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三人用声劇台本  作者: SOUYA.(シメジ)
台本一覧
34/48

【宝石回路〜拾う神あれば〜】

台本タイトルは【ジュエリーコード〜ひろうかみあれば〜】と読みます。


宝石回路シリーズ 第五話


台本ご利用前は必ず『利用規約』をお読み下さい。

『利用規約』を読まない/守らない方の台本利用は一切認めません。


※台本の利用規約は1ページ目にありますので、お手数ですが、『目次』をタップ/クリック下さい。

 ♂0:♀2:不問1


 ペルセポネー・ダイヤモンド ♀ セリフ数:21

〈現情報司令部長。デメテルの娘であり、ハデスの奥方おくがた。現在妊娠中。誰隔だれへだてなく優しい、とても頼りになるお姉さん的存在〉


 エウリュノメ・アンバー ♀ セリフ数:22

〈元情報司令部長で、現在は副部長。耳がとても良く、疲れてしまうので瞑想めいそうする事で身体をやしている。仕事中は極力きょくりょく瞑想しないようにしている〉


 ステンノー・オニキス 不問 セリフ数:14

〈戦える情報司令部員。無愛想ぶあいそうだが仕事は出来る。次期副部長の声が上がっているが、本人にその意志は無いらしい。二人の妹がいる〉


[あらすじ]《8分程度》

 情報司令部室の中型情報機器Phoibē(フォイべ)は“世界のあらゆる未来をっている”

 だけれど、それを認識できるのはごく一部の、かぎられた血を持っている者だけ。

 だからこそ、情報司令部にアイツを入れる訳にはいかなかった。ワタシがそう思って、アイツに選ばせた。


 嗚呼(あゝ)ゆるしてくれ。こんな展開ことになるだなんて、想像もしていなかったんだ―――。















【ステンノーN】

 クロノス・ダイヤモンドは『何か』を崇拝すうはいしていた。


 初代情報司令部長である、ムネーシュモネーの御見舞おみまいへ、ペルセポネーと行った際、そんな話をされた記憶がある。

 その『何か』までは、口にしなかったが、独善どくぜん的なものだとさげすむように言っていた。


 ムネーシュモネーは宝石回路(ジュエリーコード)を辞める前、司令部へと自身の弟を推薦すいせんしたが、固辞こじされたらしい。

 だけれどその後、ハッとして。


 “もしかして、これも『彼』の…”


 とつぶやいていたのが、今でも忘れられない。



 ……彼女の逝去せいきょ後、オレは時折ときおり考えてしまう。

 もし、情報司令部に彼女の弟が居れば。今の宝石回路(ジュエリーコード)は何か変わっていたかもしれない、と。


 ああ、どうして。

 そうなげいてみても、

 彼女は――、ムネーシュモネー・ルビーは…もう何も、教えてくれない。







【ペルセポネー】

 エウリュノメ先輩、これって暗殺隊へ直接送ってもよろしいんですか?


【エウリュノメ】

 ええ…構わないわ。ああ、だけれどヘリオドールあてではなく、イクシオン宛に…してちょうだいね…。


【ペルセポネー】

 イクシオン先輩ですね、了解しました。


 ところでエウリュノメ先輩、ポセイドンお義兄にい様からさい依頼いらいされた小惑星しょうわくせいの調査の件ですが…。


【エウリュノメ】

 何か…分かったのかしら…?


【ペルセポネー】

 いえ、それが…。幾度いくど調査を重ねても、我々“ウヴラ”にとってはどくとなる酸素さんそ濃度のうどが高い為、生存せいぞん圏外けんがいと出るのみで…特に新しい発見はされていません。


【エウリュノメ】

 ………。


 それで、彼は…何と…?


【ペルセポネー】

(相手の顔色をうかがいながら)


 再調査、求ム…とだけ。


【エウリュノメ】

(ため息を吐いて)


 ペルセポネー…。


【ペルセポネー】

 は、はいっ。


【エウリュノメ】

 これを彼に…。

 どこぞの惑星で遊びほうけているだけのクセに…面倒な依頼ばかり…頼み込んで来ないでちょうだい、と…。


【ペルセポネー】

(苦笑いしながら)

 依頼停止書ですね。


 アンピトリテお義姉ねえ様に渡しておきます。

 だけれど、ポセイドンお義兄にい様ったら、あれだけ旦那様に苦言くげんていされていらしたのに、まだりてないみたいで。


【ステンノー】

 …戻った。


【ペルセポネー】

 あら、お帰りなさい。ステンノー。


【ステンノー】

 ここに来る途中、ラブラドライトが経費けいひを増やせって強請ねだってきた。


【ペルセポネー】

 それ、暗殺隊の方? 宇宙うちゅう軍の方?


【ステンノー】

 ペイリトゥース。


【ペルセポネー】

 宇宙軍の方かー…。

 経費についてはもう少し待ってと伝えるわ。


【エウリュノメ】

 ステンノー…、ダイヤモンドの次男じなん何処どこに居るか分かるかしら…。


【ステンノー】

 今は確か…【地球テルース】に居るはずだ。

 数日前、『保護猫ほごねこ活動してるから帰るの遅くなる〜』なんて馬鹿みたいなメッセージを受け取った。


【エウリュノメ】

 …はあ…、ダイヤモンドって何でこう、自由な子達ばかりなのかしら…。


【ペルセポネー】

 え、待って下さい。どうしてこちらを見ながらそんな事言うんです。

 ワタシ、ダイヤモンドの中では大人しい方ですよ…?


【エウリュノメ】

 二百五十二年前の…火の季節…。


 ダイヤモンドの長男とちして…、おおよそ十年戻らなかった者が…何を言っているの…?


【ペルセポネー】

(顔をおおって)

 わぁあ…!? 許して下さい、許して下さい! 若気わかげいたりだったんですぅ…!


【ステンノー】

 その十年、デメテルが使い物にならなかった。向こう千年はイジられると思え。


【ペルセポネー】

 やだ、そんなの。おばあちゃんになっちゃうわ。


【エウリュノメ】

 千年経っても…貴女あなたならまだ生まれたてと変わらないわね…。


 それより…ハルモニアに頼まれていた…新人研修の件はちゃんと進めているかしら…?


【ステンノー】

 特攻軍に入軍にゅうぐんした、三名の研修会の件か? 惑星わくせい戦争せんそうが近いというのに、呑気のんきなものだ。


【ペルセポネー】

 ハルモニア先輩はそういうおかたでしょう。アトラスもだけど。

 それに今期こんきの入軍者は期待の子ばかりって聞くし。


【ステンノー】

 ああ…、なるほど。

 デュカリオン・マラカイトに、エオス・アレキサンドライト、エニューオ・ダイオプサイト。

 確かに、どこに入隊するかけられていた者達の中に、コイツらの名前があった気がする。


【エウリュノメ】

 …マラカイトって…プロメテウスの身内かしら…?


【ペルセポネー】

 プロメテウス先輩のおいに当たるそうですよ。

 本人はプロメテウス先輩と同じ、魔導まどう隊希望だったらしいですけど、入隊テストに落ちちゃったみたいで。


【エウリュノメ】

 そう…。プロメテウスと同じ…良い子だとイイわね…。


【ステンノー】

(少し考えてから)

 …プロメテウスと恋敵こいがたきだったってのは、ただのウワサなのか?


【エウリュノメ】

 …突然何…? ウワサじゃないわ、真実よ…。


【ステンノー】

 随分ずいぶん苛烈かれつな戦いだったと聞いてる。

 そんな相手を“良い子”とは。情報司令副部長の嫌味いやみ痛烈つうれつだと思って。


【エウリュノメ】

 …そっちはただのウワサ。

 プロメテウスとは、れた相手が重なっただけだわ…。


【ペルセポネー】

 それって、その…コイオス先輩、ですよね? ちょっと分かる気がします、コイオス先輩、顔が良いですから。


【エウリュノメ】

 …それ…ダイヤモンドの長男に聞かれちゃダメよ…。


 …でもそうね…、コイオスは…ワタシよりずぅっと大人で…ずぅっと格好良くて…ワタシの全部をあげても…後悔ないくらい…大好きだったの…。


【ペルセポネー】

 わぁ…! エウリュノメ先輩のそういう話、全然聞かないから新鮮しんせんです…!

 もっと聞かせて下さい…!


【エウリュノメ】

 …ふふ、ペルセポネーは物好きね…。


 …コイオスが昔、特攻隊に入っていたのは…知っているわよね…? 当時のコイオスは…もう…本当に、本当に…格好良くて…。ハルモニアと背を合わせて…戦っていたのを…ワタシ達、若い子で盛り上がっていたの…。


【ステンノー】

 コイオスは薙刀なぎなた使いだったな。

 戦闘ログには一振ひとふりで何十匹も殲滅せんめつしたと記録されていた。


【エウリュノメ】

 …ええ、そう…。

 正直…どうして特攻隊を辞めてしまったのか…しい気持ちでいっぱいだわ…


【ペルセポネー】

 告白はしたんですか?


【エウリュノメ】

つとめて普通の声色こわいろで)

 ……………えぇ。したわ…。


【ペルセポネー】

 わぁ…! そ、それでコイオス先輩のお返事は…!?


【ステンノー】

 ペルセポネー、やめ―――


【エウリュノメ】

 ……だけれど、彼は『ルビー』だった…。

 『ルビー』の血は…『ルビー』以外とはじれない…。


【ペルセポネー】

 あ…。


【ステンノー】

 ……。


【エウリュノメ】

 ……そんな顔しないでちょうだい…。…もう、すごく昔の話…。それにコイオスだって、…“好きなままでいい”と言ってくれたもの…。


【ペルセポネー】

 …エウリュノメ先輩は…、その、つがいになれないと分かっても…“良かった”んですか…?


【エウリュノメ】

 …えぇ、コイオスが…生きていたから…何も、怖くなんて…なかったわ…。


【ステンノー】

 ……。


 エウリュノメ、ペルセポネー。休憩きゅうけいは終わり。仕事をするぞ。


【エウリュノメ】

 …そうね…、感謝するわ、ステンノー…。


【ペルセポネー】

 あ、はーい…。


 エウリュノメ先輩、やっぱりスゴいなぁ。


【エウリュノメ】

 …ふふ、馬鹿言っていないで…仕事なさい…。















STORY END.

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