第二話 『テロリストのお手伝い』
「さて、何から話すべきかな。」
俺は、自分を買った彼女について行き、とある建物の中にいる。
少し大きいが、街を歩けばどこにでもありそうな普通の一軒家だ。中はシンプルで、あまり装飾品のようなものは見当たらない。
といっても、そこまで外のことを見たことがない俺の一方的な見解に過ぎないのだけれど。
「よし、まず自己紹介からかな。改めて、私の名前はトウカ。そして、そこにいる子はオリビア。」
「っ、ぅわ」
振り返ると、オリビアと呼ばれた美少女が本を片手にじっとこちらを見ていた。
(この人、めっちゃくちゃ気配が薄い。)
オリビアは、程度興味深げにを見つめてきて、
「へ~、こいつが・・・。」
最後の方はあまり聞き取れなかった。
数秒ほど見つめあって、彼女は興味をなくしたのか読書を再開した。こっちも、おそらく十歳ぐらいだろう、同じくらいの年齢の美少女に見つめられ、恥ずかしくなって目をそらした。
「そろそろいい?」
タイミングを見計らってトウカさんが話を再開する。
「単刀直入に言おうか。私たちは、キルゴットという組織に入っている。インポウタン王国をつぶすために、王国に恨みのあるものや君のような奴隷を買ったりして、人員を集めている。君も、私たちに協力してもらう。」
「なんで俺なんですか?」
一度冷静になって、質問をする。
何故そんな重要なことに俺を協力させるのだろうか。だってそうだろう、あの店に奴隷はいくらでもいて、そのなかで俺に価値がないから外に行くことができなかったというのに。
「それは君が魔力を持っているからさ。魔力の操作がうまくなれば、近くにある魔力を感じ取るようなことも出来るようになるよ。私みたいにね。」
「なるほど。」
「よって、君にはまず魔力の使いこなせる様になってもらう。一か月後には、とあるダンジョンの調査任務が届いている。それまでに基礎だけでも使えるようになってもらう。」
「はい。」
納得はできていないが、自身の状況を考えると話の筋は通っている。
彼女が俺を見つけることが出来たのは、きっと魔力ご関係しているのだろう。
それに、俺は彼女の奴隷なのだ。反抗も出来ないし、納得しておくしかないだろう。
「じゃあ、わt「待って。」」
トウカさんの言葉を、いつのまにか横にいたオリビアが止める。
心臓に悪いなぁ~、と思いつつ次の言葉を待つ。
「これは、私が育てる。」
端的にそう言った。それが意外だったのだろう、トウカは一瞬驚いた顔を見せたが、すぐさま取り繕って、
「そ、それもそうね。その方がいいかな。」
そう言うと、トウカさんは俺に少し大きめのブレスレットを渡してきた。
俺のやせ細った腕には少し似合わない。
「そのブレスレットは、我々の一員であることの証だよ。それをつければ君は名実共にキルゴットの一員になる。つけてみて。」
俺は言われた通りにそれをつけてみる。
すると、いきなりブレスレットが縮みだした。そして、俺の腕にピッタリ収まる大きさまで縮んだ。
「それは、我々の組織の技術班により生み出された優れものでね。その人の腕の大きさに合わせて、形を変形させるんだよ。」
「おぉ~。」
いきなりの魔法要素に、俺はしょっぱなから驚いてしまう。
そして、トウカさんは数秒沈黙した後、明るくこう言った。
「改めて、ようこそキルゴットへ。私たちは君を歓迎しよう!」
こうして、俺はキルゴットへ入ることになった。
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