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三人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
37/48

【戦陣で課すべき事】

台本タイトルは【せんじんでかすべきこと】と読みます。



台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。

『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。


※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。

 ♂2:♀1:不問0


 自信じしん喪失そうしつしそうな後輩 ♂ セリフ数:9


 煙草たばこを吸う先輩 ♂ セリフ数:9


 眼鏡をかけた秘書ひしょ ♀ セリフ数:9


[あらすじ]《2分半程度》

 とある戦地にて。戦意の無い敵陣てきじんを眺めながら、後輩はポツリと呟く。“僕の指示で…今日は3人死にました”―――。












【煙草を吸う先輩】

 ……あー…、特にお前をしたってた連中だったな。


【眼鏡をかけた秘書】

 …デリカシーを忘れ過ぎです。


【煙草を吸う先輩】

 あー? わざわざ口に出すって事ァ、“責めてほしい”って事だろ?


【眼鏡をかけた秘書】

 貴方に問い掛けた訳でもなかったでしょう。“責められたい”、“なぐさめられたい”なんて感情で動く子ではないですから。


【自信喪失しそうな後輩】

 ……悲しげなひとごとでコントしないで下さい。


【眼鏡をかけた秘書】

 していません。


 で、3人死にました。それが何です?


【煙草を吸う先輩】

 お前もどっこいどっこいでデリカシー忘れてんよ。


【自信喪失しそうな後輩】

 戦いの中で死ぬのは、仕方のない事です。それが、戦争ですから。

 だけれど指示さえ間違わなければ、今も僕の部隊にはあの3人が居たんです。


【眼鏡をかけた秘書】

 そうですね。


 大して強くもない戦士でしたけれど、しろはありましたから。残念ですけどね。


【煙草を吸う先輩】

 まっ、心臓一突きと首ちょんぱ。

 即死モンだし、苦しまずにはけたろ。


【自信喪失しそうな後輩】

 …どうしたら、そんな風に割り切れますか…。


【煙草を吸う先輩】

 割り切る? 悲しんでねーって言いたいのか?


【自信喪失しそうな後輩】

 いや…まあ、ぶっちゃけそう見えますけど…。でもその、悲しみを引きらないように、するにはどうしたらいいっすかね…。


【眼鏡をかけた秘書】

(ハッキリと)

 …貴方の部下は死にました。その事実は変わりません。でも、貴方は生きています。


 私は生きています。

 この阿呆アホも生きています。


 それだけです。


【煙草を吸う先輩】

 簡潔かんけつ過ぎてワケワカメなんだよなぁ。


 まあ、さっきお前が言ったじゃねーかよ。戦いの中で死ぬのは、仕方ねえんだって。

 それが自分の判断だろうが、ミスだろうが、上官じょうかんの指示だろうが。

 仕方ねえ事、ウジウジ言っててもしゃーねーだろ。


【自信喪失しそうな後輩】

まゆひそめて)

 ………っ


【煙草を吸う先輩】

 ふはっ、難しい顔してんなァ。


【眼鏡をかけた秘書】

 …戦場で生き残った者だけが死者をとむらえます。


 今は、それで良いのではないでしょうか。


【自信喪失しそうな後輩】

 僕の指示で、殺したとしても…ですか…っ


【眼鏡をかけた秘書】

 彼らを殺したのは、敵です。

 貴方ではありません。


【自信喪失しそうな後輩】

 ……………………。


【煙草を吸う先輩】

(煙を吐いて)


 ほら、呼んでるぞ。


【自信喪失しそうな後輩】

 ……!


【眼鏡をかけた秘書】

 自信を完全に失くすのは、彼らを全てうしなってからでどうぞ。

 まあ当分とうぶん、悲しんでいるひまはありませんね。


【自信喪失しそうな後輩】

 っ、そうっ…すね…。


【煙草を吸う先輩】

 ふはは、アオイねぇ。


【眼鏡をかけた秘書】

 青春のセの字もありませんけどね。

















STORY END.

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