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異世界でレストラン開いちゃいました

「ですから!私は比較的平和な国で!町から少し離れた小さな家で小料理屋をひっそりやりたいだけです」


『いやいやいや。今までの救世主は全員もっと見た目も強そうな男とか。魅了の加護がついてるとかさぁ』


私は佐久良茜、25歳。

どこにでもいる平凡な会社員である。


それなのに一人暮らししている部屋に帰るとキッチンに神様がいた。

いただけじゃない。

私が昨日の夜に煮込んで、朝冷蔵庫に鍋ごといれた煮物を温めて食べていた。


戸締まりをしっかりして家をでたはずだし、マンションはオートロックだし。5階だし。不審者なんかはよほどのことがない限り入ってこれないはずだし。


この人が神様だと信じたのは後光というかオーラが光ってるからだ。


話を聞くと神様はこの世界と異世界の調和を保つため。

定期的に異世界のどこかで起こる何かしらの問題に対して、こっちにいる人を異世界に送って解決してもらうそうな


「でも現世から異世界に飛ばされるのってもっと若い子じゃないんですか?」


私の素朴な疑問に神様は少しだけ気まずい、といった顔になりながら。


「救世主が大魔法を使うと人によるけどだいたい3、40年はその結界のおかげでだいたいは平和になるんだけど。救世主ってのはその結界がなくなるんじゃないかなぁってあたりで救世主になる器の子が2、3人いて。私が10代後半あたりの子を見繕って5年前にその子を異世界に送ったことは送ったのよ」


「…じゃあ私いらなくないですか?」


「本来はね。でも送った子が特殊というか、ちょっと厄介者だったらしくてお仕事を放棄しちゃってるの」


だからあなたにはその子の代わりに救世主のお仕事をしてほしいのよ、と。


「先に行った子は王都に飛ばしたから、あなたは王都から少し離れた町に飛ばすわね。近い年月で二人の救世主ってのが異例だからあなたは緊急時になるまで救世主であることは内緒にしていてほしいの」


「王都にいる救世主にちゃんと仕事しろー!って怒って二人で解決⭐️…じゃダメなんですね?」


「救世主は一人だから貴重で大事にされるの。もう一人いたらうちの国に寄越せって戦争が起きるわ」


うん、なるほど。


「あ、そうだ。私飲食店やるといっても忙しすぎるのは嫌ですし。暇でも飢え死にするなんてことは…」


「異世界にとばした子にそんなことはしないわよ。衣食住は間違いなく保証されるから安心して」


あとこれ、と渡されたのはスマホのようなもの。


「これで欲しいものチェックすればいくらでも出てくるから。食材も生活用品もすべて」


でもだからといって車出したりしないでよ?さすがに怪しまれるわ


「…自転車は?」

「ギリ許容範囲ね。人力だし」



「じゃあいってらっしゃーい!」


こうして私は異世界に旅立った


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