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異世界への輪廻転生  作者: アークセーバー
ガルバドシア編
31/56

第31話 師匠&魔道具&迅雷


いやいやいや!?ちょっと待ってくれ…いくらなんでもあれはおかしい。


魔法を少しでも扱ったことがあるなら[クリエイト]が創生魔法であることはわかる。創生魔法は魔法の中でも難しい部類であり、熟練者でも扱いにはかなり手こずるものだ。


だいたいの憶測だが[クリエイト]で作り出せるものは俺なら自分の体より大きくないものくらいだろうか。もちろん俺が未熟というのは否定しないが。




_________リリーは家を丸々[クリエイト]で作った




「おや?これは私、株を上げちゃったパターンかな?いやーどーもどーも!」


「相変わらずどういう魔法の使い方してんだこの規格外は」


「伊達にこれしか魔法使えないで生きてませんから!」


「んな誇らしげに言うことかそりゃ」



さっきの言葉はなしだ。このリリーという少女、まぎれもない天才だ。



「まあこれくらいなら私にとっては楽勝ですよ。度を越すと魔力が枯れてそのままぶっ倒れますけどね」


「世の中にはこんな人もいるんですね..」


「私より小さい子なのにすごいよねほんと..」


ミーシャとエリルがヒソヒソと話をしている。これはさすがに規格外だよなーたしかに。



「それで、仕事も終わったわけですが。私はこれからどうすれば?」


「リリー、貴方またどうせどこかを旅してきたんでしょ。今日のところはここで休みなさい?」


「お、これはこれは!オウカの姉さま、ありがとうございます」



今更だけど、モラグはの旦那、オウカの姉さまって呼ぶんだな。なんか職人って感じの呼び方だな。



「じゃあお言葉に甘えて、お世話にならせていただきます!」


リリーはガバッと頭を下げてお辞儀をすると、その後俺たちの方にやってきて苦笑いをした。



「ところで、お3人の名前を聞くのを忘れていましたな。これは失礼」



あ、そういえば俺たちも名乗ってなかった。わざわざ聞きに来るなんてしっかりした子だな。



「俺は神楽侑季、よろしくな」


「私はミーシャ=エルトリア、よろしくね!」


「私はエリル=シルエスタです。よろしくお願いします」



三者三様な挨拶を交わしたところでリリーは俺たち3人を見渡してふむ、と呟いた。



「覚えました!それでは私の場合は大体旦那か姉さまをつけて呼んでるので、よろしくおねがいしますね」


「ああ、こちらこそ」



俺が声をかけて握手をしようとしたその時だった。



「あーーーー!!!!????」



リリーの叫び声が響き渡った。



「うわ!な、なに!?」


「魔道具!魔道具じゃないですかそれ!」


リリーは俺の左手を指差して興奮冷めやらぬ表情で叫ぶ。



「え、これ?」


「うはー!こんなところで出会えるなんてテンション上がってきましたよ!」


「お、落ち着いて!そんなにはしゃがなくても」


「これがはしゃがずにいられますか!そもそもですね!魔道具というのは一説には人間が作ったものではないといわれるくらいの貴重なものでして!動く仕組みから何から何まで未解明の超テンションが上がる代物なんですよ!!」


あ、だめだ。この子ただでさえ元気なのに好きなものの話になると止まらなくなるタイプの子だ。



「まーギルドでは私が魔道具を人工的に作ったなんてことでギルドマスターの称号を貰ってはいますが、私からすればあれは紛い物なんですよ!」


「えっと…そうなんだ?」


「はい!あれは結局創生魔法で作り出した物体だから違うんですよね〜。本物の魔道具というのは例え魔法を無効化する状況下にいてもちゃんと物体として存在してですね」


「わ、わかった!とりあえずその話は一回置いとこう!」


どこかで話を止めなきゃいけないんだけど止めるタイミングがわからないのでもう半ば無理やりに止める。



「むー、こっからが本題だったのですが。まぁそれより、侑季さんでしたよね。師匠と呼ばせてください!」



「は?」




________________________




「ほれででふね、ん。侑季師匠、私リリーには魔道具のサンプルが圧倒的に足りないわけですよ」


わかった、わかったから食べながら喋るのはやめよう。


俺の魔道具を前にして興奮がさめないリリーをモラグが無理やり引きずって中に連れていった。


いきなり師匠と呼ばせてください発言には驚きを隠せなかったのだがモラグに連れていかれる間ずっと師匠!師匠!と言っていたのでたぶんこれ俺が嫌だって言っても呼ぶんだろうな。


今はひとまず銀の槍の中に入って食堂で俺とミーシャとエリル、それにリリーで会話をしている。


モラグとオウカは食事の支度をしてくると言ったので離脱した。



なんかモラグは半分厄介ごとを押し付けようとしている気がするがそこは触れないでおく。



「あ、ああ。それで?」


「どうか!この私めにそれを譲っていただくことはできないでしょうか!?」


机をバンッと叩いて身を乗り出してくるリリー。いやこれ貰い物だしなぁ..



「悪いけどそれはできないかな」


「ぐはぁ!ですよね〜。魔道具と言えば売れば一生遊んでも暮らせるレベルのレアもの。私も人生でまだ2回しかみたことがないんですよ」


「2回?俺以外にもみたことがあるのか?」


「はい!1回目は迅雷師匠に見せてもらったんです!」




「え?」


「迅雷って…あの迅雷さんだよね?」


「まさか…いえ、ギルドマスター同士なら知らない方がおかしいですね」



「ほえ?」



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