げてきた。隠れていると、あいつが銃を乱射しながら食堂にやってきた。見つからないはずもなく他の人達は家族と同じように撃たれて死んでいった。私はまた逃げた。階段を降り、受付までやってきた。後ろから銃声が絶えず聞こえる。背中に激痛が走り、背中がとても暖かくなった。銃声が止み、あいつの足音と自分の心臓の音しか聞こえない。そして何も聞こえなくなった。
目が覚めたら病床だった。どうやら一命は取り留めたらしい。警察が来てこう言った「あなたは病院を襲ったテロ犯に殺されかけたんですよ」と。その警察と入れ替わりで家族が見舞いに来た。その中にあいつがいた。家族に銃を向けていた。ベッド脇に銃があった。「家族を守らないと」と思った瞬間、手が動きあいつを撃った。当たったのは自分の家族だった。あいつが逃げた。死に物狂いで追いかけた。あいつが食堂にいた。あいつが沢山現れて撃ってきたから撃ち返した。あいつがまた逃げた。病院のロビーでやっと、あいつを倒せた。そっとあいつに近づいた瞬間自分も撃たれていたことに気がつき、意識を失った。
目が覚めたら病院だった。声のする方へ向かっていると、病床にどこかで会ったような・・・
続きます。




