第三話 『活動開始(笑)』
「とりあえず、今日のところは寝てしまおうか!明日から君にはキルゴットとしての活動を開始してもらう。」
トウカさんの一言で、今日は休むことになった。確かにその提案は、話された情報が多すぎてまだ混乱してる俺にとってはありがたかった。
肉体的な疲労も多少はあるが、それよりも今日一日で精神的にもかなり疲れた。
「じゃあ、ちょっとここを見て。」
トウカさんが指したのは何の変哲のない床だった。少し違和感を感じるのは気のせいだろうか?
そして、トウカさんはいきなり詠唱を始めた。
すると、それに合わせるようにこの部屋の隅の床が、音もなく開き始めた。
開き終わると、そこには少し深くまで続く石造りの階段が現れた。
「ついてきて。」
驚きながらもついていく俺の後に、、オリビアさんもソファーから降りて俺たちの後を追う。
ある程度降りると、そこには少しひらけた空間に出た。
左右に部屋があったが、、トウカさんは右の部屋に入った。
「この部屋は私たちの寝室だ。ベットが用意できるまで君には床で寝てもらうことになるが、もし私と一緒に寝たくなったらいつでも言うといい。」
ウインクしながら言うトウカさんから、つい目をそらしてしまう。なにせここ数年間まともに女性と話してこなかったからか、そういうことに対する耐性を全然持ってないのだから。
「床でいいです。」
そう言うと、トウカさんは冗談だよ、と言いながら眠り出した。というかオリビアさんはもう寝てるし。俺も床に寝っ転がる。すると、物凄い睡魔が俺を襲ってきてそれに抗うことも出来ずこの日は眠った。
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翌日、俺は二人よりも早く起きて日の光を浴びていた。
奴隷商で過ごしていたころも、店主は俺たちが少しでも高く売れるようにと、健康には気を使わせていたからな。
まあ、あの時はもっとご飯を食べさせてくれてもいいだろうと思っていたが、今となってはこうして生きているのだから、そこはちゃっかりしていたのだろう。
「やあ、おはよう。」
すると、地下からトウカさんが出てきた。俺が出たときも思ったが、どうやら床の扉は外に出るときは詠唱がいらないらしい。
トウカさんは昨日とは違い動きやすそうな服に着替えていた。ちなみに、俺は奴隷商を出るときに店主にもらった服を着ている。
「おはようございます。どこかに行くんですか?」
「ああ、私は毎朝ランニンングをすることが日課なんだ。君も来るかい?」
「なるほど。ぜひ行かせてください。」
この時の俺は、奴隷商から出ることができて、少し浮かれていたのかもしれない。この数年間檻の中にいて、運動をほとんどしてこなかったことを忘れてしまうくらいには。
「ゼェー-、ハァー-、ゼェ、ゼェ。」
着いていくといった時の俺を、今はものすごく殴りたい。
そう、俺は忘れていたのだ。俺に体力が全然ないことを。
「大丈夫かい?」
トウカさんはこの町の城壁を一周する予定だったらしいが、四分の一も走らずに俺がリタイアしてしまったので、今はおんぶされている状態であの家にもどっている。
「いきなりあの距離は厳しかっただろう。家に着くまではゆっくり休むといい。」
自分で行くとか言っておきながら、こんなことになってしまい、非常に申し訳ない。
(こんなんで大丈夫なのかな、俺?)
こうして、俺はキルゴットの一員としての活動を開始したのだった。
少しずつ文量をのばしていきたいと思ってます。(1500~2500文字くらい)
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