学問のすゝめ
埼玉の田舎の小さな街。だがこの街はどうやら物騒らしい。物騒な街だという噂を後々聞いた。
今日から新しい学校か。
はい。
緊張してるんか?
はい。
気にするな。
私は地元の公立中学に入学した。
地元には二つの中学がある。「毛美中学」と「侘寂中学」だ。後者の中学は、極道の家系が通うらしい。
私は前者を選んだ。前者にはまともな人しかいなかった。おかげで楽しく、そして勉強に力を入れられた。
幸い、元から勉強はできた。だからいじめられることもないし、どうにかなった。
そして、あっという間に時間はたった。
お前さん、高校はどうする?
親方、何を言ってますか!翔は侘寂高校にいくんすよ!
そうっすよ!他にどこの高校に行くんすか!
鴻巣と油井がそういった。
翔、お前さんはどうしたい?
私は侘寂でいいです。
お前さんの成績を見た。藤懸高校がいいんじゃないか。
ちょっと親分!俺たちは侘高にいったじゃないっすか!
侘寂高校、中学同様に極道の血筋がよく通う。そしてその評判によりヤンキーがしばしば見られる。
藤懸高校、この地域で一番の進学校。
私はどうでも良かったので侘寂高校、以下侘高と言う。
侘高に通う上で、私は体を鍛え上げた。私の環境ではそんなこと容易かった。由井と勝田は厳しくしてくれ、私は勉強も体力も培った。
よし、これから高校生活が始まる。