表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/45

第18話「動き」

山小屋でα能力者としての訓練を受け、成長していくリューヤ。丁度、その頃アレクシーナ・クライの元に一通の手紙が届く・・・・・新展開への期待のこもった第18話

アレクシーナが発って15日が過ぎた。

 リューヤはその間α能力の応用をマスターする事に心血を注いだ。

精神を静かに保つ訓練として座禅を行い、午前と午後に一時間ずつミハエル・コーターと組み手を行った。

 リューヤの吸収の早さはロード・コーターもミハエル・コーターも驚く程のものだった。

「天才だな・・・・」

 地に伏したリューヤにミハエルはそう声を掛け、続けた。

「僅か15日で我々の出来る殆どの事をマスターしてるよ。」

「それでも・・・・・・あんたには勝てない。」

 リューヤは荒い呼吸のまま言った。

「小技の差、ようは経験の差さ。俺は親父と死ぬほど組み手をやってる。半月程度で抜かれちゃ困るさ。」

 ミハエルはリューヤに手を差し出した。リューヤはその手を握る。

 ミハエルの力を借りてリューヤはなんとか立ち上がった。肩で息をしている状態だった。

「食事にしよう。もうすぐ日も暮れる。」

「ああ。」

 リューヤはそう答えると、ゆっくりと山小屋に向かった。



 アレクシーナ・クライは自室で届いた手紙を読んでいた。

 三通目の手紙を読み始めてすぐにアレクシーナの顔はみるみる怒気を孕んでいった。

 全文を読むとアレクシーナは椅子に座り、ふうと溜息をもらす。

 

 落ち着け

 落ち着く事がまず第一だ。


 アレクシーナはそう思いテーブルの上にある水を口元へ運んだ。そして、何か思い立ったように立ち上がり、便箋を取り出して何事かを書き始めた。

 十分程アレクシーナは手紙を書く事に没頭した。


 もしこの事が知れれば全ては終わりだ。


 アレクシーナは手紙を書き終えて、再び息をついた。

 そしてもう一度深く息を吸込み、こんどは電話をかける。

「リッター・フォーンフィールドは今日来ているな。」

「はい。」

「すぐに私の自室まで来るように伝えてくれ。」

「は!」

 アレクシーナは返事を聞いて、すぐに電話を切った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ