【超絶神聖魔法少女の日常③】
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♂1:♀1:不問1
プロデューサー ♂ セリフ数:8
メディカルミント ♀ セリフ数:9
ナレーション 不問 セリフ数:4
[あらすじ]《5分程度》
魔法少女達は毎日戦う。怪人と。葛藤と。後悔と。答えが出なくとも朝は来るし、答えがあるかも分からない。ああ、今日も患者が運ばれてくる。
魔法少女の治療を終え、ほんの少しの休憩に入ったミントは隣に座ったプロデューサーに驚いて―――。
【メディカルミント】
身体が半分食べられても生きてるなんて、魔法少女って不思議だわ…。
【プロデューサー】
疲れてんな、ヤブ。
【メディカルミント】
あらっ…! こちらに顔を出すなんて珍しいですね? 何か問題ですか、プロデューサーさん。
【ナレーション】
殺風景な廊下にて。設置された質素なソファに腰掛けた少女は、気配無く隣に座った男に驚いて、しかし微笑む。
彼女は超絶神聖魔法少女の一人、メディカルミント。世界平和を目指し、現場で戦う魔法少女達を癒やす力を持つ、聖母のような優しさのヒーローである。
対する気怠げな男は治安維持組織『ツェッペリン』に所属する、魔法少女統括管理者。彼がそう名乗った訳では無いが、魔法少女達からは『プロデューサー』と呼ばれている。
【プロデューサー】
ドープブラックの件でな。
【メディカルミント】
報告は定期的に上げていますけれど、何か急ぎの御用事ですか? 彼女はまだ意識が戻っておりませんわ。
【プロデューサー】
チッ、まだか。
【メディカルミント】
(相手の舌打ちに冗談交じりに怖がって)
まあ怖い。
でも仕方ありません。
未知のファントムと交戦して、生きて回収されただけでも幸運ですもの。ドープブラックさんに何かあれば、すぐに報せますから、少しお待ちになって?
【ナレーション】
メディカルミントは首を傾けて、おっとりと笑う。
ドープブラック。
今現存している魔法少女の中では、比較的若い部類に入る彼女は一ヶ月前に、襲って来たファントムと交戦する事となり、敢無く敗北。
本来であればそのまま取り込まれるか、身元も分からない状態で発見されるかのどちらかだが、たまたま通り掛かったネビュラスブルーに回収され、組織に設置された『治療院』に運ばれる事となった。
それからメディカルミントが治療を施したが、一ヶ月ほど昏睡状態のままである。
【プロデューサー】
…はぁ。ねぼすけにも程がある。まあいい。
今日の患者は? 代わりに報告を上げてやる。
【メディカルミント】
本当に今日はどうされたんですか、珍しい。
そうですね…、メロウアッシュさんが右半身を怪人に捕食され重傷でしたが、治療済みですわ。明日には現場復帰出来るかと。
それとオーネイトアクアさんは胸部を鉄骨に貫かれて重傷。こちらも治療済みですわ。現場復帰は…もうされていますわね、止めたって聞きもしませんもの。
【プロデューサー】
まあ、アイツはそうだろうな。
【ナレーション】
メディカルミントの頬が少し膨らむ。
魔法少女達の中には好戦的過ぎて、治療を終えれば、すぐに現場へ戻ろうとする者が何人も居る。
『治療院』に駐在するメディカルミントや、その他の治療特化の魔法少女達もそれを分かっているからか、本当に安静にしていなければならない怪我以外は放っておく事にしている。
それで死んだとしても、メディカルミント達の責任ではないからである。いや、そもそも。魔法少女自体が頑丈過ぎて、ちょっとやそっとでは死にはしないのだが。
【メディカルミント】
ふふ、彼女は早く指導役だったアルティメットピンクさんに追い付きたいんですよ。
…それで、こちらに顔を出されたのは、本当にドープブラックさんの事だけですか?
【プロデューサー】
あ? 何が言いたい。
【ナレーション】
メディカルミントの窺うような表情に、プロデューサーが眉を顰める。
国の各地に現れる怪人の対応に追われる為、誕生している魔法少女は基本、戦闘に特化している者が多いものの、メディカルミントの様に戦闘はからっきしな者がごくごく稀に誕生する。
彼女が誕生した当時は、戦闘能力が無い時点で“廃棄”される運命だったのだが、メディカルミントは戦闘能力が無くとも、世界を救いたいという意思が強く感じられた為、“廃棄”を免れたらしい。
それから程なく、メディカルミントの魔法は魔法少女達の治療に特化していると判明し、『治療院』を設置。今に至る。
当時の、『戦闘能力が無ければ即刻廃棄』が『魔法少女に必要不可欠な正義心が欠陥していれば廃棄』となったのはメディカルミントのお陰、という事である。
そんな世界のルールを変えるに至った魔法少女の言葉は、プロデューサーにとっては特別なのやもしれない。聞く態勢になった彼にメディカルミントは、気まずそうに口を開いた。
【メディカルミント】
先日亡くなった、イールディングセピアさんの事も含まれていらっしゃるのでは、と。
…邪推でしたか?
【プロデューサー】
(鼻で笑って)
はっ、今更魔法少女が死ぬ事に、いちいち心を配っちゃいられねえよ。
俺がここに顔出したのは、上の連中にドープブラックはどうなってるって、せっつかれたからだよ。ったく、面倒臭え。
【メディカルミント】
あらら、それは失礼いたしました。
プロデューサーさんも大変ですわね。今なら仮眠室が空いていますが、少し使って行かれます?
【プロデューサー】
いや、いい。仕事が残ってる。
じゃあ、引き続き頼むぞヤブ。
【メディカルミント】
ふふ、素直じゃない方。
…少しの間なら、他の方が看てくれているし…私が仮眠してこようかしら。
STORY END.




